『進撃の巨人 33巻』あらすじとネタバレ感想!
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。
パラディ島以外すべての土地を踏み潰すべく「地鳴らし」による
Amazon商品ページより
進行を続けるエレン。ミカサやアルミン達は空からエレンを追いかけるため飛行艇整備が可能なオディハを目指す。だがその代償としてアニ、ライナーらの家族が住む「レベリオ」を諦めることになり・・・・・。
最終巻目前の33巻です。
前の話はこちら。
様々な犠牲を経て、交渉すらできない状況に陥った時、調査兵団とエレンの運命をかけたどのような結末を迎えるのか。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
あらすじ
第131話『地鳴らし』
ここではパラディ島を救うために世界中の人々を犠牲することを選んだエレンの苦悩が描かれますが、それでも地鳴らしは発動し、罪のない人々を無慈悲に踏みつぶしていきます。
これまでずっと壁に囲まれて暮らしてきたエレンにとって、これこそが自由でした。
少年の姿をしたエレンはアルミンに同意を得ようと振り向くとそこは座標で、大人のアルミンが立っていました。
次の瞬間、現実に戻り、アルミンの視点に移ります。
アルミンはアニと並んで座って話して良い雰囲気です。
エレンの意見に対し、アルミンはまだ自分の知らない壁の向こう側があるはずだと信じていました。
第132話『自由の翼』
調査兵団たちは飛行艇を発進させる準備を進めています。
重傷ですが起き上がったリヴァイを加え、捕らえたイェレナにエレンの行き先を聞いたところ、スラトア要塞であることを明かします。
少しでも始祖の巨人を潰せる可能性を潰そうという魂胆です。
翌日、アニにファルコとガビを託し、調査兵団は飛行艇で旅立とうとします。
ところがその時、フロッグによる急襲にあいます。
何とか仕留めるも、燃料タンクに穴が開いてこのままでは旅立つことが出来ません。
何とか一時間で修理しようとしますが、このタイミングで超大型巨人たちに追いつかれてしまいます。
これまでかと思われましたが、ハンジはアルミンに次の調査兵団長を託し、単身で超大型巨人たちの足止めに向かいます。
ハンジは体が燃えても懸命に巨人に立ち向かい、飛行艇を飛び立たせることに成功。
命を落とした後、ようやくエルヴィンら命を落とした調査兵団の面々と再会することが出来たのでした。
第133話『罪人達』
飛行艇内での作戦会議。
エレンはジークを介して始祖の巨人を支配しているため、目標をジークに絞ります。
アルミンはいまだにエレンとの対話を諦めていませんが、その時、飛行艇内にいる一同は気が付くと座標にいました。
全員でエレンに呼びかけますが、エレンは話し合いをするつもりがないことを表明し、止めたいなら殺せと冷たく言い放ちます。
座標から戻ると、交渉の余地がないことを突きつけられた一同は苦悩します。
一方、ファルコはジークの脊髄液によって巨人化したことから、彼の記憶を垣間見ることができました。
そこには空を飛ぶシーンがあり、それは過去に羽の生えた獣の巨人がいたことを示します。
そして、自分にそれが出来そうだとファルコは考えていました。
しかし、ファルコはここまで巨人の力をコントロールできていないため、失敗すれば船が沈没して全員死にます。
アニはファルコの巨人化に反対しますが、それを止めたのはキヨミでした。
もうこれ以上後悔を増やしたくないと。
さらに場面は変わり、スラトア要塞から数多くの飛行船が飛び立ち、超大型巨人たちに最後の戦いを挑みます。
第134話『絶望の淵にて』
最後まで望みを捨てない人類ですが、エレンは体の一部で獣の巨人を作り出して反撃。
飛行船はあっけなく全滅します。
もう希望は潰えた。
そう誰もが思ったその時、飛行艇がついに到着し、アルミンたち一同はエレン目掛けて飛び出します。
先にライナー、ピークが巨人化し、エレンに問いかけるための最後の戦いを始めるのでした。
感想
この巻ではエレンの内面が描かれ、決して悩みや苦しみがなかったことが分かってちょっと嬉しかったです。
しかし、それでも地鳴らしを選び、世界中の人々がなすすべなく踏みつぶされていくところは悲しく、虚しいものでした。
アルミンたちはそれでも対話を求めますが、エレンはそれを一切拒否。
もう殺すか殺されるかしかないように思えます。
ここまできて、一同はどんな結末を迎えるのか。
死んだ人たちが報われる、幸せな未来は勝ち取れるのか。
最終巻に向けて伏線も張られているので、結末が楽しみです。
おわりに
リアルタイムでそれなりに長い間追ってきた作品なので、次で物語が終わってしまうのかと思うと寂しさはあります。
しかし、無理に引き延ばさず、読者に媚びることなく物語を貫いてくれているところが本当に嬉しいので、ありのままの結末をしっかり受け止めたいと思います。
次の話はこちら。