『ナイルに死す』あらすじとネタバレ感想！新婚旅行につきまとう元婚約者が引き起こす悲劇とは？
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よなよな書房
『アオのハコ Prologue』あらすじとネタバレ感想！大人気漫画の前日譚が小説で登場
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【小説版登場！】中学3年の猪股大喜は、中学生活最後のバドミントン部の大会で思ったような結果を出せず、部活を引退した後もモヤモヤした気持ちを抱えていた。夏休みのある日、学校で匡と雛と夏休みの課題を片付けていると、「中学最後の思い出作りに夏休みっぽいことをしようよ！」と雛が提案する。何か今からでも出来ることはないか思案しながらバドミントンの自主練に向かった大喜だったが、思いかけず部活の顧問から明日から高校の練習に参加していいと伝えられ――!? ほか夢佳や、針生と花恋の中学時代のエピソードも収録!! 本編開始前、“青春”が動き出す初小説版!!
Amazon商品ページより
ジャンプで連載中の『アオのハコ』が大好きで、小説版ということで迷うことなく購入しました。
本編よりも前の話が三つ収録されていて、大喜や千夏、その他主要人物の視点から物語が描かれます。
漫画では明示されていない部分もしっかり描かれていて、本編を補完するとともに、本書ならではの魅力を教えてくれます。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
#1『夏の終わり、星に願いを』
猪股大喜による回想。
一年前、大喜が中学三年生の時の夏、蝶野雛の提案で夏らしい思い出を作ることになります。
大喜と匡はそれに付き合うことになりますが、部活なども考えると選択肢はそう多くありません。
その中で、近くでプラネタリウムのイベントがあることを知り、三人は行くことに。
残念ながらここでの思い出作りはできませんでしたが、偶然から別のイベントが見えてきて、そこで大喜と千夏はちょっとだけ交わることに。
#2『このシュートが入ったら』
中学三年生時の木戸夢佳は進路をどうするか迷っていました。
多くの生徒は栄明が中高一貫のためそのまま内部進学しますが、夢佳は別の高校を考えていました。
大会で敗れて、自信を失った夢佳。
敗れてもなお、悔しさをバネにしてさらに上を目指す千夏。
二人のすれ違いの様子が、夢佳目線で描かれます。
#3『桜咲くまで、もう少しだけ』
針生健吾と守屋花恋がまだ付き合う前の話。
高校入学を控え、二人はバドミントンにモデル業に対して、今以上に全力を尽くさなければならないことを痛感していました。
一方で相手への恋心を自覚し、相手からも似たようなことを思われていることを知っている。
でも、今の関係を崩したくなくて、両立できるのかと悩み、一歩が踏み出せない。
漫画中だと器用にやっているように見える二人ですが、しっかり年相応の悩みがあることを教えてくれるエピソードです。
感想
繊細な心の動き
改めてこの作品って良い子しかいないな、としみじみ思ってしまいました。
みんな目指すものがあって、がむしゃらに頑張って、相手のことを思いやることもできる。
でも時にその思いやりが自分自身を苦しめてしまうこともあって、見ていて苦しくなってしまうこともある。
アオのハコの良さが小説でもしっかり再現されていて、良かったです。
特に大喜と千夏以外は漫画中でそこまで細かく描かれることはないため、新鮮でした。
針生と花恋に関してはここまで深く掘り下げられたのははじめてな気がして、素直に応援したくなる二人でした。
濃淡あり
後半二編はかなり好みでしたが、大喜と千夏がメインで本書の半分を占める作品があまりのめり込めませんでした。
漫画版で分かる情報の単なる延長戦で、しかも大きなことが起こることもない。
正直物足りなかったです。
一方で夢佳が千夏と違う道を歩むにいたるまでの苦悩や、針生や花恋が今の関係に進むまでの過程はとても面白かったので、個人的には面白さの濃淡がけっこうありました。
推しキャラかどうかという点もありますが、僕は大喜と千夏も推しているだけに、推しという理由だけでは乗り越えられないものがありました。
原作ありきなので限界がありますが、漫画の小説化の難しさを感じました。
おわりに
漫画を読んだ人に向いている作品です。
本書を読めば漫画を読み返した時にさらなる面白さが発見できること間違いなしなので、原作ファンの方は必読です。
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