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『夏目友人帳 28巻』あらすじとネタバレ感想!

「相談がある」と多軌に呼び出された夏目。その内容とは、兄・勇から送られてくる写真についてだった。悩んでいる二人の前に現れたのは意外な人物で…?名取家にまつわる秘密を描く「年下のいとこ」も収録!メガヒットあやかし契約奇談28巻!

Amazon商品ページより

シリーズ第二十八弾となる本書。

前の話はこちら。

多軌の兄と妖に関係する話や、名取家に関する話が収録されています。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

あらすじ

第百十二話

多軌のもとに兄の勇から三枚の写真が届きます。

勇は妖を信じない現実主義者で、存在するか否かを確かめる旅に出ていました。

写真はその旅先で撮ったものですが、夏目には写真に勇と一緒に妖が写っているのが見えました。

しかも妖は日にちが経過するごとに勇に近づいていて、もしかしたら危険があるかもしれません。

二人で悩んでいると、たまたま喫茶店に居合わせた的場が協力することになり、まずは三人で勇の居場所を突き止めます。

それから多軌は的場の言葉を勇に伝え、無事に妖を離すことに成功するのでした。

第百十三話

名取家の分家を訪れた夏目とニャンコ先生。

目的は名取との約束を果たすためでした。

出迎えてくれたのはこの家の長子である名取美弦という女性で、一見穏やかで人当たりの良い人でした。

ところが、自分で作った護符で夏目を攻撃してきます。

幸い、控えていた柊、瓜姫、笹後に助けられ、夏目は屋敷にいる名取を見つけます。

安心する夏目ですが、名取は彼のことを知らない風で、来訪者に対抗しながら美弦を連れて屋敷中を逃げ回ります。

激しい攻防になりますが、夏目はギリギリのところで名取からの伝言を彼自身に伝えることができ、名取は正気を取り戻します。

第百十四話

分家に行く前に、夏目は名取から今回の件について聞いていました。

名取は妖を取り逃がし、そいつは分家に入り込んでいました。

名取はその退治に向かいますが、取り逃がした時に自分の中を覗かれていて、それを利用した幻術に惑わされる可能性がありました。

そこで名取は保険として夏目に伝言を残してあって、結果的にそれに救われたのでした。

正気を取り戻した名取は夏目たちと共に妖退治を再開します。

分家にはかつて叔父夫婦が住んでいて、ここには名取だけが探し出すことのできる秘密があるとされています。

しかし名取はいまだ見つけられておらず、そこで利用しようと考えたのが今回の妖でした。

妖が名取の記憶を利用して幻術を使うのであれば、その中に秘密を探るヒントがあるかもしれない。

結局、幻術に惑わされてしまった名取ですが、気を取り直して屋敷の中を探します。

途中、今度は夏目が妖の幻術にかけられてしまいますが、色々なことが分かりました。

名取は妖との縁を切ろうとしていた一族にとって迷惑な存在であり、もしかしたら次に生まれてくる子どももまた妖が見えてしまうかもしれない。

『ミツル』とは叔父夫婦が自分たちの間に生まれてきた子どもにつけようとした名前ですが、名取のせいで生まれてこなかった、存在しない従妹。

幻術はやってきた名取によって解かれますが、夏目はここまで得たヒントを名取に伝えます。

第百十五話

夏目は秘密をここに棲む妖たちが目撃していて、妖を見られる名取であれば秘密に近づけると考えます。

その話を聞いて、名取は子どもの頃にここで六つ目のお面を被った妖を見たことがあることを思い出します。

分家には討ち取った妖の顔を彫ったお面が数多く飾られていて、その中に六つ目のお面もありました。

そこからヒントを得て、二人は『みつるの箱』を見つけます。

中には一冊の書物があり、そこには生まれてくる『みつる』への叔父夫婦の言葉が残されていました。

もしみつるに妖力があれば的場家に引き取らせるつもりで、本当に生まれていれば名取の敵になっていた可能性もあったことになります。

名取はそのことを知れて満足そうで、秘密の件はこれで解決しました。

そして残るは、幻術をかける妖の退治です。

感想

勇に関係する話について。

離れたところでの妖が関係する話ということで緊迫感はそこまでなく、ミステリのように推理を楽しむテイストで面白かったです。

多軌が絡むと話がふわふわ可愛らしくなるので、勇のユーモア?溢れる写真含めて心穏やかになれる話でした。

それに対して、名取に関する話はなかなか心にグッときます。

本書の半分以上を費やしても終わらない大ボリューム。

覚悟を決めていても妖にやられてしまう名取の弱さと、夏目を真の友人のように信頼しているところが特に印象的でした。

妖との関係を切りたい一族の中で、名取はさぞ苦しい思いをしたはずです。

そんな過去を背負って今の彼が出来ているのだと思うと、複雑な気持ちになります。

ただ、今は妖のことも含めて理解してくれる夏目という存在があります。

もうなんでもかんでも一人で抱え込む必要はありません。

この一連のエピソードが終わって、名取の心境にどんな変化が訪れますが。

余韻も含めて大満足の一冊でした。

おわりに

大きく分けて二つのエピソードですが、どちらもテイストが違ってとにかく大満足です。

次巻で、名取自身や夏目との関係にどんな変化が訪れるのか。

おそらく良い方向に変わると思いますが、それが楽しみで仕方ありません。