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『橘外男日本怪談集-蒲団』あらすじとネタバレ感想!著者初の怪談ベスト・セレクション

harutoautumn
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「日本最凶」の古典怪談、ここに甦る……。 ある地方の古着屋が入手した、青海波模様の縮緬布団。以来、その周囲では血塗れの美女が出現する怪現象が続発し、ついに死人まで――読む者を虚実のあわいに引きずり込む、独特の恐怖世界。日本怪談史上屈指の名作として読み継がれる表題作ほか、現代ホラー界の先駆的存在である著者初の怪談ベスト・セレクション全七篇。 【目次】  Ⅰ 蒲団(1937) 棚田裁判長の怪死(1953) 棺前結婚(1952)  Ⅱ 生不動(1937) 逗子物語(1937) 雨傘の女(1956) 帰らぬ子(1958) 〈解説〉朝宮運河

Amazon商品ページより

橘外男さんのことは知りませんでしたが、僕がいつも本を選ぶ時に参考にしているドクショと!さんが本書を紹介していたことをきっかけに、迷わず購入しました。

まずは山下昇平さんのカバーオブジェが、不気味な美しさを醸し出していて素晴らしい。

表題作をはじめとしたホラー作品は昭和初期から中期にかけて発表されましたが、現代でも通じる面白さ、怖さがあり、夏に読むのにぴったりです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

蒲団

表題作。

私の父親は買い付けのために東京を訪れ、良いものをたくさん買って帰ってきます。

その中で私の目を引いたのが、縮緬(ちりめん)の蒲団でした。

相場で売ろうとすれば高価ゆえにこの辺りでは売れない代物ですが、父親はそれを破格の値段で買い付けていたのです。

そのため相場より安くしても十分利益を見込むことができます。

家中が今年の商いは上手くいくと思っていましたが、結果はなぜか全くふるいませんでした。

それだけでなく、一家に対しておかしな出来事が続きます。

棚田裁判長の怪死

語り手の私は、向かいの棚田家について語ります。

棚田家は旧藩の城代家老の家柄で、立派な屋敷に住んでいました。

子どもの頃、私は棚田家を不気味に感じていて、それは祖母から話を聞かされていたからでした。

棚田家には昔、仕置き場があって、殺された人の怨霊が迷っているから幽霊が出るのだといいます。

そして、その怨霊が棚田家の子孫に害をなす様子が描かれます。

棺前結婚

医師の権威である八木沼博士が、若くて優秀な弟子・杉村について語る話。

杉村は医局の中でもずば抜けて優秀な人材で、八木沼は指導のための手間を惜しみませんでした。

加えて頼子という女性を紹介し、彼女と杉村は結婚をします。

ここまでは八木沼の望む通でしたが、杉村の母親は頼子が気に入らないらしく、彼女を邪険にあしらいます。

研究にしか興味のない杉村が頼子の助けになることはなく、八木沼は頭を悩ませますが、やがて杉村と頼子の人生は不幸への進み出します。

生不動

私は芸者の君太郎を連れ、一種の逃避行で北海道の留萌港を訪れます。

そこで私が目撃したのは、炎に包まれた三人の男女でした。

逗子物語

私は妻を病気で亡くしたばかりの頃、逗子に滞在していました。

そんな時、私は寂しい山寺の墓地で、一人の少年と二人の従者の話し声を聞きます。

女の子と見間違えそうな美しさに、役者か病人を思わせる柔弱な印象。

後日、私は三人について地元の人にたずねると、三人はすでにこの世にいないのだといいます。

雨傘の女

私は夕方頃、女性に声を掛けられますが、その後に彼女の正体を知って驚くという話。

七ページとかなり短めです。

帰らぬ子

私には恵という男の子どもがいて大変可愛がっていましたが、再生不能貧血症によって七歳の時にこの世を去ります。

それから二十年後、夕方になると家の北外れにある座敷の外からサクサクと小さな子どもの足音が聞こえてくるようになります。

私は恵が帰ってきてくれたのだと思い、それが楽しみなるという話。

感想

本書に収録された作品はパートⅠとⅡに分かれていて、『生不動』以降はパートⅡに分類されます。

前半は誰かの話を聞いたという体で、後半は主観的な物語になっています。

短いもので十ぺージ未満、長いものだと百ページ以上。

さらに内容も緊張するほど怖いものから、悲しさや切なさがこみあげてくるものもあり、とにかくバリエーションが豊かです。

僕は昔の文章に馴染みがないため読みやすい作品の方が好きで、『蒲団』が王道ホラーで短い中に起承転結がまとまっていて非常に面白かったです。

おわりに

橘さんが江戸川乱歩と同じ年に生まれたと知った時は驚きました。

江戸川乱歩の『怪人二十面相』が僕の本好きになったきっかけだったので、縁のようなものを感じました。

表紙からして夏に読みたくなるホラーに仕上がっているので、ひんやりしたい夜におすすめです。

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