『毒入りチョコレート事件』あらすじとネタバレ感想!推理合戦の末に見えてくるものとは?
ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。被害者は、毒がしこまれた、新製品という触れ込みのチョコレートを試食した夫妻。夫は一命を取り留めたが、夫人は死亡する。だが、チョコレートは夫妻ではなく他人へ送られたものだった。事件の真相や如何に?会員たちは独自に調査を重ね、各自の推理を披露していく―。
「BOOK」データベースより
古典的なアンチミステリとして知られる本書。
僕は『多重解決』というワードから本書に辿り着き、まさにその通りの内容になっていました。
読み手を選ぶことは間違いありませんが、知っておいて損はない一冊です。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
難事件
ペンディックス夫妻は、新製品とされるチョコレートを試食し、夫は一命を取り留めたものの、夫人は亡くなってしまいます。
チョコレートに毒が仕込まれていたのでした。
このチョコレートは知人のペンファーザーに送られたもので、ペンディックスはそれを譲り受けたことが分かっています。
犯人は誰で、誰に対して毒を盛りたかったのか。
そしてその動機は何なのか。
警察は様々な角度から事件を捜査しますが謎は解けず、もはや迷宮入り寸前でした。
犯罪研究会
スコットランド・ヤードの首席警部・モレスビーは、犯罪研究会に上記の事件を持ち込みます。
犯罪研究会はロジャー・シェリンガムが設立した集まりで、犯罪学の知識を有した面々が揃っていました。
メンバーは六人のみで弁護士、女流劇作家、作家などバックグラウンドが様々であれば、事件に挑むアプローチの方法も人それぞれです。
犯罪研究会は一週間の猶予をおき、スコットランド・ヤードが集めた証拠をもとにそれぞれの推理を組み立てることを決めます。
期日が来ると順番にそれぞれの推理が披露されますが、どこかしらに穴があり、その度新たな事実が発見され、次の人はその事実も含めて新たな推理を披露することになります。
一体どんな推理が飛び出すのか。
読者も自身で推理をしながらも、犯罪研究会の面々の活躍を見守ることになります。
感想
古典的なアンチミステリ
本書はアンチミステリとして見事に機能しています。
ミステリの王道な設定、シチュエーションを意識しつつも、ミステリの定石とは異なる展開を見せる。
ミステリに興味がない人からすると大して面白くないかもしれません。
ミステリが好きな人からしても賛否両論は避けられません。
それでも素人探偵たちが自信満々に自分の推理を披露し、それが次々に否定されていく様はいっそのこと清々しさすらありました。
モヤモヤが消えない
僕は改めて『多重解決』ものが苦手ということが分かりました。
これは本書に限った話ではありませんが、結末が読者に丸投げであり、あまりに不親切だと思うからです。
どんな可能性も考えられるけれども、それを考えるだけの根拠は作中で語られることはない。
だから考えたところでまさに机上の空論でしかなく、一向にスッキリしません。
白黒はっきりさせたい人は読む際に注意が必要です。
おわりに
ミステリの固定観念を真っ向から否定してくれた作品でした。
この自由な発想は面白く、改めて小説の幅広さを知るとともに、やっぱり普通のミステリが好きという結論に落ち着くのでした。
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