ホラー
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『夢魘祓い――錆域の少女』あらすじとネタバレ感想!学園を舞台にしたホラーが始まる

harutoautumn
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伊奈川カタルはごく普通の高校生。イジメにも関らないように生きてきた。だが、同級生の比嘉コトノハと接触してから運命が一変!カタルは夢の中でコトノハから錆域の結界が破られようとしていることを聞き、一緒に阻止してほしいと懇願される。その直後、女子高生バラバラ殺人事件が発生。そして更に巻き起こる第2、第3の事件……。錆域との関連は?少女・コトノハに隠された秘密とは?現代の闇を活写した新学園ホラー。

Amazon内容紹介より

牧野修さんの作品を読みたいと思っている中で、SNSでふと目に飛び込んできた本書。

学園ホラーとありますが、ホラー感はそこまで強くなく、嚙み合わないが愉快な高校生コンビの活躍を楽しむことができます。

詳細は後述しますが、本書を読んで感じたことを言語化するのがなかなか難しく、本書の捉えどころのなさというか、不思議さを感じました。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想などを書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

きっかけ

高校生の伊奈川カタルは平凡で、嫌なことがあってもそれが過ぎ去るまでやり過ごすことを意識して暮らしていました。

学校の色々なところでいじめが起きていても、カタルはいかに目立たないかを考えています。

しかしある日、たまたまクラスメイトの比嘉コトノハと目が合ってしまいます。

彼女の目はカタルに同意を求めるようで、彼に近づくと言います。

夢で逢いましょう、と。

錆域

高橋観音は学校でいじめにあい、今は不登校になっていました。

ある日、夢の中で観音は神様ショウなるものを目の当たりにします。

そこで見せられるのは、観音がクラスメイトたちにいじめられる様子でした。

ここは錆域と呼ばれ、醒めない夢なのだといいます。

観音は深い絶望の中で大きな気づきを得て、目が覚めると何も恐れていませんでした。

二人の戦い

コトノハは一方的にカタルの家に行く約束を取り付けますが、カタルはそれを無視して下校し、い家で昼寝します。

すると、夢の中でコトノハと会います。

彼女は不思議な鎧を身につけ、馬に乗っています。

夢の中ですが、こうして二人は話すことができます。

カタルの理解が追いつかない中、コトノハは自分が錆域を滅ぼすものといい、彼をつれて現実世界を侵食しようとする悪意との戦いに赴きます。

感想

構成はシンプル

本書は学園ホラーというだけあって、設定は至ってシンプルです。

学校では色々ないじめが起きていて、その原因が錆域という夢の中の世界が関係している。

コトノハは錆域に入って悪意に立ち向かえる力を持っていて、無関係なカタルを強引に引き込んで戦う。

これでおおむね説明がつきます。

そのため細かい設定を意識することなく、読者は錆域でどんな悪意が待ち構えるのか、それに対してコトノハとカタルがどのように立ち向かうのか、この点に集中することができます。

このシンプルさは僕としてけっこう好きで、楽しみポイントが明確で良かったです。

コトノハの世代性

本書は二〇〇九年に出版されていて、その当時のラノベなどに登場したヒロイン像とコトノハが重なってみえました。

つかみどころがないけれど美少女で、平凡な同級生に何のきっかけもなく話かけてお近づきになる。

非常に分かりやすい設定です。

今思うと、なぜ?と思ってページをめくる手が止まってしまうのですが、当時はこういうものが読みたいと思っていたので、時代による作品の捉え方の違いが興味深かったです。

カタルとコトノハの会話は恐ろしいほど噛み合わず、テンポ感はあまりよくありませんが、それが面白さでもあるので、そういうものとして楽しむことができました。

何を得たのか

僕は正直、本書をホラーとして読めませんでした。

陰惨な事件や、夢という無防備な状況での恐怖の描写。

要素としては揃っているはずですが、コトノハの根拠なき明るさによってそこに深刻な色はなく、感情移入せずに終始客観的に読んでいた感覚があります。

また学園もののラノベのような楽しみ方も今回期待していたものではなかったので、本書から何を得たのか、というと難しいところがあります。

面白いと思って読んだはずなのに、どこかすっきりしない感じ。

本書を読みたいと思う人には問題ないと思いますが、僕がホラー作品として本書を他人に紹介することはないでしょう。

おわりに

不意に懐かしさを覚える作品で、ノスタルジー大好きな僕にとってはそれだけでも価値がありました。

電子書籍は表紙がシンプルで、元々の文庫のような表紙ではなかったのは残念でした。

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