『λに歯がない』あらすじとネタバレ感想!密室で見つかった四体の銃殺死体の正体は?
完全に施錠されていたT研究所で、4人の銃殺死体が発見された。
Amazon商品ページより
いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λ(ラムダ)に歯がない」と書かれたカードが入っていた。
また4人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。
Gシリーズ第五弾となる本書。
前の話はこちら。
今回は被害者が誰か分からない、密室でそもそも犯人が分からないと、謎が多いです。
そのためか動機も見えてこないので緊迫感が薄いですが、事件の真相はなかなか大胆で面白かったです。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
奇妙な殺人
那古野市にあるT建設技術研究所。
その中で殺人事件が起こります。
被害者は四人で、いずれも死亡。
近距離で銃で撃たれていて、全員の歯がなくなっていました。
四人の所持品には『λに歯がない』と書かれたカードがあり、これまでのギリシャ文字の事件との関係性が疑われました。
見えない事件
山吹たちは偶然現場に居合わせたことで巻き込まれますが、ギリシャ文字の件で萌絵も呼ばれ、事件に関わることになります。
しかし、事件はなかなか全容が見えてきません。
そもそも被害者が誰か分からないし、犯行時間にいたという人が確認できない。
極めつけは現場が密室で、犯行が可能な人間が見当たらないということです。
技術研究所ということで最新技術が使われている可能性がありますが、萌絵の見立てでは建築においてそんな最先端技術が使われているとは考えにくい。
捜査はなかなか先が見えません。
情報提供
今回、久しぶりに喜多が登場し、犀川や萌絵との三ショットが見られます。
ここで喜多が、現場となった実験棟には試験的に新しいシステムが導入されていることを教えてくれます。
このことから、システムやセキュリティを把握している人間、あるいは開発そのものに関与している人間であれば隙をついて、今のような状況でも犯行に及ぶことができることになります。
ここで可能性が広がり、次第に捜査の範囲が広がって物語が動き出します。
感想
犯行の目的
今回は事件のシチュエーション、死体の様子が特殊で、特別な動機があることがうかがえます。
今までは解決してもよく分からない、もっと高い視点からの犯行だったため、今回は毛色が違うことが分かります。
その中で捜査が進むわけですが、本書では萌絵の成長が印象的でした。
Gシリーズの彼女は大人になるとともに、犀川に似てきたことが分かりますが、今回はそのあたりがしっかり描かれています。
もちろん犀川と話している彼女はこれまでとそう変わらないように見えますが、そのギャップも読んでいて面白い点でした。
ミステリはおまけ
上述したように、これまでの事件に比べるとずっと人間的で、ミステリ要素が強いように思えます。
しかし、最終的にはおまけ程度で、物語の奔流に流されるのが面白いという点は変わらないように感じました。
というのも容疑者や動機が降ったようにわいてきて、真相は明らかだからです。
かといって、著者側から明かしてもらわないとまずたどり着けない部分なため、推理力が高くてもどうにもなりません。
森作品に精通している人であれば、がちがちなミステリとして読んではいないと思いますが、一応ご注意ください。
おわりに
従来の森作品に登場する人物たちがどんどん参戦してきて、Gシリーズが拡大していっているのが感じられました。
山吹たちメイン三人組がどちらかというと狂言回し側に回ってきていますが、絶妙にバランスがとられているので、魅力が損なわれていないのは森さんの上手いところです。
次の話はこちら。
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