『MAJOR 2nd(メジャーセカンド) 20巻』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!
大吾たちの危機に、父・茂野吾郎が動く!!
辻堂中にボロ負けしたショックにより、大吾たちに次々と問題発生。
Amazon商品ページより
風林ナインの危機を救うべく、頼れる父・茂野吾郎が動き出す!!
だが、因縁深き“アイツ”が風林中の校長として立ちはだかり・・・!?
前の話はこちら。
前回、辻堂中学に大敗を喫し、また久しぶりに再会した光からバカにされ、追い詰められてしまった大吾。
今回は大吾がどう立ち直るのか、風林の野球部に関係するこれまでの謎などが描かれています。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
あらすじ
第183話『バラバラナイン』
辻堂戦での大敗、光の言葉で受けた傷がまだ癒えない大吾。
練習方針で睦子と言い争いになり、心因性の過換気症候群で倒れてしまいます。
検査の結果、特に問題はなく、治療するためにはストレスを根本的に解消する必要があります。
五郎は薫から大吾が倒れたことを聞き、九州の秋のリーグを抜け出して駆け付けてくれました。
第184話『大吾の本音』
大吾の意思を無視して、好き放題に連れ回す五郎。
そのおかげか、大吾は素直な気持ちをぶつけてくれます。
これまで十分に頑張ってきましたが、指導者も人も足りないこの状況では、どうしても辻堂クラスの相手には勝てないと悩んでいたのでした。
五郎は大吾に責任がないことを伝えた上で、自分が監督をすると言い出します。
第185話『0時の魔法』
ここでは野球部の部員たちが大吾のことを心配し、自分たちに出来ることを頑張る姿が描かれます。
また五郎は大吾を置いてけぼりにして単独で風林に乗り込み、職員の制止を振り切って校長室に向かいます。
第186話『校長の正体』
校長室。
野球部の顧問・山口と校長が話しているタイミングで、五郎が入室します。
五郎は外部コーチの必要性を訴えますが、この春から学園長になった男は招聘する予定はないとバッサリ切り捨てます。
教育方針を進学校にシフトさせたため、部活動に力を入れるつもりなどありませんでした。
就任予定だった国友監督をキャンセルしたのも学園長です。
ならばと五郎は無償での協力を申し出ますが、それすらも断る学園長。
なぜここまで相談の余地がないのか。
それは、学園長にとって五郎は顔も見たくない相手だからです。
五郎は言われてようやく気が付きます。
学園長は、かつて海堂高校を率いて五郎を潰しにかかり、逆に失脚に追い込まれた江頭でした。
そもそも現役のプロで指導の資格を持たない五郎では、学生野球を指導することはできません。
江頭はそんな人物などいないと分かった上で、それらの条件を満たしてかつ無給でよければ採用すると無茶な条件を提示。
大吾たちのためにも泣き寝入りするわけにはいかない五郎は、次なる手を考えます。
第187話『山積みな問題』
五郎は宮崎に帰ってしまいましたが、大吾は部員たちの意思を再確認し、今出来ることを頑張ると気持ちを切り替えます。
それでも不安を隠せない部員たちですが、さらに朝練禁止まで言い出され、八方塞がりです。
その時、薫が弟の大河を連れて現れます。
大河はプロではないため、保護者や近親者であれば手伝っても問題ないと持論を展開しました。
第188話『おじさん登場!』
江頭不在のため、勝手に練習に参加する大河。
五郎に頼まれて、臨時コーチとして手始めにノッカーを務めます。
はじめはブランクのせいかひどい有様ですが、やがて勘が戻ってくると良い打球が飛び始め、風林の部員がしっかり鍛えられていることを知って驚きます。
すると飽きたのかバットを放り投げ、帰ってしまったのでした。
第189話『大人の都合』
大河は結婚して、妻と共に美容院を経営していることが明らかになります。
どこかいじけている大河ですが、彼は四、五年前に事故で右手を怪我して、美容師の命であるハサミもうまく扱えなくなってしまったことが判明します。
五郎がコーチに誘ったのは、少しでもリフレッシュしてくれればという思いやりがありました。
後日、薫が美容院に迎えに行くと大河はおらず、バットを持って出かけたことが分かりました。
思い当たる節があって河川敷に行くと、そこにはキャッチャーフライを練習する大河の姿がありました。
元々のセンスもあり、大河はすぐに勘を取り戻すことが出来ました。
第190話『頼りになるかも?』
大河の指導のもと、練習に励む部員たちですが、指導に関して大河は早々にギブアップします。
彼はこれまでまとな指導を受けておらず、センスだけでやってきたからです。
やはりあくまで臨時コーチ程度しか務まらず、正式な監督やコーチを探すしかありません。
場面は変わり、宮崎で練習に励む五郎。
そこに現れたのは寿也でした。
第191話『僕の知り合い』
一連の騒動について、眉村から話を聞いたという寿也。
五郎は風林の監督を眉村に依頼し、すでに断られていました。
それもそのはず。
同年代には眉村の子どもたちがいるわけで、風林で監督をすれば敵対する可能性があります。
五郎は眉村に断られてからそのことに気が付き、あえて、寿也に打診をかけていなかったのでした。
しかし、寿也には当てがありました。
場面は変わり、江頭は大河が練習に顔を出していることを知り、ただちにやめさせるよう山口に指示。
大河たちにはどうすることも出来ませんが、そこに救世主のごとく寿也が現れます。
第192話『最後の希望』
寿也の当て、それは自分自身が監督をすることでした。
すでに資格を取得し、アメリカのマイナーでのコーチ経験があり、仕事も幸いそこまでありません。
寿也は光の発言を恥じていますが、最近全く会っておらず、接点がありません。
そこで監督をすることで、敵とはいえ接点を持ちたかったのです。
寿也は単独で江頭に交渉。
高校時代、江頭の作戦に反対したこともあり、決して穏やかな話し合いになるとは思えませんでしたが、予想に反して寿也は許可をもらうことに成功。
こうして風林中学野球部の新監督・佐藤寿也が誕生したのでした。
感想
懐かしい面々
今回は懐かしい面々が登場します。
大河が薫に比べて老けていることに驚きました。
あの可愛らしい見た目は跡形もなくなり、ただのおっさんにしか見えません。
それでも大河らしい飄々としていて、実は熱いものを持っているところを見せてくれて、読んでいて懐かしさと四転びは溢れてきました。
そして、江頭。
見た目は白髪で大分変っていますが、中身はほとんど変わっていません。
嫌なやつです。
それでも聖秀対海棠戦で見せたほどの胸糞悪さはなかったので、これもまた懐かしいという気持ちで楽しむことが出来ました。
五郎世代との繋げ方が相変わらずうまいです。
ここからどう立ち直るか
寿也が監督になったことで、次巻以降、間違いなく風林は変わります。
しかし、それでも戦力不足は否めず、個々人のレベルアップは必須。
ここで選手として大吾は再び大きな転機を迎えるかもしれません。
楽な道ではありませんが、希望のある終わり方だったので、次巻以降が非常に楽しみです。
おわりに
ようやく大吾の負担が減り、選手として練習に集中できる環境が整いました。
チームを強くするために、寿也はどんな指導をするのか。
それを受けて、部員たちがどう変わるのか。
まだまだ目が離せない展開が続きそうです。
次の話はこちら。