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よなよな書房
『目薬αで殺菌します』あらすじとネタバレ感想！劇物入りの目薬に例のギリシャ文字
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関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。同じ頃、加部谷恵美が発見した変死体が握り締めていたのもやはり目薬「α」! 探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後にはまたも謎のプロジェクトが? ギリシャ文字「α」は「φ」から連なる展開を意味しているのか? Gシリーズ第7作!
Amazon商品ページより
Gシリーズ第七弾となる本書。
前の話はこちら。
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これまでと違い、本書からα～γと順番に並び、それまでのシリーズ作とどこか違うという予感が漂っています。
身の危険を感じることもあり、緊迫感も楽しめます。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
謎の女性
本書では、初登場のキャラクターとして矢場香瑠という女性にスポットライトが当てられます。
小さなログハウスに住んでいて、働くでもなく、トレーニングをしながら質素に暮らしている。
謎めいた女性ですが、不思議な魅力を持つことが書かれていて、実際、彼女に問答無用で惹かれている女性も登場します。
冒頭ではそれだけの女性ですが、事件が起こるにつれて、その異様さが浮かび上がってきます。
目薬
山吹、海月、恵美、純の四人はバーベキューをすることになります。
そこで目薬に塩酸などの劇薬が入っていて、事件になったという話が上がります。
この時点で特に身近でなかったため、特に問題にはなりません。
また純がバイトで目薬を差していることが判明します。
バイトの内容などは後々で詳細が語られますが、しっかり事件に関与していました。
探偵
赤柳は例の事件の目薬を製造販売している企業から依頼を受けます。
社内サンプルの中で同様の目薬が見つかったことを明かし、それを報道する前に、事実をより明確にしたいと考えています。
発見者は直里という男性で、今はC大、つまり山吹たちがいる大学の工学部の准教授をしていることが分かります。
さらに倉居という女性も登場し、この二人が事件に関与しているのではと企業は考えていました。
赤柳はこれらの情報をもとに調査を開始します。
ちなみに倉居が、冒頭から描かれている香瑠に惹かれている女性であることが明らかになり、物語が加速度的に面白くなります。
感想
前作よりも人間くさい
前作では事件の理由、動機がよく分からず、どこか浮世離れしていました。
しかし本書では、男女や女性同士の関係など、人間関係にフォーカスがあたり、とても人間くさいです。
森作品で色恋や色欲に関する内容がしっかり描かれるのは珍しかったので、なんだか新鮮でした。
身の危険
赤柳が事件について調査するわけですが、その先で危険な目にあいます。
主役やその周囲の人物に危害が加えられることはあまりないので、これもまた新鮮です。
ギリシャ文字の関連性もあり、一連の事件には大きな組織がいて、一筋縄ではいかないことが明示されます。
真賀田四季の影も依然ちらついていて、事実が増えているのに謎が一向に解けない。
このいたちごっこのようなやり取りはじれったくもあり、でも嫌ではない自分がいます。
おわりに
Gシリーズの転換が感じられた一冊でした。
次作からさらに深いところに進んでいくので、シリーズを追ってきた人にとってこれ以降の話にさらなる期待を持っていただいて問題ありません。
次の話はこちら。
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