小説『PSYCHO-PASS サイコパス3〈C〉』あらすじとネタバレ感想!歴代の一係の捜査が繋がる第三弾
入国者による宗教活動が解禁される信仰特区構想。そのPRイベントの最中に爆弾テロが発生、多数の関係者が死亡した。捜査を開始した刑事課一係は、急速に色相を濁らせた重要参考人の聴取に向かう。そこで見たものは、さらなる爆弾テロを示唆する痕跡だった。“シビュラシステム”が存在する世界で、宗教は、信仰は、如何なる意味を持つのだろうか。TVアニメ三期ノベライズ、第三弾!!
「BOOK」データベースより
前巻から始まった信仰特区構想の話に決着がつき、刑事課が追いかけてきた『狐』の全貌が徐々に明らかになるシリーズ第三弾です。
前の話はこちら。
アニメ一期から問いかけられてきた正義の意味、シビュラの在り方などが再度問いかけられ、シリーズの集大成という意味合いが出てきた話でもあります。
人が変わっても、受け継がれた精神を武器に正義を追い求めてきた一係が掴み取った真実。
六〇〇ページを超える大ボリュームですが、あっという間に読めてしまいます。
アニメ版で話をうまく飲み込めなかったという人もいるかと思いますが、人物の心境も含めて細かく描写されていますので、アニメの補完という意味でも最高の一作です。
この記事では本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
潜入捜査
自爆事件の捜査の中で、同じように体内に爆弾を埋め込まれた人間があと四人いることが判明。
二度目の自爆も阻止できず、自爆犯はまたしても宗教団体〈ヘブンズリープ〉の信者でした。
〈ヘブンズリープ〉教祖代行のトーリは普通ではあり得ない経歴で、それは一係が追う梓澤廣一にどこか似ていました。
教団は何かを密輸していることが分かり、一係はトーリの血縁者とその妻に成りすまして潜入する計画を立てます。
シビュラによる相性診断から炯と真緒が選ばれ、二人は教団に潜入します。
爆破事件の裏
一方、残された灼たちは爆破事件を追います。
努力の甲斐も虚しく、爆破テロはその後も防げませんが、少しずつ証拠が集まり、爆破事件の裏に隠された事実に気が付き始めます。
灼は炯の不在によりいつもの調子が出ず、執行官たちはそのフォローに苦労します。
またメンタルトレースも禁じられ、いつもとは違った捜査に迫られます。
しかし、その努力が実り、事件の裏には別の計画が隠されていたことが判明します。
というよりも、別の計画が誰かによって利用されたのです。
一係は爆破事件と教団の両側から迫り、事件の真実に近づきます。
共通の敵
教団にすでに潜入していた行動課。
これまで別の事案に対処してきた刑事課と行動課でしたが、共通の敵を前に多少ではありますが歩み寄ることになります。
犯罪者集団『ビフロスト』。
刑事課が追っている『狐』は末端組織で、その上に梓澤などのインスペクター、そしてトップのコングレスマンがいます。
もちろん話はそう簡単ではありませんが、灼や炯には秘密にされていた情報が開示され、少しずつ見えざる敵の姿が明らかになります。
感想
本筋が明らかになってきた
これまで『狐』という見えざる敵を追いかけてきましたが、本書においてようやくその全貌が明らかになってきました。
シビュラの目をかいくぐるイレギュラーな存在であり、一筋縄ではいかないことはこれまでの事件からも明らかです。
それに対して、刑事課と行動課はどのように対処するのか。
本筋は見えてきましたが、本当の困難はこれからです。
まだまだ盛り上がりを見せることは明白なので、巻を経るごとに読書の集中度が増していくのを感じます。
灼と炯の絆の再確認
常に絶対のパートナーとして共に行動してきた灼と炯ですが、本書では離れて捜査にあたります。
それによっていかに二人の絆が特別で、大切なのかということが再認識できます。
個人で見れば、どちらも監視官として問題ありまくりで、その部分が本書ではかなり出ています。
また一時的に険悪にもなりますが、それは失うことが怖いと思えるほど大事にしていることの裏返しであり、監視官同士の関係が特殊であるサイコパス3という作品を象徴する話かなと思いました。
正義とは何か
これはシリーズ通してずっと問いかけられ続けてきたもので、本書では弥生のインタビューを通じて各監視官、執行官の口から語られます。
それぞれ独自の基準を持ち、一係としてまとまっているとはとてもいえない状況です。
しかし、見つめる方向は同じであり、それが一係の強さに繋がっているのだと再認識できました。
短いインタビューですが、それぞれの性格、胸の内など細かいところまで描写されていて、彼らのこれまでの活躍、苦悩などを見てきただけに感慨深いものがありました。
おわりに
ようやく全貌の見えてきた『ビフロスト』ですが、それで解決できるほど甘い存在ではありません。
これまで多くの人が命を懸けて集めた事実を繋げ、ようやくたどり着いた場所。
シビュラという絶対的な価値観を揺るがす存在の前に、正義はどのようにあるべきなのか。
ますます目が離せない展開になってきましたので、この先もしっかり見届けたいと思います。
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