宝石の国 11巻 第83話『返照』ネタバレ感想
前の話はこちら。
フォスの凶行が続く一方で、エクメアの考えが読めないというのがこれまでの展開です。
今回はそこから始まります。
第八十三話『返照』
地球。
金剛とユークレースのもとに、わかったぞと駆け寄るジェード。
ルチルから断片的に聞き出した話では、月人がやってきてパパラチアを囮にフォスを連れ帰ったということで、これはユークレースの読み通りでした。
損傷したパパラチアについて、細かい欠けはジェードとレッドベリルとオブシディアンで閉じましたが、肝心のパーツはルチルが放してくれません。
ユークレースが確認すると、金剛はフォスに逆らえないことが判明し、金剛は謝罪します。
しかし、フォスのお願いとはいえ、致命的な不具合によって祈ることはできず、難しい状況にユークレースは頭を悩ませます。
冬眠の途中ということで、ユークレースとジェードが起きていることに決まりますが、問題は流氷割りを誰がするかです。
場面は変わり、眠るパパラチアと、離れた場所で彼のパーツを抱きかかえるルチル。
宝石たちは集まり、今は月にいる宝石たちの安否を気にしていますが、元気にやっているだろうとそこまで心配はしていません。
また場面は変わり、金剛は氷や雪で覆われた沖にいました。
裾から誰かの目玉を取り出しますが、宝石たちの気配を感じてしまいます。
来たのはモルガナイト、ジルコン、ネプチュナイト、アメシストのサーティ・スリー、シンシャで、彼らが流氷割りの係になりました。
四人が流氷割りにとりかかるなか、シンシャはお願いされ、声を張り上げて応援をします。
するとみんなが手を振ってくれて、シンシャの顔がパッと明るくなります。
金剛は幸福そうなシンシャを見て嬉しく思い、シンシャは恥ずかしくも嬉しそうで、しかしすぐに寂しい表情になります。
アンタークがいればよかった。
彼は特別金剛のことが好きで、流氷割りで彼のことを思い出したのでした。
すると、ここで金剛は新しい事実を明かします。
アンタークは、金剛が宝石たちとは別の生命体であることを気が付いていたのです。
しかし、知るに至った経緯は分からないといいます。
と、ここで金剛は、一定の速度で気温が上昇しているのを感じるのでした。
場面は変わり、集まって談笑する宝石たち。
しかし、笑顔でフォスの悪口をいい、そこにはゴーストや以前のカンゴーム、そしてアンタークの姿もありました。
次の瞬間、それはフォスの見ていた夢であることが判明し、処置をしていたバルバタたちはフォスの意識が回復したことを確認します。
フォスの体は複雑に構成されているため、バルバタは合成宝石の生成を慎重に行っていました。
ところが意識を取り戻した瞬間、フォスは起き上がり、腕を液体状に伸ばしてバルバタともう一人の月人の胴体を切断してしまうのでした。
おわりに
懐かしい宝石が数多く登場しました。
懐かしくもあり、けれどあの時にはもう戻れないんだと思うと寂しくもありました。
そして、フォスの精神は現在進行形で悪化していて、目も当てられない状況です。
地球にいる宝石たちから現状を打開するような案が出そうな雰囲気なので、希望を持って次の連載を待ちたいと思います。
次の話はこちら。
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