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『裂神』あらすじとネタバレ感想!面に隠された真実と呪いとは?

harutoautumn
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夏休み中の大学構内で、古い面をつけて踊っていた学生が急に倒れ死亡した。ホラー作家の鹿角南と友人の和歌子は、和歌子の祖父が蒐集していた神楽面がネットに公開されたその「呪いの面」と同じ形状だと知る。死んだ学生の友人である村上と奈良崎とともに、面の出自を調査するが――。怪異とは。「神」とは。私たちの存在の根源を見通す、背筋の凍る傑作ホラー。

Amazon内容紹介より

鹿角南シリーズ第三弾となる本書。

前の話はこちら。

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本書で改めて思ったのが、人智を超えた存在に明確な正義や悪などないのではということです。

暴力ともいえるその力は、はじめ味方に思えても、ちょっと風向きが変われば自分を破滅に追いやる厄災になる。

そんなことを頭の片隅に思いながら、終始楽しめました。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想などを書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

遺品整理

鹿角南は大学時代の友人である藤井和歌子と飲んでいる時、和歌子から祖父の遺品整理をしている時にお面を見つけた話を聞きます。

それは神楽の面で、祖父が若い頃にはまっていた名残だといいます。

和歌子としてはもったいないと感じるところがあり、誰か引き取ってくれるところはないか探していました。

彼女の言い分に嘘はありませんが、一方で恐怖も覚えていて、早く手放してしまいたいという意図が見えていました。

呪いの面

同時期、S大で夏休み中、学生がひとり事故死したことがニュースになっていました。

学生は古い面を着けて踊っていて、急に倒れたのだといいます。

その面は、目の部分が縦に裂けていました。

和歌子は話を聞いて、祖父の遺品の中に似た面があることを口にしています。

この時は呪いの面の詳細が分からなかったため、ここまでの話で終わりましたが、もちろんそれだけでは終わりませんでした。

おばけん

奈良崎圭一は内向的でサークル活動への参加に乗り気ではありませんでしたが、何もしないと就活に影響がでると考え、歴史民俗研究会に入部します。

実際は妖怪や怪談好きの溜まり場で、お化け研究会、通称『おばけん』と呼ばれていました。

サークルとして面白いわけではありませんでしたが、そこで知り合った同級生の村上拓也と仲良くなり、共に行動するようになります。

ここから彼らがどのようにしてS大の事件に至ったのかが描かれます。

そして面について対応策を考える中で、南たちと交わることになりました。

感想

神という存在

僕は信仰を持っているわけではなく、神を崇める意味や役割を深く考えることはありません。

しかし、そういったテーマを取り扱う作品を読むたびに、神とはろくでもないのではと思ってしまいます。

決して神が悪いといいたいわけではなく、人間では到底御しきれない大きな力にすがることほど、危険なことはないということです。

自分たちが良い目を見れているうちは良くても、風向きが変わった時に被害が出たしても対処できる保証がどこにもありません。

本書ではそんな神の強大さ、無慈悲なところがしっかり描かれていて、あっという間に読めてしまいました。

ブレーキがかかる

一方で、僕は本書が良作だと言い切れないところがあり、それは読んでいる時に度々ブレーキがかかるところです。

神という大きな存在を前に、南たち大人グループと奈良崎たち学生グループは対立とはいわずとも、一枚岩でないことが何度も浮上します。

それによって相手の言い分をきかずに行動して、それが裏目に出て事態を悪化させていく。

どちらも必死なので人間という存在を的確に表現しているのかもしれませんが、それでも物語の魅力を損ねている気がしてなりませんでした。

結末についても消化不良というか、虚をつかれるようなもので、物足りなさを覚えたのも事実です。

おわりに

面白かったけれど、もう少しあれば・・・。

そんな気持ちは拭えませんでしたが、改めてシリーズとして好きであることを確認できました。

『祝山』も映画化されたので、今後の新たな展開にも期待したいと思います。

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