小説『THE HEAD』あらすじとネタバレ感想!Huluオリジナル国際ドラマの完全ノヴェライズ
「ポラリス4南極科学研究基地」では10名の越冬隊のみが残り、南極を覆う“長くて暗い冬”を耐え忍び、研究を続けている―はずだった。ある日、突然彼らとの交信が途絶え、夏期部隊隊長ヨハン率いる救助チームは急ぎ基地へ向かう。そこでヨハンたちは、世にも恐ろしい光景を目撃する…!日欧共同製作の極限心理サバイバル・スリラー・ドラマ、完全ノベライズ!
「BOOK」データベースより
huluオリジナルドラマがもとで、本書はその完全ノヴェライズになります。
集英社オレンジ文庫がそういったノヴェライズを多く手掛けていることを、本書を通じて知り、ずっと気にはなっていたので試しに読んでみました。
ちなみにドラマ未視聴です。
内容としてはオーソドックスなサスペンスで、何者も近寄ることの出来ない冬の南極で行われた連続殺人。
本書は事件当時のパート、事件が終わった後の現場から推理するパートがうまく組み合わさり、もっと先を知りたいという欲求を巧みに引き出してくれました。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
本をお得に読みたい人には『Kindle Unlimited』をオススメします。
小説のみならずビジネス書、マンガ、専門書など様々なジャンルの作品が200万冊以上読み放題。
新規加入なら30日間の無料体験ができるので、無料期間中に退会すればお金は一切かかりません。
また期間限定で2か月1,960円→99円の破格なプランもあります。
なかなか手に取れない数千円、数万円するような本を読むのもアリ。
マンガであれば一か月で数十冊読めてしまうので、シリーズものも無料で読破できます。
気になる人はぜひ30日間無料体験でお試しください。
あらすじ
一時の別れ
物語の舞台は南極。
八年前、南極科学研究基地『ポラリスⅤ』は火災により焼失し、今はその役目を『ポラリスⅥ』に引き継いでいました。
南極の観測隊は夏隊と冬隊に分かれ、夏隊は夏期を担当し、冬隊は通年にわたって活動を続けます。
夏隊は冬隊に分かれを告げ、残された冬隊の十人は半年間、この暗く過酷な環境を耐え、研究することになります。
夏隊の隊長のヨハンは、半年後の再会を胸に妻で冬隊に所属するアニカと別れますが、彼の希望は粉々に打ち砕かれることになります。
連絡の途絶えた三週間
冬隊の任務期間が残り三週間になったところでポラリスⅥからの連絡が途絶え、ヨハンは夏隊に先立ってポラリスⅥに向かいます。
そこでヨハンたちを待っていたのは、凄惨な光景でした。
ポラリスⅥ内には血痕があり、弾痕があり、黒焦げになった大型雪上車と女性と思われる死体が放置されていました。
ヨハンたちは基地をくまなく調べた結果、さらに六名の死体を見つけ、生存していた医師・マギーを保護します。
その後、生物学者のアーサーの生存も確認され、ヨハンは二人に話を聞きながらポラリスⅥで何があったのかを推理します。
しかし、二人の話の真偽を見極めることは難しく、またアニカだけは行方不明のままです。
ヨハンたちは別の女性の死体も見つけますが、骨折治療の痕からアニカでないことが判明し、ポラリスⅥにいた十人以外のものであることは明らかでした。
連絡が途絶えた三週間の間に、ポラリスⅥでは何が起こったのか。
ヨハンはアニカの生存を信じながら推理を続けます。
疑心暗鬼
ヨハンのパートと並行して、連絡の途絶えた三週間のポラリスⅥでの出来事も描かれます。
通信員のマイルズの姿が見えず、外に探しに行くと死体となって見つかります。
しかも頭部は切り離されていました。
問題はこれだけではありません。
通信機器は破壊され、マイルズがいない今、外界と連絡をとる手段はありません。
一同は疑心暗鬼になりながらも現状を打破するために行動しますが、何者かの策略によって阻まれ、さらに死者を増やしてしまいます。
誰の助けも得られない状況下において、犯人は残った人間の誰かということになる。
極限の中、一同は生き残るためにそれぞれが行動しますが、この事件の裏には秘密が隠されていました。
感想
ミステリにうってつけの設定
最初はそこまで期待していませんでした。
しかし、一度読み始めると日欧共同制作のドラマなだけあって、すぐに引き込まれていきました。
舞台が南極で、しかも特定の人物しか残らない冬期。
連絡をしたところで外部から助けが来るまでには数日かかり、その連絡手段が潰される。
ミステリでいうところのクローズド・サークルで、そんな状況下で事件が起きるのですから、面白くないわけがありません。
現在と過去のパートを交互に描く構成も巧みで、先に読ませる力がひしひしと感じられました。
意外性はそこまでないけれど、面白いポイントを押さえている、というのが僕の一番大きな印象です。
ドラマ版を見たくなる
僕はドラマを見ていないので、あくまでその立場からの感覚ですが、ノヴェライズとしてかなり面白いと思います。
ドラマでは描けない心理描写を細かく描き、映像ならではのスリルも余さず描く。
文章も派手さはないけれど、丁寧で引っかかることなく読むことが出来ました。
非常に面白かったです。
面白かったゆえに、ドラマ版をぜひ見たいという気持ちになりました。
結末を知っていても、映像でしか出せない面白さがあると分かる内容だったので、両方を制覇して『THE HEAD』の真の面白さを知れるのかもしれません。
おわりに
完全ノヴェライズ、の言葉に恥じない素晴らしい内容でした。
ドラマを見た人でも楽しめる内容だと思うし、逆に本書→ドラマと繋げる人も出てくると思います。
僕もそういった一人なので、huluの登録から始めたい所存です。
ちなみに、『THE HEAD』の前日譚(スピンオフ)もノヴェライズされていますので、ぜひこちらも合わせて読んでみてください、
本をお得に読みたい人には『Kindle Unlimited』をオススメします。
小説のみならずビジネス書、マンガ、専門書など様々なジャンルの作品が200万冊以上読み放題。
新規加入なら30日間の無料体験ができるので、無料期間中に退会すればお金は一切かかりません。
また期間限定で2か月1,960円→99円の破格なプランもあります。
なかなか手に取れない数千円、数万円するような本を読むのもアリ。
マンガであれば一か月で数十冊読めてしまうので、シリーズものも無料で読破できます。
気になる人はぜひ30日間無料体験でお試しください。
関連記事はこちら。