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『これは経費で落ちません!経理部の森若さん』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!

森若沙名子、27歳、彼氏なし。入社以来、経理一筋。きっちりとした労働と、適正な給料。過剰なものも足りないものもない、完璧な生活をおくっている、はずだった。最近、そんな気配のなかった同期に恋人ができて、少し迷いが生じている。ある日、営業部のエース・山田太陽が持ちこんだ領収書には「4800円、たこ焼き代」。経理からは社内の人間模様が見えてくる?

「BOOK」データベースより

ドラマ化、マンガ化もされ、勢いの止まらない本シリーズ。

お仕事小説として真面目な部分とコメディ部分のバランスが絶妙で、手軽に楽しく読めます。

この記事では、個人的な目線からその魅力を余すところなく書いています。

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そもそも『集英社オレンジ文庫』ってなに?

集英社オレンジ文庫とは以下の通り。

orangebunko.shueisha.co.jp

2015年1月に創刊したライト文芸ノーベルです。

別の作品で紹介した新潮文庫nexとコンセプトは似ていて、ライトノベルと一般文芸の中間に位置する作品を取り扱っています。

近年、読書離れがささやかれる一方で、ライトノベルやそれに準ずる作品が数多く出版されています。

その背景もあって、ライトノベルを卒業したいけど、一般文芸はちょっと…という層をターゲットにしているわけです。

本書もコンセプトに違わず、とても読みやすく、素直に面白いと思いました。

でも決して文章力がないというわけではなく、読者に自然と読ませるような文章は作りこまれていて、あっという間に読み終えてしまいました。

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あらすじ

経理から見た会社

舞台は化粧品や入浴剤を取り扱うメーカー、天天コーポレーション。

大手ではなく、中堅。売りは石鹸。

そこの経理課に所属する森若沙名子、27歳(彼氏いない歴=年齢)が話のメインとなって、社内のあちこちから提出される領収書を巡り、様々な問題に対峙するという話です。

中堅というだけあって売り上げを上げるためにギスギスしているわけでもなく、平和でまったりしています。

しかしルールを守らない営業マン、受付嬢、秘書etc。

社内には大問題につながるかもしれない小さな問題がたくさん隠れています。

費用を経費で落としたことがある人や、経理で領収書などを扱っている人であれば、あるあると思わず頷いてしまうはず。

僕も営業をしているので、他人事とは思えずハラハラしてしまいました。

フィクションゆえに、それで良いの? と首をかしげたくなるような対応もありますが、それも含めて面白いです。

『お仕事&シングルライフ小説決定版』と銘打つだけのことはあります。

真面目。だけど、人間味がある

主人公の森若沙名子。

表紙を見ての通り、地味美人ですが、真面目で融通があまりききません。

しかし、彼女なりにみんなが働きやすいようにと様々な配慮をしていますし、今回はと見逃してくれるケースも少なくありません。

まあ、本人が面倒事を避けたいだけとも言えますが。

周りから恐れられている彼女ですが、決して誰かに肩入れすることはないし、『イーブン』=過不足なし、をモットーに、至って公平に仕事をしています。

上司や同僚からの信頼も厚い。僕からしたら、こういう明確なラインを持っている経理の方はとても好ましいです。

でも、内心では周りは優しい人ばかりなのに自分は優しくないと秘かに傷ついていたり、営業の山田太陽にちょっと褒められて分かりやすく慌てるなど、とても人間らしい一面もあります。

終盤、太陽とプライベートで接近しそうな雰囲気だったので、次巻が楽しみで仕方ありません。

悪いことはしても、悪人はいない

世間を騒がせるほどではありませんが、小さな悪いことをする人がたくさんいます。

「だいたいの社員は、入社するとすこしずつずるくなる」という帯の言葉に、偽りはありません。

ある人は悪気なく。

またある人は明確な悪意を持って。

しかし、頭の先からつま先まで悪人だという人がいないのが、本書の特徴です。

悪いことをするし、反省していなかったり、逆に威張っているような人もいる。

でも何かしらの形で会社に貢献していたり、周りの評価は高かったりします。

それが後味をすっくりさせ、爽快な読了感に繋がっています。

実際の会社はこんなうまいことできていませんが、それでも本書を読むことで同僚にちょっとは優しくしようかなという気持ちが湧く、かもしれません。

おわりに

典型的なお仕事小説に、一味も二味も加わってとても魅力的な本書。

営業、経理を経験された人はもちろんですが、受付嬢、研究、生産と、様々な部署も関係しているので、社会に出た人であれば、思わず共感してしまうはずです。

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次の話はこちら。

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