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『春夏秋冬代行者 秋の舞』あらすじとネタバレ感想!異国の陰謀に巻き込まれていく代行者たち

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時は移り変わり黎明二十一年仲春。
大和国の秋の代行者、祝月撫子は春を満喫していた。傍らに控えるのは護衛犬の花桐、侍女頭の真葛美夜日、若き側近の白萩今宵。そして撫子の初恋の人であり、代行者護衛官でもある阿左美竜胆の姿があった。彼らの和やかな日々は、ある外交問題によって突如霧散していく。
彼の国の名は橋国。海を挟み、大和から遠く離れた場所にある異郷の地。
陰謀蠢く橋国からの要求は、秋陣営をかつてない窮地へと追い込んでいく……。

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「きっと、貴方に恋をする為に――」
異国の地にて勃発した神を巡る大事件。それは二つの国の『秋』を波乱と混沌の渦に呑み込んでいった。大和の秋である祝月撫子。橋国佳州の秋であるリアム。幼き秋達は運命に翻弄されていく。と同時に、容赦なく訪れる理不尽な暴力に対し、座して待つことを良しとしない者達が奮起していた。冬の代行者、寒椿狼星。夏の代行者、葉桜瑠璃。さらには、大和からの随行陣や橋国佳州の四季の代行者も加わり、事件は国家をも巻き込む事態へと発展していく。やがて明らかになる、巨悪の存在。撫子の護衛官、阿左美竜胆は主を救う為に戦場を駆け抜ける。少女の愛と罪を巡る物語の答えは如何に。

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シリーズとしては『暁』を挟んで第四弾となる本書。

前の話はこちら。

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今回は代行者・護衛官共に経験値として少なめな秋に焦点が当たっています。

八歳という幼さで現人神としての任を全うできてしまう撫子の歪さ。

撫子のことになると周りが見えなくなってしまう竜胆の若さ。

それでも二人を繋ぐ絆は誰にも負けないほど固く、それが上下巻を通して描かれます。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

新体制

撫子の誘拐事件を機に、秋の陣営が一新されています。

護衛官である竜胆を筆頭に、侍女頭の真葛(さねかずら)と護衛の白萩。

そして夏の代行者であるあやめと瑠璃から贈呈された護犬の花桐。

撫子の周囲には、彼女を思い信頼できる人間がたくさんいます。

彼女と竜胆の固い絆も変わらず、これまでから良い方向に進んでいることが分かります。

橋国

これまでシリーズでは大和という国だけの話で収まっていましたが、ここで橋国という、いわゆる海外が舞台となります。

発端は、互助制度の復活の動きでした。

互助制度とは国交がある国同士で助け合う制度で、例えば代行者が不在となってしまった場合、他国の代行者が代わりに季節をもたらすということがあります。

助け合いではありますが、この制度がある場合、行方の分からなくなった代行者は捜索されなくなってしまうかもしれない。

それに助けにいった他国で代行者が危害を受ける可能性もあります。

そういった懸念から制度復活を反対する声が大きい一方で、橋国との国交強化を狙う派閥もあり、大和は代行者を巡ってまだまだ揉めていました。

そんな中、撫子に対して橋国に外交目的で渡ってほしいという依頼がきます。

彼女の身を第一に考える秋の陣営は反対しますが、話は他の代行者にも周り、結局、秋の陣営を中心にした一同が橋国に向かうことになります。

もう一人の秋

本書では橋国の代行者と護衛官も登場します。

それがリアムとジュードです。

リアムは撫子よりも一歳下で、代行者としての力はまだまだ不足しており、人の愛情にも飢えている状態です。

ジュードはそんな彼を支えるように精一杯やっていますが、組織ぐるみの関係で主の要求に十分応えられていない現状があります。

二人を通して橋国の代行者の在り方が浮かび上がり、竜胆たちの懸念が大げさではないことが分かっていきます。

そして、撫子たちが渡航することで二人の秋が対面するわけですが、ここで思わぬ展開が待っていました。

感想

代行者制度の難しさ

大和はルールではなく各々の意志で代行者同士が結束することで、旧態依然とした制度を超えて柔軟に対応してきました。

しかし、それでも組織の権力を持った人たちには理解しがたいものであり、水面下では様々な攻防が起きていることが描かれます。

橋国という国外が登場することで情勢の複雑さ、難しさが浮かび上がり、まるで現実の政治を見ているかのようでした。

著者の暁さんは優しい物語を描くのですが、それがただ優しいだけの世界だけではなく、現実同様、厳しい一面もしっかり持ち合わせています。

登場人物たちが傷つきながらも、それを乗り越えて幸せな未来を獲得し、それが傷ついた読者に届く。

シリーズを通して念頭に置かれたテーマがよく現れている部分だなと感じました。

秋の歪さ

僕はどの陣営も好きですが、秋は読めば読むほど深みを増し、好きになっていくのを感じています。

護衛官としてだけではなく初恋の相手としても竜胆を求める撫子と、彼女の求めに全力で応える竜胆。

甘い言葉、仕草も竜胆にかかればお手の物で、読んでいるだけで癒されます。

その一方で、秋の歪さもまた表面化します。

撫子の自己犠牲の精神がどこからきているのか。

何度経験しても、撫子に危害が加わることで崩れてしまう竜胆のもろさ。

読んでいて、本当に胸が苦しかったです。

しかし、それを経験豊富な狼星や凍蝶をはじめとした周囲の人間がサポートしてくれ、大和の代行者と護衛官であればどんな局面も乗り越えられるという安心感を与えてくれます。

本当にシリーズを通して物語が成長しているのを感じ、いつまでも浸っていたい世界でした。

おわりに

ここまで没入、感情移入できる作品は他にない。

大げさな言い方ですが、それくらい暁さんの思いの詰まった作品であり、読んだ人を後悔させない作品だと確信しています。

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