『学校の怪談じゃ、ものたりない? 君に綴る5つの恐怖』あらすじとネタバレ感想!
怖くて、恐くて、おもしろい! 豪華作家陣が、君に綴るアンソロジー。
ホラー小説界の最前線で活躍する作家陣が集結!
Amazon商品ページより
物語の主人公は、全員高校生。
お化け、恐怖物件、青春、デスゲーム、モキュメンタリー……
たくさんの「こわい」が凝縮された、恐怖小説アンソロジー。
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あらすじ
イオ【梨】
ここではレポートのような形式で、『イオ』なる新種の生命体について報告があります。
生態や特性、社会を形成する能力などから、報告側と似ている点も多いことがうかがえます。
一方で、言語においてはどうしてもこちらの言語では説明しきれないものもあり、いまだに謎も多く残されています。
数多くのレポートを通じてイオについて知っていくことになりますが、最後に大どんでん返しが待っています。
CHURCH-恐界-【内藤了】
物語の舞台は聖リリス女学院で、ここでは愛と礼節を重んじ、心の豊かさを育てるための教育を行っていました。
ここでは学校の七不思議が伝わっていますが、そこに新たな不思議が追加されます。
それは交通事故で亡くなったスミス神父の亡霊が出るという噂でした。
また昨晩、シスター清水がケガで救急搬送され、女学院には警察が入って捜査をしていました。
一年生の園崎朱里は七不思議の一つ『図書室の少年』を連想させるような少年と出会い、一連の騒動に巻き込まれていきます。
サイコロあそび【藤ダリオ】
大野宏人はクラスメイトの香取颯太に話し掛けられます。
颯太が取り出したのは掌サイズの古い木箱で、中にはサイコロのようなものが入っていました。
宏人は何気なくサイコロを振りますが、次の瞬間、異変が起こって教室のドアの外に真っ暗闇が広がります。
闇に飛び込むと人間は潰されてしまうため、脱出不可能なことがすぐ分かります。
サイコロが原因である可能性が高く、クラスに残っていたクラスメイトたちは意図せずサイコロあそびに参加することになりました。
押し入れの宇宙飛行士【伴名練】
僕が小学一年生の頃の話。
住んでいたアパートの隣にシエルという同い年の女の子が住んでいました。
シエルの母親は仕事で忙しく、僕の母親はシエルを預かっては僕に遊んであげるよういいます。
異性を意識してぎこちなく、お金がないため大した遊びはできませんが、それでもシエルは楽しんでいるようです。
そんなある日、シエルは僕に対して驚きのカミングアウトをします。
しゃぐらどりの娘【澤村伊智】
高校二年生の進藤美奈には志築政人という幼なじみがいて、政人は半年間、学校に来ていません。
学校のプリントなど届けに行くと、ある日、政人は美奈に対して森冴絵、桑北修平を家に呼んでほしいといいます。
誰も状況が分からない中、政人は訳が分からないことを言いますが、冴絵だけは涙を流します。
内容は冴絵が一昨日亡くした飼い猫に関係することで、政人は死んだ人間や動物の声が聞こえるのだと打ち明けます。
にわかには信じられない話ですが、その後、政人の霊感が地域に伝わる昔ばなしにリンクしていきます。
感想
粒ぞろいなアンソロジー
本書はタイトルからして学生の方々をメイン層に据えている印象があり、確かにリーダービリティが高く読みやすいです。
怖さとしても学校の怪談のような児童書よりも強まっていて、刺激も十分です。
というか、ホラーが好きな大人でも十二分に楽しめる内容で驚きました。
著者名にある通り、ホラー好きであれば多くの人が知っている名手が揃い、これらの方々が紡ぐホラーがつまらないはずがありません。
タイトルで判断せず、年齢問わず読んでほしいというのが最初のメッセージです。
テイストも様々
ホラーといっても様々なジャンルを内包していて、テイストは著者によって様々です。
学校の怪談とあるせいか、学生がイメージしやすいシチュエーションや設定が用いられていますが、だからこそ日常が非日常に変わる瞬間はより怖いのではないでしょうか。
また梨さんの作品は読み進めるまで展開が読めず、それが最後のカタルシスに繋がるところがお見事です。
個人的には伴名練さんの作品がオススメです。
途中から展開が何パターンか読めてきますが、それが明らかになった時、予想してなかったような感情に襲われ、自分でも驚きました。
一番青春を感じたかもしれません。
青春時代の瑞々しい感性があるからこそ響くホラーがあり、本書にはそれが詰まっているのかもしれません。
全てを余すところなく享受できたかは分かりませんが、大人の僕でも満足できる一冊でした。
おわりに
表紙のメルヘンな雰囲気で判断すると痛い目を見る、怖いアンソロジーでした。
ホラーに馴染みがない、あるいは子供だましのホラーに飽きてしまった人に、ホラーの可能性を見せてくれる一冊なので、年齢や読書歴問わず多くの人に読んでもらえればと思います。
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