『夏目友人帳 25巻』あらすじとネタバレ感想!
買い物帰りに別れたきり帰って来ないニャンコ先生が気掛かりな夏目。そんな時「面白いものを拾ったんだ」という田沼が持っていた物は、なんとニャンコ先生の模様そっくりな陶器のカケラで…?中級と小物の出会いを描く特別編他1編も収録!メガヒットあやかし契約奇談 第25巻!!
Amazon商品ページより
25巻にてついに百話を越えました。
前の話はこちら。
ゆっくりとした歩みですが、それが夏目友人帳に流れる優しい時間にぴったりのスピードで、これからもゆっくりと読み続けたいと思える素晴らしい内容でした。
この巻ではニャンコ先生、というか依り代である招き猫の陶器がどのようなものなのかが明かされますが、かなり読み応えがあって必見です。
特別編21
大きな足が歩き回る森で、下級の妖は踏まれずに進むことができず怯えていました。
そこに現れたのは、中級妖怪のつるつると牛。
二人が大足を避けて進むのを目撃した下級の妖は、つるつるの背中にくっついて森を脱出。
途中でネズミのような妖怪も背中にくっつき、二匹は行く先も分からず様子を見ます。
中級妖怪の旅の目的、それは夏目の手伝いをするためで、用事を終えると仲間の妖のもとに帰ります。
実は夏目もひょうたんの中に入って旅に同行していたことが最後に明かされます。
下級の妖二匹は一緒に旅をすることを決め、その前に宴を共にするのでした。
第百話
ある日、ニャンコ先生と道中で別れた夏目。
翌日、田沼に陶器のカケラを見せてもらいますが、それがニャンコ先生の依り代である招き猫の模様に似ていて、ニャンコ先生の身に何かあったのではと心配になります。
この陶器は白霞焼(はっかやき)と呼ばれる幻の品で、窯元に行けばニャンコ先生のことが何か分かるかもしれません。
夏目は一人で窯元のある灯邑の里をたずねますが、ニャンコ先生がカバンから登場し、田沼の見せてくれた陶器のカケラはニャンコ先生と関係がないことが判明します。
目的はなくなりましたが、何か音がしたためそちらに向かうと、工房に男性がいました。
はじめ職人かと思いますが、すぐに本物の職人が現れ、男性がコレクターであることが判明。
男性はニャンコ先生や夏目の持つカケラに興味を持ち、夏目は本能的に恐怖を感じて逃げ出しますが、男性が放った煙を吸って意識を失ってしまいます。
気がつくと名取の式・柊が夏目を岩穴で匿ってくれていました。
逃げようにも外の上空には先ほどの男性が放った板人形が飛んでいて、簡単にはいきません。
板人形は夏目たちに気がついて襲い掛かりますが、ニャンコ先生は体がうまく動かず、万事休すかと思われました。
しかしその時、横から手が伸びて板人形を消滅させます。
夏目たちを助けたのは的場でした。
第百一話
遅れて名取もやって来ます。
名取は先ほどの男性・伴を式を通じて監視していて、自分では対処できないということで的場を連れてきたのでした。
伴はとある悪名高い女性コレクターに仕える術士で、かつて的場一門でした。
つまり、的場であればこの事態を切り抜けることができます。
的場は伴の目を盗んで工房を様子を探ろうとしますが、夏目はある時、ニャンコ先生が二匹いることに気が付きます。
一匹は、夏目の持っているカケラの形で欠けています。
偽物の後を追うと、ニャンコ先生と同じ形をした動く招き猫が十匹以上いました。
第百二話
猫たちはどれも依り代として一級品で、年月が経って心や魂が宿ったことによって動けるのだと推測されます。
猫たちは何かを倒そうと意気込んでいますが、その相手は分かりません。
夏目は上空をふと見上げると、この里由来の札を見つけます。
その下には事を有利に進められるものが収められていることが分かっていて、夏目は的場を案内して札の下に向かいます。
そこには禁忌とされている形に焼かれた陶器が収められているはずでしたが、二人が箱を開けると中はからっぽで、その陶器を収められていた部分だけが人型の形で残っていました。
一方、名取はニャンコ先生と残り、集力の陣を書きますが、背後から何者かに襲われます。
それは的場が探していた陶器の人形で、猫たちが倒そうとしている相手でした。
しかし、猫たちでは歯が立たず、かといってニャンコ先生は伴の結界内では本来の姿に戻ることも出来ません。
人形の目や口からは悪意のようなものが流れ出し、名取とニャンコ先生の間に緊張が走ります。
特別編22
ニャンコ先生が夏目の部屋に戻ってくると、頭には可愛らしいラッピング用のリボンがつけられていました。
突然殴られ、気が付くとリボンがついていたということで、夏目とニャンコ先生は誰の仕業なのかを調べます。
友人たちに話を聞く中で、誰の仕業なのかはすぐに判明します。
そこにはちゃんとした事情がありました。
とてもほっこりする話なので、ぜひご自分の目で確かめてもらえればと思います。
おわりに
百話を越えたということで、今回の長めの話はかなり気合が入っていて、次巻がかなり待ち遠しい内容でした。
焦らず、けれど期待して次巻を待ちたいと思います。
次の話はこちら。