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『虚構推理 逆襲と敗北の日』あらすじとネタバレ感想!六花の無実を晴らすシリーズ第五弾

harutoautumn
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「それは巨大で、凶暴で、獰猛で、何より場違いな幽霊だった」

警察に呼び出された琴子と九郎。二人と因縁深い桜川六花が、奇妙な連続転落死事件に居合わせ、容疑者になっているという。

六花が二人を前に語ったのは、異郷の野獣キリンの霊による殺戮劇だった。琴子たちは彼女の無実を証明すべく調査を始め、事件の背後にある悍ましい「呪い」の存在を知ることとなる――。

Amazon商品ページより

シリーズ第五弾となる本書。

前の話はこちら。

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本書では琴子と六花が再び交わります。

二人が交わって穏便に済むはずがなく、シリーズの今後を左右する出来事が起こります。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

見たのは何か

去年、六花がまだ琴子の屋敷に泊まっていた頃の話。

琴子は例のごとく、妖怪から相談を持ち寄られます。

相談してきたのは二匹のスネコスリという妖怪で、彼らはコインパーキングで殺人事件を目撃します。

さらに事件を目撃した男性も目撃していますが、男性はなぜか警察にそのことを通報せず、そのため一か月経っても事件は世間に認知されていません。

それだけであれば面倒ごとに巻き込まれたくないという男性の心理があるのではと考えられますが、話はそれだけではありません。

犯人はわざと事件を目撃させるよう犯行に及んだ可能性があり、スネコスリたちは気味の悪いものを感じていました。

琴子は真相を解明するために九郎に助けを求めますが断られてしまい、仕方なく六花と共に事件に挑みます。

岩永琴子の逆襲と敗北

とある山中で三人が死亡し、二人が山を下りて助けを求めてきたという出来事がありました。

その山にはキリンの亡霊が出るようになったという話があり、琴子はその山に住む妖怪から相談されていました。

なるべく穏便に解決しようと乗り出す琴子と九郎ですが、突然の警察からの電話に驚きます。

山から下りて助けを求めた二人のうちの一人が、六花だったのです。

身分証もなく住所不定で、六花の持ち物には大金が含まれていて、これ以上怪しい人間はいません。

とりあえず身許が保証されたことで六花は解放されますが、容疑者であることに変わりはなく、警察の追及は続きます。

そこで琴子と九郎は六花の無実を証明するために動き出します。

感想

六花、再び

本書では全編に渡って六花が登場します。

琴子とは違った意味で常識から外れている六花が登場して、面白くないはずがありません。

どこまで冗談でどこまでが本気か分からない六花相手に、琴子もやりにくそうで、終始ペースを乱されています。

そこに九郎が入ると余計ややこしくなり、三人の関係は警察から見てもよく分からないと怪しまれていました。

三人のやりとりだけでも、本書を読む価値があります。

さらに推理パートについても六花が加わることで厚みが増し、読み応えがありました。

今後のシリーズの行方

事件の後、琴子と九郎の関係について、六花が言及します。

これまでも琴子の性格、性質から予感がありましたが、それが表面化した瞬間でした。

琴子は九郎の恋人ですが、それと同時に妖怪たちの知恵の神でもあります。

知恵の神としての役目を果たすということは、今の状況がいずれ終わりを告げるということです。

決断を迫られた時、琴子は何を選択するのか。

彼女の隣にいる九郎はその時、どうするのか。

次巻以降、新たな局面に入るのではと予感させる内容でした。

僕としてはどんな結末にしろ、三人にはそれぞれの気持ちに素直になり、自分が正しいと思うことをしてもらえたらと思います。

おわりに

琴子&九郎 VS. 六花という構図で盛り上がるだけでなく、次巻以降に新たな一石を投じた一冊でした。

琴子の本質が明らかになったことで、三人の関係がどう変化するのか。

次巻を楽しみにしたいと思います。

次の話はこちら。

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