『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』あらすじとネタバレ感想!大盛り上がりのイベントと復活の予兆
クィディッチのワールドカップで、空に不吉な印が上がった。ヴォルデモートの復活か? 巧妙に仕組まれた罠が、ハリーを三大魔法学校対抗試合の選手に選ぶ。死を招く難題を、次々と乗り越えるハリー。しかし、親友のロンに異変が起こる。寂しいハリーの心を掴んだ女性は? 多彩な登場人物が、ハリーの過去を明かし、ヴォルデモートの正体にせまる。そしてついに痛ましい犠牲者が……。
Amazon商品ページより
シリーズ第四弾となる本書。
前の話はこちら。

本書からホグワーツ以外のフィールドが一気に広がり、魔法界という全体像が見え始めます。
スケール感のアップにワクワクしつつも、シリアス成分も増えてきて、転換期ともいえる作品です。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
計画
冒頭、リドルの館という建物が登場し、そこにヴォルデモートとワームテールがいました。
ヴォルデモートは極めて弱っていて、ワームテールの世話なしでは生きられないほどでした。
魔法界ではクィディッチのワールドカップが控えていて、世界中の魔法使いが集まることから、今動くことはヴォルデモートにとって得策ではありません。
彼には作戦があり、それには他のどんな魔法使いでもなくハリーが必要でした。
ハリーは厳重に保護され近づくことは用意ではありませんが、ここでヴォルデモートにとって嬉しい誤算があり、作戦が前進したことが明かされます。
招待
ハリーにとって、次年度が始まるまでの休暇はダーズリー家で過ごす最悪な時間ですが、今年は違いました。
魔法界ではクィディッチのワールドカップ開催を控えていて、ウィーズリー家ではハリーの分を含めてチケットを入手することができたのです。
ハリーはウィーズリー家と合流すると、ワールドカップに赴きます。
それはハリーがこれまで想像したことがないような至福の時間でした。
闇の印
様々なことがありつつも、ワールドカップの試合を観戦して、ハリーたちはテントで寝ていました。
ところが、そこで騒ぎが起きます。
かつてヴォルデモートの手下だった死喰い人(デスイーター)たちが暴れ始めたのです。
大混乱の中、ハリーたちは逃げますが、そこで空に恐怖心を煽る印が打ちあがります。
それは闇の印で、ヴォルデモートの印であり、デスイーターでなければ呪文を知りません。
しかし、印が打ちあがった現場にいたのは、魔法大臣であるクラウチの屋敷しもべ妖精・ウィンキーで、彼女はその間の記憶を持っていませんでした。
誰が闇の印を打ち上げたのか。
そこにはどんな意図や悪意があるのか。
新学期前から、ハリーたちの今後が波乱に満ちていることを予感させます。
感想
世界の広がり
上述しましたが、本書ではワールドカップや三代魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)が登場し、ホグワーツの外にある魔法界がいかに広いのかが明かされます。
そこで魔法使いといっても、様々な人がいて、習慣や考え方も異なることが分かります。
今まで読者やハリーにとって、ホグワーツでの出来事が全てだったので、この広がりは予想外の驚きと喜びがありました。
クィディッチ一つとっても、ホグワーツの試合では見られない高度な箒さばきが展開され、ワクワクがすごかったです。
テントでの寝泊まりもあり、全然シチュエーションは違いますが、僕は泊まり込みでの音楽フェスのイメージがわいてきて、解像度高く読むことが出来ました。
シリアス路線
これまでヴォルデモートは姿形が曖昧な存在であり、生きているのかどうか、あるいは生きていても弱々しい存在でした。
しかし、ここにきて存在感が一気に強まり、魔法界を恐怖に陥れます。
たった一人の魔法使いでそこまで?と疑問に思うこともありますが、それだけの恐怖を植え付けるだけの力と冷酷さを有していて、本書において短いながらこれでもかと見せつけてくれます。
ヴォルデモートとダンブルドアだけは存在感がもう別格。
それが明示された話でもありました。
ただここからのシリアス路線が好きでない人もいて、僕もある程度理解できます。
意味のない死が多いイメージで、もう少しエンタメに振らずに必然性が出せなかったのか。
欲張りではありますが、そんなことも思いました。
おわりに
一つの転換期となった話でした。
次作以降から暗さを増し、ハリーの運命が過酷であることがこれでもかと強調されるので、気が滅入る人もいると思います。
ただそれが魅力でもあったりするので、それをポジティブに楽しんでもらえると嬉しいです。
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