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『ソロモンの犬』あらすじとネタバレ感想!事故に隠された真実を暴く青春ミステリ

harutoautumn
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秋内、京也、ひろ子、智佳たち大学生4人の平凡な夏は、まだ幼い友・陽介の死で破られた。飼い犬に引きずられての事故。だが、現場での友人の不可解な言動に疑問を感じた秋内は動物生態学に詳しい間宮助教授に相談に行く。そして予想不可能の結末が…。青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー。 

「BOOK」データベースより

道尾秀介さんの青春三部作の真ん中に位置する本書。

大学生らしい青春の謳歌、それにミステリ要素が加わって構成されています。

視点となる秋内の未熟な部分が目立って痛々しくもありますが、それも含めて青春であり、かなり楽しめました。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

いつもの四人

秋内静(あきうちせい)は相模野大学に入学し、最初の講義で隣に座っていた羽住智佳に一目ぼれします。

なんとか彼女に近づきたいと思っていたところ、友江京也が自分と友達になれば良いと持ち掛けます。

京也は自分に好意を寄せる巻坂ひろ子と付き合うようになり、彼女の高校時代からの友人である智佳も一緒に行動するようになります。

こうして人付き合いが苦手な秋内は友人を三人も得ることができ、青春らしい学生生活が幕を開けます。

事故?

ある日、秋内は智佳に誘われて四人で遊ぶことになりますが、バイトの関係ですぐに三人と別れます。

その後、バイトの途中でファミレスから出てくる三人を見かけますが、ここで事故が起きます。

大学の教師である椎崎鏡子の息子の陽介と、その飼い犬のオービー。

一人と一匹もその近くにいて、突然オービーが走り出し、陽介はリードに引っ張られて車道に飛び出し、やってきたトラックにひかれて死亡します。

一見、不慮の事故に思えますが、これが秋内たち四人の中に様々な疑念を生み出します。

犯人はいるのか

事件後、京也とひろ子の仲がぎくしゃくしているように見えます。

また智佳も話したくないことがあったり、重大なことを打ち明けたくてもなかなか決心がつかない素振りを見せたり、秋内の胸中は穏やかではありません。

そんな中、秋内は事故のことが気になり、鏡子の同僚で動物生態学に詳しい間宮に事件のことを相談します。

どんな時に、犬はあの時のオービーのような行動に出るのか。

間宮と話す中で様々なことが判明し、事故だと思われたことの裏に誰も予想していなかった真実が隠されていることに気が付きます。

感想

まさに青春小説

青春の謳歌を描いたと道尾さん自身もコメントしている通り、本書はまさしく青春小説です。

主人公である秋内は学業や勉強に励み、恋や友情に右往左往。

いつも一緒に行動している京也をはじめとした三人が人間として成熟しているせいか、秋内の未熟っぷりが目立ちます。

人によってはじれったく、人によっては見ていられないと感じるかもしれません。

あまりコミュニケーションの得意でない僕から見ても秋内の鈍感さはすさまじく、ここまで悪気なく鈍感でいられるのはある意味才能だなと感心してしまいました。

ところが冷静になって考えると、自分の社交性も大学、社会人時代を通して少しずつ培ってきたものであり、大学生の頃の自分はひょっとしたら秋内とそう変わらないのかもしれないと思いなおすようになりました。

そんな秋内が醜態をさらしながらも一生懸命に行動し、最後には成長した姿を見せてくれる。

この一連の流れこそが青春であり、今青春を謳歌している人も、すでに過ぎてしまったものを懐かしみたいという人も心にぐっとくるのではないでしょうか。

ミステリとしても面白い

本書は単なる青春小説ではありません。

いくつかの死亡事故、あるいは事件が起こり、友人たちと共に犯人を捜すことになります。

そこに友情、恋心が絡み合い、当事者であればかなり心を乱されると思います。

視点である秋内が鈍感なせいか事件の真相が見えてきにくいですが、意外な仕掛けもほどこされていて、終盤の種明かしの時は思わずなるほど、と何度も頷いてしまいました。

単純にめちゃくちゃ面白い。

その一方で、厳密なミステリを求める人にとっては物足りなさを感じるかもしれません。

個人的にはミステリはあくまでおまけ程度に捉え、青春を謳歌する秋内たちを存分に楽しむのが正解かなと思います。

おわりに

目を背けたくなるような恥ずかしいことも遠慮なく描き、それを青春として良かったものに昇華させる道尾さんの手腕はさすがです。

いつしか秋内がこの上なく愛しい存在に変わっていく過程は読んでいて本当に面白く、良い青春小説を久しぶりに堪能しました。

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