『黒猫の約束あるいは遡行未来』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!
フランス滞在中の黒猫は、ラテスト教授からの思想継承のため、イタリアへある塔の調査に向かう。建築家が亡くなり、設計図すらないなかで、なぜか建築が続いているという〈遡行する塔〉。だが塔が建つ屋敷の主のヒヌマは、塔は神の領域にあるだけだと言う。一方、学会に出席するために渡英した付き人は、滞在先で突然奇妙な映画への出演を打診される。離ればなれのまま、ふたりの新たな物語がはじます——黒猫シリーズ第5弾。
「BOOK」データベースより
僕は文庫本で発売するまで買わない主義なので、現時点で本書が最新刊になります。
その魅力を簡単にまとめてみました。
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離ればなれの二人が巡り合う
日本とフランス・パリ。
遠く離れて、それぞれの視点から物語は進行していきますが、やがて運命のように再会を果たし、同じ謎に挑む二人。
離れたからこそ見えた二人の絆。
その時間で考えた二人の答え。
集大成が、この作品に詰まっています。
成長した付き人
黒猫と離れれ、日本に残った付き人。
彼女はその期間で己と向き合い、研究者として大きな成長を見せます。
付き人は黒猫と一緒にいるせいか自己評価がかなり低いですが、本書での周囲からの評価を聞いていると、とても魅力的な女性であることが分かります。
「残念だ。君のような美しい女性からポオについての見解をもっと引き出してみたかったね」
「あなたって衣装によってまるで印象が変わるのね。さすが、監督がわざわざロンドンで見つけていただけのことはあるわ」
容姿に関することばかりになってしまいましたが、研究に対する姿勢もしっかり唐草教授に評価されていました。
黒猫はただ腐れ縁というだけではなく、しっかり彼女のことを評価し、そして好意を寄せているのでしょう。
黒猫の約束
一見、完全無欠の黒猫に対し付き人が一方的に好意を持ち、いつか離れてしまうのではないかと焦っているように見えますが、実は黒猫も同じ。
付き人が素敵な研究者、女性として成長しているのを感じ、態度には出さないけれど、同じく焦っているのです。
まさしく相思相愛。
しかもお互いに理想が高いゆえに、簡単に付き合うという選択肢をとれないところにこの物語の本質があるのではないかと僕は思います。
一歩を踏み込み切れなかったことへの言い訳もあるが、少しでも研究者として黒猫に近づきたいと願い、それまで気持ちを飲み込もうと決意した付き人。
彼女の行動で彼女に対する気持ちがはっきりし、少しでも早く思想継承を終え、日本に帰ることを決意する黒猫。
「思っていたよりも、会いたかったか」
この一言に、全てが込められています。
おわりに
不器用で回りくどい、けれどゆっくりと近づく二人の距離。
この距離が限りなくゼロに近づくその日を、待ち焦がれています。
次の話はこちら。
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