『忌館 ホラー作家の棲む家』あらすじとネタバレ感想!三津田信三の作家デビュー作
本格ミステリーとホラー融合の愉悦 “作家三部作”第一作。後日譚「西日」収録。主人公は“三津田信三”! 奇妙な原稿が、ある新人賞に投稿された。“私”は友人から応募者の名が「三津田信三」だと知らされるが、身に覚えがない。そのころ偶然に探しあてた洋館を舞台に、“私”は怪奇小説を書きはじめるのだが……。本格ミステリーとホラーが見事に融合する三津田信三ワールドの記念すべき最初の作品が遂に登場。
Amazon商品ページより
今ではホラー界隈で、知らない人はいないであろう三津田信三さんのデビュー作である本書。
表紙のインパクトはもちろんのこと、登場する洋館や過去に起きた凄惨な事件、そしてそれらの関連性。
どれをとっても恐怖を誘うもので、ページ数が四〇〇ページを超えるので読み応えも抜群です。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
知らせ
主人公の私は、友人の祖父江耕介から私の作品らしい小説が日本ホラー小説大賞に応募されていることを知らされます。
私は編集者で、小説を実際に書いてはいますが、応募した覚えはありません。
そもそも祖父江が言う作品は書いた覚えがないため、訳が分からず、謎のまま放置されます。
その後、私は東京に転勤になり、引っ越し先を探していました。
洋館
私は奈良で育ったため、都会らしい環境に囲まれた物件を希望しておらず、なかなか引っ越し先が見つかりません。
その中で見つけたのが武蔵名護池にある物件で、私はそこに引っ越すことを決めます。
辺りを散策する中で『暗闇坂』と勝手に命名した坂道をよく訪れていましたが、そこで洋館を見つけます。
得体の知れない不安を抱きつつも、それ以上の期待を抱いてしまい、私は洋館について調べ始めます。
連載
私は同人誌ではあるものの、怪奇小説を連載することになります。
タイトルは『忌む家』で、本書の中で同時に展開されます。
本書では私が連載のアイディアを得ていく様子と、実際の作品が並行して描かれるのですが、次第に作品が私の手を離れていくのが分かります。
本当に私が書いたものなのか。
あの洋館には何が潜んでいるのか。
そんな恐怖がじりじりとにじり寄ってきます。
感想
洋館という怖さ
本書には洋館が登場しますが、これがそもそも怖いです。
日本に馴染みがないということもありますが、近隣住人の誰もが関わりたくないといった様子で、何かが隠されているのは明白です。
現在では誰も住んでおらず、私が好奇心から住み始めてしまう。
こんなに分かりやすいフラグはありません。
そこにかつて洋館において起きた凄惨な事件の数々が披露され、洋館がいかに危険な場所なのかが補強されていくので、読者目線からすると、早くそこから出ないと状態です。
そこに訪れる謎の女性もいて、それすらも怪しさ満載。
もう豪華フルコースという感じで、分かりやすい要素が盛り沢山の創作が好きな人にとって、これだけで楽しめると思います。
やや冗長
本書のマイナス点をあえて書くとすれば、やや冗長でだれるところがあることでしょうか。
洋館について調べ、住み始めるあたりまでは期待と不安が入り混じり、良い緊張感で楽しめました。
その後、多少の恐怖はありつつも、展開でいうとやや緩やかになり、退屈を感じることがありました。
結末についてもそこまでの張られた伏線が回収される流れですが、やや説明チックで、個人的にはそこまで感じていた恐怖が少し興醒めしたのを感じました。
この辺りは好みかもしれません。
なくても作品に影響のない描写も少なからずあったため、そういった部分がそぎ落とされたら引き締まったのかなと、個人的には思いました。
おわりに
三津田ワールドがデビュー作から全開で、三津田作品をある程度読んだ後からでも十分楽しめました。
ホラーらしい舞台設定が好きな人には特にオススメです。
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