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『アンデル9』あらすじとネタバレ感想!

harutoautumn
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編集:中央公論新社
¥330 (2026/10/17 13:40時点 | Amazon調べ)

【新創刊9号】は月夜に楽しむラインナップ】

〇読み切り短篇は滝口悠生さんの「異世界転生」、須藤アンナさんの「くらくら」!
〇朝比奈秋さん「アンチエイジングクラブ東京」の若返り医療から目が離せない!
〇小川糸さん「メープルシロップ」は森を舞台にした癒しと再生の物語。
○新胡桃さんと日々野コレコさんによる往復書簡。
〇好評コラム「全国銘菓帖」は住田祐さん&大崎梢さん。
○コジヤジコさんの回文、はらだ有彩さんのコミック、
ひらいめぐみさんのエッセイ、最果タヒさんの詩、アート紹介まで。

わずか80ページに、
たくさんの「物語と出会うきっかけ」を詰め込みました。
親しみやすく手に取りやすく、
毎月、「豊かな1時間」をあなたと共に
――そんな小さな文芸誌です。

【中央公論新社創業140周年記念】
【期間限定復刊!】

Amazon内容紹介より

シリーズ第九弾となる本書。

前の話はこちら。

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秋が少しずつ感じられるようになった季節にぴったりな一冊です。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想などを書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

アンチエイジングクラブ東京【朝比奈秋】

医師の萩岡は一年前、T大の皮膚科教授選に敗れます。

教授としての道はほぼ絶たれたものの、彼のこれまでの研究成果があれば、別のポストで十分な活躍が望めるはずでした。

しかし、萩岡が選んだのは大手美容医療チェーンの顧問就任でした。

これは医師の間で話題になり、萩岡を軽蔑、あるいは落胆することが声がおおくあがります。

宿谷は自分の経歴が萩岡に似ていることに関心を持ちつつも、外来業務にあたりますが、そこにやってきたのは山形朱里でした。

伊勢へ【滝口悠生】

僕と濱地は東海道本線を下る電車に乗っていました。

ここから二十年前の回想に入ります。

濱地は僕の大学の一年先輩で、就職後も付き合いが続いていましたが、ある日、濱地から会社に好きな人がいることを伝えられます。

同僚の切島蓮華子で、入社からずっと思いを寄せていました。

ここから濱地の恋心がどのような経過を辿り、今に至ったのかが描かれます。

メープルシロップ【小川糸】

八月になり、カエデの森はその暑さに静まり返っていました。

楓にとってこの短い期間が好きで、満月のある日、自分自身をもてなすことを考えていました。

そんな時、マッタケがやってきて、家出してきたことを伝えます。

楓は多少迷ったものの、彼女ならいいかと判断し、二人で贅沢を楽しむことにしました。

感想

秋の気配

本書が発売されて読んだタイミングで、少しずつ夏の異常なほどの暑さが和らぎ始めていたので、ノスタルジーを感じながら読むことができました。

季節を意識されてなのか、ある意味、強烈な作品というのはありません。

長期連載は相変わらず安定して面白いし、読み切りなども落ち着いて淡々としています。

しかし、淡々としているから面白くないのかというと、まったくそんなことはなく、この時期だからこそ心に沁み込んでくるものがありました。

秋は茶系のカラーイメージがあり、一見地味ですが、そこには芳醇な香りがある。

そんなイメージが勝手にあるので、それにぴったりな、落ち着いているけれど味わい深い一冊でした。

読み切りの面白さ

今回は圧倒的に『伊勢へ』が面白かったです。

異世界転生シリーズですが、そんな感じが良い意味でしません。

先輩が長く恋焦がれていた人と上手くいかなくて、傷心してしまった。

シンプルにするなら、こんな話です。

しかし、その過程には様々な心の動きがあり、濱地から聞く情報だけでしか判断できない僕は第三者目線で客観的にどのように見るのか。

このそこまで関心がない側の目線から描く距離感が面白かったです。

また起きていることも地味に意味が分からない部分もあり、狐につままれたのような、不思議な心地でした。

おわりに

季節の変わり目を感じられる一冊でした。

ここから秋が深まり、冬に向けてまた色を変えていくのだと思うと、今からワクワクします。

編集:中央公論新社
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次の話はこちら。

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