ミステリ

『ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VII レッド・ヘリング』あらすじとネタバレ感想!

harutoautumn

24歳になった李奈は引っ越しを終えた新居で心機一転、小説家として新たな一歩を踏み出そうとしていた。新刊の評判は上々。しかしそんな状況に水を差すような事態が! アマゾンの評価は軒並み星一個となり、行った覚えのない店での痴態が撮影され、書きもしない官能小説が自分名義で編集者に送られていたのだ。一体何が起きているのか? 混迷を極める中、出版社にいる李奈を呼び出す内線電話がかかってきて……。

Amazon商品ページより

シリーズ第七弾となる本書。

前の話はこちら。

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李奈にまたしても理不尽な困難が降りかかりますが、今回はその度合いが格別で、かなりハラハラしながら読みました。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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タイトルの意味

内容に入る前に、タイトルの意味について。

『レッド・ヘリング』とは推理小説などの手法の一つで、『燻製ニシンの虚偽』の意味です。

重要な事柄から受け手(ここでいうと読み手)の注意をそらす技法のことを指します。

由来としては、猟犬を訓練する時、匂いのきつい燻製ニシンを引きずって匂いを残していました。

それによって猟犬が獲物の正しい匂いと間違った匂いをかぎ分けられるようになるというものです。

このタイトルは終盤にかかってくるので、何から注意をそらしたいのか。

それを意識しながら読み進めると、本書をより楽しむことができます。

あらすじ

謎の嫌がらせ

同じ阿佐ヶ谷界隈で引っ越しをした李奈。

兄の航輝や作家仲間の優佳、曽埜田と引っ越し後の食事をしていると、ネットを見ていた航輝があることに気が付きます。

アマゾンにおける李奈の新作『マチベの試金石』の評価が星一個になっていたのです。

この間までやっと評価数が十個に到達したばかりだというのに、今は四十以上。

しかもレビューはなく、評価を不正に下げるための嫌がらせだということは明らかでした。

何が何だか分からない一同ですが、驚きは続きます。

ウィキペディアに李奈の今の住所が掲載されていてファンが押し寄せたり、出版社に李奈の名前で身に覚えのない原稿が送られていたり、母親のもとにホスト通いをする李奈の映像が送られていたり。

どれも身に覚えはなく、李奈の混乱は深まるばかり。

ただ何かが起きていることだけは確実でした。

ディープフェイク

数日後、KADOKAWAの関係者や万能鑑定士Qこと小笠原莉子などが集まり、今回の一連の騒動について話し合います。

それぞれの確認の結果、どれもフェイクあるいは不正行為であることが分かっていました。

嫌がらせの理由は、おそらくまだ人気を確立していない李奈の立場を失墜させるため。

問題は誰がこんなことをしたかです。

その時、KADOKAWAに李奈あての来客がありました。

聖書

来客は鴇巣(ときのす)という男性で、以前、聖書の件で李奈に依頼をして、断られていました。

会って早々、鴇巣は自分が嫌がらせの犯人であることを匂わせ、依頼を受けるように脅迫します。

彼の依頼は、明治十三年に限定五百部で発刊された丸善版『新約聖書』を探し出し、それに関する研究本を執筆することでした。

しかも期限は一か月。

執筆だけでも無理な期間ですが、鴇巣は李奈の交渉に応じるつもりはなく、あくまで脅迫のような押しつけに終始します。

自身の小説家人生のためにも依頼を受けるしかない李奈。

丸善版『新約聖書』を探すという途方もない作業に入りますが、その中で李奈は持ち前の知識とひらめきを活かし、鴇巣の目的に気が付きます。

感想

胃の痛くなる嫌がらせ

本書を読んでいてまず思ったことが、李奈に対する嫌がらせが現実にもありそうなもので、とにかく胃が痛くなるというものでした。

若い頃であれば無理な要求など突っぱねて、あっと言わせてやるという気概がありましたが、今では自分の将来を考えて要求を吞むしかないという気持ちが痛いほど分かりました。

とはいえ、李奈が不憫すぎる。

本書はミステリ以前に、李奈や優佳が理不尽で危ない目に遭うところももはや常態化していて、小説家とは、とつい考えてしまいます。

夢のある展開

あらすじには書いていませんが、物語序盤で鴇巣には一兆円以上の負債があることが判明します。

莫大な借金がある中で、さらにお金を使って李奈に嫌がらせをしてまで丸善版『新約聖書』を探させる意味とは何か。

聖書の行方と共に、この依頼の真意に物語の魅力が詰まっているわけですが、これが非常に夢がありました。

依頼するからには鴇巣の負債を返済できる可能性が込められている内容なはずで、真実が明かされた時には、懐かしさとときめきがありました。

これぞフィクションの良さである。

ぜひその結末を見届けてください。

おわりに

本書では小説家としても一つ、李奈の進展を見ることができます。

事件のインパクトばかりで忘れがちですが、彼女の今後のキャリアが物語にどう影響するのか。

すぐに次巻の発刊も予定されているので、楽しみに待ちたいと思います。

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