『フルメタル・パニック! アナザー2』あらすじとネタバレ感想!
民間軍事会社(D.O.M.S社)での訓練を終え、高校へ通うため日本へ戻った市之瀬達哉。息をつく間もなく、突然学校へアデリーナとクララがやってきた! 果たして、彼女たちから伝えられる新たな仕事とは――
Amazon商品ページより
シリーズ第二弾となる本書。
前の話はこちら。
まだ序盤ということで、物語が白熱するというよりも、登場人物などが増えて盛り上がるための準備という段階の話です。
味方の主要キャラであるユースフ、敵としてこれから長きにわたり登場する三条菊乃・旭の姉弟が登場し、これから面白くなることを予感させてくれます。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
初仕事
D. O. M. S.での初仕事を始めた達哉。
今回はアラビア半島東部に位置するラシッド王国のAS部隊との演習でした。
訓練とは違うことに戸惑いつつも、なんとかこなしていく達哉。
相手はムハンマド現国王の第三子であるユースフで、彼は今後、作品の中でも重要な人物となります。
ギャップ
達哉は演習の最後にルール違反を犯してしまい、反省することを言い渡されます。
元々達哉は教官役ではなく、裏方の作業員としてD. O. M. S.に入社したわけで、出来なくても仕方のないことです。
慣れないこと、理想と現実の違いに凹む達哉ですが、そこにアデリーナがフォローを入れてくれます。
不器用で伝えたいことがいまいち伝わらないフォローではありますが、それでもアデリーナなりの気づかいが感じられ、達哉は少しだけ元気を取り戻します。
帰国
とはいえ、ミスの責任をとって、日本に帰国することとなった達哉。
ミスによる帰国ということで帰りの飛行機代が自腹で頭を悩ませることになりますが、そこにユースフからファーストクラスのチケットを渡されます。
同年代ということもあり、ユースフは達哉との再戦を希望していて、決してミスに対して怒ってばかりいるわけではないことが分かります。
こうして帰国することになった達哉。
この時点で達哉だけでなく、アデリーナなユースフの心情も描かれ、それぞれの立場だからこその悩みや不安などが垣間見えます。
感想
日常と非日常が曖昧になる
本書からD. O. M. S.の一員として働きだす達哉ですが、いきなり軍人としてどっぷり浸かるわけではありません。
慣れないことの連続で生まれたミスにより、一時帰国されることで、本書の中では日常と非日常がグラデーションのように描かれます。
以前までの達哉であれば日本での生活に何の違和感も抱かないわけですが、本書では違います。
日本での生活に何らかの違和感を抱き、でもその正体が達哉自身が分からない。
読者からすると、これだけで達哉が日常に満足していないことに気が付くわけで、この違和感が巻を経るごとに強くなっていくところが、アナザーシリーズの見どころとなっています。
起爆剤の投下
本書ではこれからシリーズを長きにわたって支えてくれる様々な要素が登場します。
ユースフや菊乃、旭、そして日本製のASであるブレイズ・レイヴンです。
僕はこの時点では、それぞれがシリーズにおいてこんなに大きな役割を担うとは思っていなかったので、改めて読み返すと違った味わいがありました。
ここまではありがちなライトノベルのキャラクター、設定という印象を受けがちかもしれませんが、シリーズが進むにつれてその印象は確実に変わります。
その変化をぜひ楽しんでほしいので、この時点での印象も大事に持っておいてください。
おわりに
この時点では、まだまだ無印とは繋がりがそこまで見られませんが、しっかり面白さの種が巻かれています。
本書をしっかり頭に入れておくとこの先がグッと面白くなるので、楽しみながら頭に留めるようにしてください。
次の話はこちら。
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