『魔法の色を知っているか?』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!
チベット、ナクチュ。外界から隔離された特別居住区。ハギリは「人工生体技術に関するシンポジウム」に出席するため、警護のウグイとアネバネと共にチベットを訪れ、その地では今も人間の子供が生まれていることを知る。生殖による人口増加が、限りなくゼロになった今、何故彼らは人を産むことができるのか?圧倒的な未来ヴィジョンに高揚する、知性が紡ぐ生命の物語。
「BOOK」データベースより
『Wシリーズ』第二弾です。
前の話はこちら。
前作でハギリの窮地を作った魔法の色。今作はそれがタイトルになり、重要なキーワードになっています。
また、人工細胞が誰の体にも入っているせいで新しい命が生まれてくることがほぼないこの世界ですが、チベットのナクチュでは今もなお新しい命が生まれています。
それはなぜか?
これまでの森さんの作品とは違い、ミステリーというよりは大きな謎に迫るアドベンチャーというのでしょうか?
そんなハラハラドキドキするような面白さが今作には溢れています。
この記事では、今作のあらすじや感想について書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
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今回の目的地はチベット
シモダの指令により、ハギリはウグイ、新しいガードのアネバネを連れて、チベットで行われる人工生体技術に関するシンポジウムに参加することになった。
現地ではガイドとしてツェリン・パサンが紹介され、彼女はナクチュという特区でなぜ子供が生まれるのかを五年前から調査していた。
そこには、人工細胞を受け入れていないことが関係しているという。
まだ結論が出ていなかったが、ハギリは原因は昔の生物は寄生体に寄生されていたから子供を生むことができたが、人工細胞にはそれがないため子供が生まれないのだとツェリンに説明。
ツェリンは驚くも、すぐに納得した。
しかし、それを検証するにはまだまだ長い時間がかかりそうだった。
ホテルでリョウ博士に会うハギリ。
その際、ウグイが事故死したと思っているリョウを驚かせないために、ウグイはシキブ・ムラサキと名乗ることにした。
リョウから、子供たちが人身売買によって買われている現状が説明された。
一部の人間たちは、子供たちにある細胞から、子供が生まれる謎を解明しようとしているようだった。
その後、レセプション(披露宴)に参加し、知事であるテンジンと会うハギリ。
彼は、人間とウォーカロンを判別できるハギリの装置に興味があり、精度向上のために子供のサンプルも提供してくれるという。
レセプションでは、業界のビックネームであるヴォッシュ博士が挨拶する予定だったが、到着が遅れていることでオープニングはあっさり終了。
そして、事件は起きた。
反乱軍の襲撃
突然の爆撃。
外での出来事だが、会場は騒然とする。
その騒動の中で、テンジンが撃たれてしまう。
死ぬ間際、彼はハギリに「ジアンサ イズ ハーネーム」という言葉を残す。
外部との連絡がとれない状況で、搬入用のトラックで脱出することに成功。
妨害されていないラジオによって得た情報によると、会場を襲撃しているのは反乱軍だった。
向かった先の倉庫。
そこにいたのはヴォッシュ博士だった。
彼はこの騒動で車の行き先が変更され、この地下倉庫に着いたのだという。
マガタ博士の影
待機している間の会話で、ヴォッシュ博士の口からマガタ博士の名前が出る。
彼女のプログラムはウォーカロンにも組み込まれていて、魔法の色という非常停止の言葉もその一つだと推測された。
ヴォッシュ博士が成功した裏には、ハギリ同様、マガタ博士との邂逅があったという。
彼女の目的は分からないが、ここでもやはりマガタ博士がキーパーソンとなりそうだ。
魔法の色
今度は中央政府軍が反乱軍に攻撃を開始。
念のために地下に避難するハギリたち。
夕方、戦闘が一時停止し、ナクチュの区長であるカンマパと面会できることになってハギリとヴォッシュ博士。
中央政府軍の侵攻に乗じ、反乱軍はナクチュ特区内に攻めてきているとのこと。
警備の兵はあっけなく敗退し、反乱軍の兵士が現れます。
不利な状況で抵抗を諦めるハギリたち。
死傷者が出る中、リーダーのウォーカロンと思われる男に対し、ヴォッシュ博士は魔法の色を赤、黒、緑、白と口にしますがウォーカロンは停止せず、ヴォッシュ博士は逆に負傷してしまいます。
これに対し、ハギリは再度『魔法の色を知っているのか?』と問いかけます。
すると、ウォーカロンはハギリの言葉を待つように一時停止します。
これは、マガタ博士がそうプログラムしていたためです。
ハギリが口にした色。
それは『ムラサキ』でした。
すると、ウォーカロンの胸のコンプレッサが停止し、そのまま動かなくなりました。
戦闘は終了したのです。
なぜ『ムラサキ』だと分かったのか。
それはテンジンの残した言葉にヒントがありました。
『ハーネーム』を最初、マガタ博士のことだと勘違いしていたハギリですが、実はウグイのことだったのです。
テンジンはリョウに対してウグイの名前を聞いていて、この時、リョウには『シキブ・ムラサキ』と伝えていたため、その名前が答えだと伝えていたのです。
結末
帰国の日。
急遽、カンマパに呼ばれて会いに行くことになったハギリ一行。
案内された魔物が出るとツェリンが話していた神殿にはハギリ以外 入室が許可されず、ハギリは一人中に入ります。
すると、中にいたのはマガタ博士でした。
テンジンから提案されたサンプルの件は、そもそもマガタ博士が提案したものだったのです。
そして、中には凍った人体が約三百体保存されていました。
そこから何を問いかけても、満足のいく答えは返ってきません。
結局、目の当たりにした光景の意味を考えながら引き返すハギリ。
当然、中であったことは秘密です。
おわりに
巻を増すごとに謎は深まり、その世界観をどんどん拡張させていっている『Wシリーズ』。
次巻でも、きっと新たな答えが得られ、それ以上の謎が提示されるのでしょう。
読者をワクワクさせるこれ以上の演出はありません。
次巻も楽しみにしたいと思います。
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