『ホームズの娘』あらすじとネタバレ感想!ついにホームズの本領発揮
運命的な出会いののち、急速に恋心が育つ若き女性刑事・北条美雲。それは「禁断の恋」だった?一方で、和馬と華に不気味な挑戦状を贈る、もう一人の「Lの一族」。三雲家を恨んで敵に回す、その理由とは―連続テレビドラマ化で話題沸騰の「ルパンの娘」シリーズ、超ハイスピードの第3作!
「BOOK」データベースより
『ルパンの娘』シリーズ第三弾となる本書。
前の話はこちら。
タイトルの通り、ホームズの娘・北条美雲に主に焦点が当てられます。
ちなみにホームズとは京都で探偵事務所を営む北条家当主の異名で、美雲の父・宗太郎は平成のホームズの異名を持ちます。
探偵の娘として育てられたその能力を発揮して、新人警察官とは思えない活躍を見せる一方で、ルパンの息子である三雲渉を運命の人だと思い込み、恋する乙女としての一面も見せてくれます。
物語自体もさらに広がりを見せているので、これからがますます楽しみになる内容になっています。
この記事では、あらすじや個人的な感想について書いています。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
黒幕
冒頭、殺人事件が発生。
殺害された妻の夫は浮気をしていて、その相手は和馬の高校時代の同級生・仲村亜里沙でした。
和馬はかつて亜里沙に好意を寄せていましたが、あくまで刑事として接し、得られた情報を鑑みると夫が怪しいのは一目瞭然でした。
しかし、美雲は夫が嘘をついたことに疑問を抱き、交換殺人があったのではと大胆な推理を披露。
その結果、夫が別の人物を殺害するのを未然に防ぎ、殺人事件の犯人にも辿り着くことができました。
これでめでたしめでたし、とはいきませんでした。
実は今回の犯罪計画を提供したのは別の人物で、モリアーティと名乗っているといいます。
モリアーティとは、シャーロックホームズシリーズに登場する悪役で、いわゆるホームズのライバルにあたる人物です。
モリアーティの正体は分からず、警察は引き続き捜査を進めるのでした。
噂
五か月前、三雲家から恐れられていた華の伯母・玲が出所後、行方をくらましました。
父の尊は、玲が三雲家の誰かに接触してくる可能性が高いと踏んでいますが、今のところ平穏です。
そんなある日、華は娘の杏が通う保育園で木下彰と知り合います。
木下はブログで料理のレシピなどを載せていて、華はそれをきっかけに仲良くなります。
しかし、木下の兄が空き巣の常習犯で、刑務所に入っていることを華はママ友から聞かされます。
そのせいで木下は周りのママ友から避けられ、今の保育園に移ったのもそれが理由でした。
似たような境遇にある華は、なんとか木下の力になりたいと変わらず接するようにします。
障害
美雲は渉(この時はケビン田中という偽名しか知らない)との初デートを終え、ますます結婚したいと思うようになり、それは渉も同じでした。
美雲は京都の両親に紹介したいと提案し、渉もそれに了承します。
しかし美雲は、渉がL(ルパン)の一族であることを知りません。
実家が探偵稼業で、自身も警察官である美雲と簡単に結婚できるわけもなく、その道は前途多難でした。
渉は美雲の両親に気に入られますが、美雲はそこで渉がハッカーであることを知ります。
好きという気持ちは変わらないのに、美雲は目の前が真っ暗になるのを感じます。
そして渉の本名、華も含めて彼らがLの一族であることを知り、余計に悩むのでした。
浮気?
和馬は事件後、亜里沙と二人きりで会います。
やましい気持ちはないとは言い切れず、しかもその様子が何者かによって撮影され、後日、華のもとにDVDとして送られます。
華は和馬に対して不信感を抱き、夫婦仲がぐらつきます。
第二の事件
次なる殺人事件が発生。
犯人は殺害された夫の妻でしたが、その犯罪計画を提供したのはまたしてもモリアーティでした。
和馬にはモリアーティ本人から電話がかかってきて、二度も見抜かれたため和馬に対して宣戦布告をします。
モリアーティの指定したアパートに向かうと、そこには身元不明の遺体が置かれていました。
モリアーティは和馬たちにゲームを持ち掛け、和馬と美雲は制限時間以内に捜査を進めます。
捜査の結果、遺体は伊藤美樹を名乗っていたことが分かりますが、それは偽名で、本当は間宮礼子であることが判明します。
間宮礼子とは玲の今の名前で、つまり本物の礼子から戸籍を買ったことになります。
玲の恋人
モリアーティは次に殺害される人物を見つけるよう指示。
ここまでの捜査で、モリアーティ=玲だと確信する二人。
和馬と美雲の捜査により、そのターゲットが磯川であることを突き止めます。
磯川は玲を逮捕した警官の一人で、もう一人は高杉竜平という当時巡査で、玲と結婚を考えた人物でした。
しかし、玲は磯川を撃つつもりが誤って高杉を殺害してしまいました。
犯罪者と警察官が交際していた事実が世間に知れ渡ると体裁が悪いと考え、磯川は事実を隠蔽。
和馬たちの活躍で命だけは助かった磯川ですが、秘密を暴露され、社会的に死んでしまうのでした。
最後の問題
モリアーティは最後の問題を出題。
それは、指定した時間になると和馬の大切な人が二人亡くなるため、それを阻止してみろというものでした。
和馬は知り合いに連絡を片っ端からかけ、一人は華だと判明。
華は木下によって拉致されていました。
美雲は、自宅に盗撮のDVDが送られてきたことからもう一人を亜里沙ではと推理。
和馬が亜里沙のマンションに向かうと、彼女が縛れていましたが、これはモリアーティの仕掛けた罠でした。
本当の狙いは美雲で、離れた隙に拉致されてしまいます。
渉の協力で和馬は制限時間前に美雲を見つけますが、彼女の乗る車には爆弾が仕掛けられていました。
爆弾処理班を呼ぶ時間もなく、もうダメかと思われました。
その時、登場したのが宗一郎と従者の猿彦でした。
宗一郎は華麗なテクニックで爆弾を解除。
和馬と美雲は、改めてモリアーティを捕まえることを誓うのでした。
結末
三雲家、和馬、そして美雲は会食の場を持ち、そこで渉が三雲家を抜けることになったことが判明します。
渉は婿に出て、美雲と結婚して北条渉を名乗る覚悟を決めていたのです。
これで尊は最大の障害である宗一郎を身内にできるし、渉と美雲が両家のことで頭を悩ませる必要もありません。
美雲は結婚を喜ぶ間もなく次の事件現場に向かいますが、ニヤけるのをおさえられないのでした。
おわりに
段々と何でもありな設定に慣れ、それが心地よくなってきました。
玲との決着も気になりますが、渉と美雲の結婚生活も気になるところです。
順調にイベントが消化されて終わりを感じつつも、次巻を期待して待ちたいと思います。
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