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『ジョーカー・ゲーム』あらすじとネタバレ感想!諜報員が圧倒的な活躍を見せるスパイミステリ

harutoautumn
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結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。この戒律を若き精鋭達に叩き込み、軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げてゆく…。吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞に輝く究極のスパイ・ミステリー。

「BOOK」データベースより

第30回吉川英治文学新人賞、第62回日本推理作家協会賞を受賞した本書。

TVアニメ化、映画化もされています。

日本がまだ大日本帝国を名乗っていた時代の話で、D機関というスパイ養成学校から輩出された優秀なスパイたちが何人も描かれています。

スパイというと映画などでは派手な活躍を見せてくれますが、本書ではとにかく目立たないことを重視しているため、一見地味に見えます。

ところが彼らが涼しい顔でしていることはとても人間業とは思えないものばかりで、読めば読むほど本書に惹かれること間違いなしです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

本書は表題作含む五つの短編から構成されています。

当時の日本の価値観

物語のはじまりは1937年(昭和十二年)。

まず前提として、陸軍は日本古来の武士道を大事にしているため、諜報活動は姑息な手段として嫌われていました。

そのため秘密戦の部署があっても肩身が狭く、海外諸国に比べると諜報活動で後れをとっていました。

また、軍人かそうでないかで分ける考え方が根付いていて、陸軍士官学校など軍人を養成する機関以外で学んできた者を信用していませんでした。

D機関

そんな固まり切った価値観の中で、かつて優秀なスパイだったといわれる結城中佐は情報勤務要員養成所を設立します。

正しくは諜報員養成所、つまりスパイ養成学校です。

通称、D機関と呼ばれています。

陸軍の価値観からすれば到底受け入れられるものではありませんでしたが、結城は何らかの交渉を行うことで設立を認めさせました。

特異的な才能の持ち主たち

D機関の選抜試験では圧倒的な記憶力、観察力が求められ、陸軍士官学校を優秀な成績で卒業したものでも苦戦するほどです。

結城はその中から十数人を選び、スパイとしての教育を行います。

彼らは任務に合わせて偽の名前、偽の経歴など与えられ、世界各地に派遣されますが、そこで驚くべき成果の数々を挙げます。

容疑者がテロに関与しているかどうかの調査。

敵諜報員に捕まった際の対処法。

その他にも難題がいくつも登場し、D機関の面々は涼しい顔でそれらに対処します。

自分が彼らであれば、どのように事態を切り抜けるか。

そんなことを考えながら読むのも、一つの楽しみ方です。

感想

スパイの魅力が詰まった一冊

本書に登場するD機関および諸外国のスパイは一見地味です。

ところが、水面下では目的達成のためにあらゆる思考、行動が渦巻いていて、青く燃え上がるような戦いを連想しました。

スパイの面々も物静かですが、内面では自分にできないはずがないと言い聞かせ、孤立無援に近い状態で任務に臨んでいます。

任務達成のためには謎、課題を解かねばならないのですが、この部分はミステリに当たり、推理好きにはたまらない要素になっています。

適度な緊迫感を味わえる

スパイ任務は基本的に敵の中に単独で潜入するところからスタートします。

一部内通者なども用意しますが信頼できる仲間ではなく、自分の周囲すべてが敵という過酷な状況で任務をこなさないといけません。

ちょっとしたことで違和感を持たれて、スパイだと見破られてしまうかもしれない。

慎重になりすぎて、期日までに任務を完了できないかもしれない。

そんな状況に、読みながらいつも緊迫感を味わっていました。

とはいえ、心地よい程度で胸が苦しくなるとかそんなことは一切ないので、リラックスして読むことができます。

リーダビリティに優れている

本書の魅力の一つとして挙げたいのが、優れたリーダビリティです。

非常に理路整然としていて、説明に過不足がなく、テンポよく読むことができます。

それでいて物足りないということはありません。

結城をはじめとしたD機関の面々の魅力。

スパイ活動の緊迫感とワクワク。

まだ明かされていないD機関の目的や結城の過去。

これらが余すところなく物語に組み込まれていて、本書はエンタメ小説としても優秀だといえます。

おわりに

スパイものやミステリが好きな人にはもちろんのこと、普段小説をあまり読まない人にも読みやすいのでオススメです。

残されている謎は続編以降に持ち越しとなるので、ぜひシリーズを通してお楽しみください。

次の話はこちら。

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