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『乗物綺談 異形コレクションLVI』あらすじとネタバレ感想!

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有栖川有栖、平山夢明、澤村伊智、上田早夕里、斜線堂有紀、芦花公園ら、稀代の短篇巧者16名が書下ろし競演! いまホラー界とSF界でもっとも注目されるテーマ・アンソロジー最新刊! 鉄道から人力車、潜水艇まで、さまざまな乗物をめぐる怖ろしくも妖しい16編を収録!

Amazon商品ページより

今回、好きな作家さんが多かったので、はじめて異業コレクションに手を出したのですが、まさかの五十六弾でした。

壮大なスケールと、とんでもないシリーズに手を出してしまったと複雑な気持ちです。

でも最高に面白かったので、今回のテーマである『乗物』の好き嫌い問わず、異業ものが好きな人には絶対オススメです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

可愛いミミ【久永実木彦】

涅々(ねね)は亡くなった大伯父から一九五七年式のシボレー・ベルエアを相続します。

相続する過程で大伯母ともめ、誤って殺害してしまいますが、トランクに入れたはずの死体はいつの間にか消えていました。

涅々は訳が分からないまま、大好きだった車を手に入れますが、ここから相続したものの本質に気が付いていきます。

封印【坂崎かおる】

叔父は几帳面な人でした。

新聞を一家の誰よりも早く読む姿が、僕には印象的でした。

ある日、叔父は僕に天啓とも思える謎の原稿について話を始めます。

車の軋る町【大島清昭】

山形県にある界町という田舎では、『御車様(おくるさま)』という謎の伝承がありました。

夜、御車様の音が聞こえても外を見てはいけない。

そして、音が聞こえた後、誰かが死んでいるのだといいますが、その関連性は謎のままでした。

私は興味を持って御車様について調べ始めますが、やがて衝撃的な事実に気が付きます。

カイアファの行かない地獄【芦花公園】

とある女性が話す、というスタイルで描かれる物語。

私は恵まれた環境にいましたが、能力や容姿に恵まれず、誰かを見下せる環境に行きたくて鉄道横広場(テツヨコ)に行き着きます。

そこには行き場のない少年少女が集まり、あらゆる手段でお金を稼ぎ暮らしている。

これは、そんなテツヨコで起きた話です。

くるまのうた【澤村伊智】

移動販売車に関わる怪異について描いた物語。

ぼくは地方で語られる移動販売車に関わる怪異について調べていて、出所がどこなのかなど調査を進めていきます。

しかし、そこには驚くべき恐怖が潜んでいました。

ドンキの駐車場から出られない【宮澤伊織】

ふーこと愛実は車でドンキを訪れますが、いつまで走っても駐車場のワンフロアから抜け出せないことに気が付きます。

上の階に行っても下の階に行っても、ずっと同じ階。

怪異の仕業に思えますが、誰がどんな目的でこんなことをするのか。

二人は頭をフル回転させて、ここからの脱出を試みます。

天眼通の夢【篠たまき】

彼岸の中日に生まれた子どもは天眼通(てんげんつう)を持ち子孫繫栄をもたらすと言われていて、天眼通は未来を見通す力のことです。

僕は近い未来を見通す力を持っていて、それで見たビジョンをもとにして小学校三年生の時、養護教諭と肉体関係を持ちます。

僕は幸せを手にしたはずでしたが、それは誤りだったことがすぐに分かります。

電車家族【柴田勝家】

電車に家族がいました。

夫妻と、子どもが二人。

彼らはまるで電車が家だといわんばかりに振る舞っていますが、表面上以外の恐怖があることがすぐに分かります。

車夫と三匹の妖狐【上田早夕里】

高祖父はかつて銀座周辺で人力車を引いていました。

仕事の中で二人連れの娘を乗せることになりますが、いつもより人力車が軽いことに驚きます。

それから娘たちを度々乗せるようになりますが、彼女たちの正体が判明すると、話の流れが一気に変わります。

帰投【斜線堂有紀】

私は気が付くと、五人の誰かと腸で繋がっていました。

そのうちの一人の女性に声を掛けられ、状況説明が行われます。

冒頭だけでショッキングなシーンですが、やがてそれだけでは語れないおぞましさがあることが判明します。

新形白縫譚 蜘蛛絲怨道行【空木春宵】

戦国時代の九州を舞台にした伝奇物語『白縫譚』が描かれますが、そこでの行動が未来に影響を及ぼすという二軸で描かれます。

古典と現代が混じり合う、様々なジャンルが内包された物語になっています。

スイゼンジと一緒【平山夢明】

ミンは裏家業に手を出します。

妹のサトに多額のお金が必要になり、彼女のために大金を稼ぐ必要がありました。

そこでペタに相談し、今の状況になりますが、ミンの仕事は車でスイゼンジを大阪に届けることでした。

男爵を喚ぶ声【井上雅彦】

精神科医であるレディ・ヴァン・ヘルシングと司書のジョンがヴィクトリア朝ロンドンで怪奇な事件を追う話。

様々な人間が幽霊馬車なるものを目撃したのだといい、その調査に乗り出します。

カーラボスに乗って【黒史郎】

四人はそれぞれの罪で収容されていましたが、何者かによって連れ出されます。

連れ出した人間たちは、四人のうちの誰かの犯罪に巻き込まれた被害者であり、目的は復讐でした。

四人に待っていたのは、想像をしていなかった地獄でした。

キャラセルを誘う【黒木あるじ】

十二歳のタクトは、小児喘息で半年前から入院していました。

この療養院には首なし馬が出るという噂があり、タクトは噂の通りの行動をとると本当に首なし馬と出会ってしまいます。

どうなるかと思いきや、謎の少女・キャラセルに助けられ事なきを得ます。

その後もタクトはキャラセルと会うようになりますが、彼女には秘密がありました。

スーパーエクスプレス・イリュージョン【有栖川有栖】

諸井は稀代のマジシャンと言われていましたが、今は隠遁生活を送っていました。

そんな彼のもとにライターの塩川が訪れ、八葉蓉が新幹線で亡くなった事件についてたずねます。

諸井は取材を拒否しますが、次第に事件当時のことが浮かび上がります。

感想

乗物の魅力

本書は乗物というテーマで一貫しています。

しかし、乗物というカテゴリーが僕の想像を遥かに上回っていて、驚きました。

車といってもオーソドックスなものから、移動販売車など付加価値がくっつくことで風味ががらりと変わります。

中には土蜘蛛という乗物という発想からでは出なさそうなアイディアもあり、とにかく想像力を駆り立てられました。

一品揃い

今回、僕は澤村伊智さん、芦花公園さん、斜線堂有紀さん目当てで購入し、どれも満足できるものでした。

さらに知らない作家さんとの新たな出会いもあり、まさに捨て作なしの一品揃いでした。

具体的には久永実木彦さん、坂崎かおるさん、宮澤伊織さん、篠たまきさん、上田早夕里さんなどが初見かつどはまりする内容、文章で、今後彼らの作品に手を出す予定です。

こういうオムニバスが新たな出会いが醍醐味だと思っていて、今回の出会いだけでも数ヵ月は読む本に困らないほどです。

おわりに

分厚さ、金額的に腰が引ける人もいるかもしれませんが、正直、金額以上の価値があり、新たな出会いと魅力が詰め込まれています。

ホラーテイストが好きな人であれば、絶対に後悔しないほどの名作揃いですので、ぜひ挑戦してみてください。

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