ホラー
PR

『火刑法廷』あらすじとネタバレ感想!消え失せた死体の行方を追った先にある驚愕の真実とは

harutoautumn
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

広大な敷地を所有するデスパード家の当主が急死。その夜、当主の寝室で目撃されたのは古風な衣装をまとった婦人の姿だった。その婦人は壁を通り抜けて消えてしまう……伯父の死に毒殺の疑いを持ったマークは、友人の手を借りて埋葬された遺体の発掘を試みる。だが、密閉された地下の霊廟から遺体は跡形もなく消え失せていたのだ! 無気味な雰囲気を孕んで展開するミステリの一級品

Amazon商品ページより

ジョン・ディクスン・カーの代表作の一つであり、ミステリ×怪奇を見事に融合させた作品でもあります。

人物の消失と遺体の消失。

二つを巡り様々な推理が構築され、それ自体が面白いのですが、追い打ちをかけるような衝撃的な真実も隠されていて、初読の時は驚きが隠せませんでした。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

本をお得に読みたい人には『Kindle Unlimited』をオススメします。

小説のみならずビジネス書、マンガ、専門書など様々なジャンルの作品が500万冊以上読み放題

新規加入なら30日間の無料体験ができるので、無料期間中に退会すればお金は一切かかりません。

なかなか手に取れない数千円、数万円するような本を読むのもアリ。

マンガであれば30日で数十冊読めてしまうので、シリーズものも無料で読破できます。

気になる人はぜひ30日間無料体験でお試しください。

スポンサードリンク

あらすじ

奇妙な死

マークの伯父であるマイルズ・デスパードは仮面舞踏会があった日の夜、自宅で亡くなっているところを発見されます。

億万長者の世捨て人で、死因は胃腸炎とされていますが、マークは砒素によって殺害されたのではという疑っています。

そこで隣人のスティーブンズ、マークの長年の友人で元外科医のパーティントンなどと共に、マイルズの遺体を調べることにします。

しかし、ここには二つの大きな問題がありました。

消失した人物

マイルズが亡くなった当日について、k家政婦のヘンダーソン夫人が奇妙な証言をしています。

それは、古めかしい服を着た女性がマイルズの部屋で彼と話し、存在しないドアから部屋の外に出たということです。

ドアはありますが、煉瓦でふさがれ、その上から板が張られて二百年が経過しているため、とても出入りできるはずがありません。

マークは砒素による毒殺を疑っているため、この女性が容疑者として上がりますが、正体は誰なのか、そもそもどうやって部屋の外に出たのかが最後まで問題として残ります。

消失した遺体

マークたちは霊廟を訪れ、マイルズの遺体が収められている棺を空けます。

棺は空でした。マイルズの遺体がないのです。

棺が違う可能性も考えますが、その棺に納められたことを確認した人物がいるため、間違えている可能性はありません。

誰が何の目的で遺体を盗んだのかが問題ですが、それ以前の問題もあります。

棺は四人がかりで二時間かけて、人が起きるほどの大きな音を立てないと開けられません。

しかし、そんな物音を聞いたという証言はないため、誰かが開けたとは考えにくい状況です。

こうして二つの謎が提示され、マークたちは真相を突き止めるため推理をします。

感想

ミステリとして面白い

僕はまず設定が気に入りました。

冒頭に事件のあらましやキーとなる謎が提示されるので、話が早いです。

まずは砒素で殺害されたのかどうかが肝で、判断するためには遺体を解剖する必要があります。

ところが、肝心の遺体が見つからないため、砒素で殺害したことを確定することができません。

この道筋はシンプルだけれど、考えるべき謎に深みがあるのがミステリとして魅力的でした。

砒素を持ったであろう消失した女性の存在もありますが、遺体が見つからないことには結びつけられないもどかしさもあり、最後まで興味を惹きつけるのに十分でした。

冗長なセリフ

謎は面白い一方で、どうしても描写やセリフが冗長に感じられて仕方ありませんでした。

数ページにわたる長セリフが多数あり、推理には必要ない情報も多く含まれているため、どこまで真剣に読み込めば良いのか判断に困るところがあります。

僕は海外小説について、人の名前がどうしても覚えられない、あるいは名前と設定が結びつかないことが多いため、それを相まって苦戦しました。

お皿の上の料理は美味しそうなのに、それを食べるための作法やマナーが盛りだくさんで食事を楽しめないような、そんな感覚です。

結局、結末を知ってからの二周目はスムーズに、かつ楽しく読めたため、もし読みにくいと感じても設定などに魅力を感じた人には、読み流しても良いので二度読みをオススメします。

賛否両論な点

本書の話題で必ずあがるのが結末です。

それが本書に怪奇要素を与えているわけですが、それを予想することはほぼ不可能。

ここまで推理できるものと思って頑張ってきた人にとって、受け入れがたいと感じても仕方ありません。

ちなみに僕はとんでも展開でも面白ければありなタイプなので、かなり楽しめました。

何なら最後の怒涛の展開が一番楽しめたので、この点はぜひ自分の目で確かめてもらえればと思います。

おわりに

カーの作品をいつ読むかずっと迷っていたので、良いタイミングになりました。

良いところもいまいちなところもありましたが、僕としては十分満足しています。

タイトルと中身のギャップも感じつつも、最後にタイトルが回収できたあたりの爽快感は素晴らしいです。

本をお得に読みたい人には『Kindle Unlimited』をオススメします。

小説のみならずビジネス書、マンガ、専門書など様々なジャンルの作品が500万冊以上読み放題

新規加入なら30日間の無料体験ができるので、無料期間中に退会すればお金は一切かかりません。

なかなか手に取れない数千円、数万円するような本を読むのもアリ。

マンガであれば30日で数十冊読めてしまうので、シリーズものも無料で読破できます。

気になる人はぜひ30日間無料体験でお試しください。

関連記事はこちら。

あわせて読みたい
【2025年】厳選おすすめ文庫本小説50選!初心者でも読みやすい不朽の名作揃い
【2025年】厳選おすすめ文庫本小説50選!初心者でも読みやすい不朽の名作揃い
スポンサードリンク
記事URLをコピーしました