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『τになるまで待って』あらすじとネタバレ感想!超能力者の別荘で起きた殺人事件の真相とは?

harutoautumn
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森に建つ洋館は“超能力者”神居静哉の別荘で《伽羅離館(がらりかん)》と呼ばれていた。この屋敷に探偵・赤柳初朗(あかやなぎはつろう)、山吹、加部谷ら7人が訪れる。突然轟く雷鳴、そして雨。豪華な晩餐のあと、密室で館の主が殺された。死ぬ直前に聴いていたラジオドラマは、「τ(タウ)になるまで待って」。大きな謎を孕む、人気Gシリーズ第3作。

Amazon商品ページより

Gシリーズ第三弾となる本書。

前の話はこちら。

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ギリシャ文字に関係した事件が三回目ということで、次第にその関連性が注目されます。

さらに巨大な組織の匂わせもあり、シリーズとして拡大を見せる話でもあります。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

バイト

山吹、海月、恵美の三人は探偵である赤柳の依頼で、アルバイトとしてとある森の中を歩いています。

車では入れない辺境の地に、目的地である『俄羅離館(がらりかん)』はあります。

そこには超能力者・神居静哉がいて、赤柳はそこでの調査を目的としていました。

苦労して館に着くと、他に三人の先客がいて、彼らは神居の取材のために訪れていました。

調査

赤柳の目的は、メタナチュラル協会、佐織宗尊、真賀田四季に関する資料を見つけることです。

メタナチュラル協会のリーダーが佐織で、今は存在しません。

協会の関係者だった木俣という人物が神居の後見人をしていて、人々を集めていることから新たな宗教団体を作ろうとしているではないかという噂もあります。

四季について、ここではメタナチュラル協会との関係性などは明かされず、山吹たちはとにかくこれらのキーワードに関係した資料を探すことになります。

事件

神居は本当に超能力を有しているかは分かりませんが、全員の前で不思議な事象を発生させ、本物の超能力者なのではという気にさせます。

その晩、恵美たちは館から出られないことに気が付き館の人に話を聞こうとしますが、神居含めて全員がラジオを聴くから後にしてくれと断られます。

後にそのラジオのタイトルが『τになるまで待って』であることが明らかになります。

ラジオが終わっても神居は部屋から出てこず、返事もしません。

緊急性を感じて扉をこじ開けると、そこには死体となった神居がいました。

感想

シリーズに組み込まれていく

本書で四季といった森作品に多大なる影響を与える人物の名前が出てきたことで、事件が違った意味合いを持ってきます。

もし四季が関係しているのであれば、何か常人には分からない意図があるのかもしれない。

ギリシャ文字が出てくる事件には、何か関連があるのではないか。

これだけで物語が一気に面白くなります。

そこに犀川、萌絵といった四季と因縁のある人物たちも加わってくるので、ここからGシリーズがさらに面白くなります。

犀川の圧倒的な推理力

本書は山吹、海月、恵美が中心ではありますが、推理に関しては犀川が大きな役割を果たします。

もちろん推理に必要な視点は三人が出しますし、特に海月はかなり真実に近づきます。

しかし、事件の特性もあり、完全な部外者である犀川がおいしいところをもっていきます。

その鮮やかに、改めてこの人は天才だなと思ってしまいました。

萌絵も明らかに一般とは一線を画すレベルではあるのですが、犀川はそれを遥かに上回ります。

活躍は素直に嬉しいのですが、大学生三人ももっと活躍してくれても、という気持ちも多少あります。

ただシリーズが進むごとにVシリーズも取り込まれ、さらに天才と凡人で役割がすみ分けされていくので、その前段階としては正しいのかもしれません。

おわりに

スケールがたちまちのうちに広がり、一気に森ワールドが展開したことを感じました。

懐かしい面々も登場し、ここまでの森作品を読んできた人たちからすれば、どんどん面白さが加速することでしょう。

次の話はこちら。

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