『ウィッチクラフトワークス 15巻』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!
火陽によって工房の魔女内部抗争の隙をつかれ、拉致されてしまった多華宮君。火々里さんの実母・火陽の狙いは、多華宮君そのものだった! 多華宮君と火陽の結婚を阻止するべく、冬月市最強魔女タッグ・火々里さんと理事長が戦場に立つ! 古から存在する偉大なる魔女達の野望、信念、悪意、嗜好、性癖が絡み合い、決戦の時が迫る! 読者待望の第15巻登場!!
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前の話はこちら。
本巻では火陽にさらわれた仄を助けに行く様子が描かれます。
改めてかざねの規格外の強さが分かるところなどが見どころで、次巻に向けての助走といった内容になっています。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
あらすじ
第86話『多華宮君VS.アルシナ その10』
火陽は仄を連れて冬月市に逃げ、他の一同は次元のはざまに閉じ込められてしまいます。
時空の魔女であるキオラパメラであれば元の世界と繋げることができますが、102年もの時間を要します。
幸い、次元のはざまでは時間の流れが非常に緩やかで老化の心配はありませんが、仄のことを考えると悠長にはしていられません。
そこでキオラパメラはここにいる魔女の魔力を借りて何人かを火陽のもとに送ることを提案し、かざねと綾火が選ばれます。
目を開けると聖域の樹の前で、多くの敵が待ち構えていました。
番外編『多華宮君と思い出の写真』
仄と綾火がまだ幼い頃の話。
綾火は仄に触れて牢から縁側に出てくるまでになりましたが、依然、表情は暗いままです。
そして、二人に残された時間はそう多くありません。
そんな中、仄は綾火をピクニックに誘います。
綾火にとって初めての体験であり、寒い季節ですが残りの時間を考えると時期を見計らうだけの余裕はありません。
綾火は屋敷から出られないため、敷地内で見晴らしの良い場所でかざねなども入れてみんなでピクニックを楽しみます。
番外編『メデューサ様とKMM団の休日』
腕が使えるようになり、KMM団のもとに戻ったメデューサ。
家に戻って娘たちのために料理を作ったり優しくする姿は母親そのもの。
そんな中、たんぽぽの使い魔であるウサギのピエールは、動かなくなってしまった魔訶ロンを復活させてほしいとメデューサに頼みます。
動かなくなった原因は聖域を奪われ霞が魔力を失ってしまったからなので、メデューサにどうすることもできませんが、数日内に聖域を取り戻すだろうと気休めとしておまじないをかけます。
すると、そのタイミングで魔力が戻り、魔訶ロンが動き出してピエールは泣いて喜ぶのでした。
第87話『多華宮君VS.火陽 その1』
偶然会い、聖域に向かうクロノワールとウィークエンド。
聖域には敵がバタバタと倒れていて、かざねと綾火が奪還した後でした。
後は恭一郎が聖域のシステムを再起動させれば、工房の魔女に魔力が戻ります。
かざねは魔法が使えないため、クロノワールに仄のいるところまで連れて行ってほしいとお願い。
綾火は仄の居場所を感じ取りますが、彼は火々里の実家にいました。
第88話『多華宮君VS.火陽 その2』
火陽は仄に求婚しますが、当然、仄は拒否します。
すると闇の中から謎の人たちの手が伸びてきて、仄を闇の中に連れ去ってしまいます。
火陽はこれらの人に対して『娘』と呼びかけます。
第89話『多華宮君VS.火陽 その3』
火々里に着いたかざねと綾火は火陽の元に通されますが、そこで見たのは結婚式の和装をした仄でした。
明らかに正気ではなく、火陽と本気で結婚するつもりです。
当然、綾火は怒って止めようとしますが、突然現れたものによって薙ぎ払われます。
相手はなんと黒い服を身にまとい、目隠ししたエヴァーミリオンでした。
このままでは埒が明かないため、かざねはエヴァーミリオンを押さえつけ、綾火は火陽と対峙します。
第90話『多華宮君VS.火陽 その4』
エヴァーミリオン相手にとんでもない力を発揮するかざねですが、エヴァーミリオンもまた同じくらいの力で対抗します。
するとかざねは自分の腕を召喚します。
上空から現れたそれは何十メートルにも及ぶ巨大なもので、いかにかざねが人外じみているのかが分かります。
第91話『多華宮君VS.火陽 その5』
綾火も火陽とのバトルを開始しますが、このままではかざねとエヴァーミリオンの戦いの余波で仄が危険なため、火陽は綾火を伴って場所を移します。
そこには無数の人がいて、綾火は取り押さえられてしまいます。
また火陽に短刀で頬を切られても、傷は一向に回復しません。
仄との信頼が失われ、眷属としての力が発揮できなくなっているのです。
用は済んだと火陽は姿を消し、綾火は別の場所で目を覚まします。
首輪で繋がれ、仄に助けられる前の非力な自分を思い出します。
しかし、仄への思いを糧に力を振り絞り、首輪を外すことに成功します。
第92話『多華宮君VS.火陽 その6』
かざねとエヴァーミリオンはそれぞれ不死身のため、一向に決着がつきません。
かざねが休戦を申し出ると、エヴァーミリオンはかざねを無視して仄の元に向かいます。
火陽は仄と契りを結ぼうとしていましたが、それを邪魔するようにエヴァーミリオンが登場。
仄に抱き着きます。
慌てる火陽ですが、そこに遅れてかざねも現れ、エヴァーミリオンは対抗するために超巨大化します。
持っていた鉄球で攻撃を仕掛けますが、攻撃はかざねに届きません。
防いだのは霞と魔訶ロンでした。
そこにKMM団も集結し、ますます混戦の様相となります。
第92.5話『多華宮君と霞ちゃんの花嫁修業』
霞は仄を助けたいと意気込みますが、このままでは足手まといです。
そこでアルシナが一から鍛えることになりました。
アルシナは面白そうだからという理由で手を貸しますが、霞は友だち思いの良い人だとアルシナの本性に全く気が付きません。
そこに犬耳の魔女とりのんも加わり、三人は時空が繋がる102年間を特訓に費やします。
外ではわずか数時間にしか過ぎないため、仄の救出に対して何ら問題はありません。
こうして霞は厳しい特訓に耐え、仄を助けるために参上したのでした。
おわりに
本書を読んで真っ先にドラゴンボールの精神と時の部屋を思い出しました。
というか、本書の特訓はその比ではなく、かなり強引な方法によるパワーアップで、ここまでくると清々しさすらあります。
何はともあれ、こうして戦いの準備ができましたので、次巻から激しいバトルが楽しめそうです。
あと、慌てる火陽が新鮮で、シリアスになりすぎないところに本書の良さを感じました。
次の話はこちら。