宝石の国 10巻 第79話『二百二十年』ネタバレ感想
前の話はこちら。
前回、地球側の宝石たちはフォスを捕らえ、月側ではイエローが目覚めました。
今回はそこから始まります。
第七十九話『二百二十年』
前回から、なんと二百二十年が経過しています。
目覚めたイエローに気が付く月人。
しかし、イエローは高所から落下し、砕けてしまいます。
その連絡は、月人からアメシストのエイティ・フォーにいきます。
彼は科学者のような出で立ちで、彼だけでなく他の宝石たちもカンゴームのことを『姫』と呼ぶようになっていました。
イエローのもとに駆け付けると、すでにカンゴームがいました。
イエローは目を覚ますとカンゴームの名前を呼びますが、彼はその呼ばれ方を最近はあまりされていていないので、反応が遅いです。
イエローは庭園まで散歩しようとして誤って落ちたようで、カンゴームも心配そうにしています。
しかし次の瞬間、イエローは『飛べないなんて、今日は体が重たい』と発言し、カンゴームとアメシストは思わず顔を合わせます。
詳しい事情をアメシストが聞こうとすると、イエローは『俺はイエローダイヤモンドだった』と暗い表情を作り、何やら様子がおかしいです。
その後、アメシストが調べたところ、イエローは自分を月人だと思い込んでいることが判明します。
その時は本来のように明るいのですが、自分が宝石であると分かると塞ぎ込んでしまいます。
その症状は日に日に悪化し、回復の見込みがありません。
主な原因はパパラチアのことですが、他の宝石たちが月人社会に順応する中、自分だけが環境変化についていけていないことも影響していました。
ダイアは、いっそイエローを月人にできないかと提案します。
月人になりたいと思ったことは、カンゴームもアメシストもあります。
そうすれば宝石の体からくる制限から解き放たれることになりますが、その方法が分かりません。
アメシストは自分のインクルージョンで実験しようとしますが、バルバタが止めます。
バルバタにとってアメシストたちは優秀な生徒であり、別の提案をします。
二百二十年前に中断した砂から宝石を再生する事業の中に記憶の追跡があり、あれから少し分かったことがありました。
バルバタは自分の代わりにやらないかと提案すると、アメシストはそれを引き受けます。
そして、それにはエクメアの許可が必要であり、説得するのはカンゴームの役目です。
場面は変わり、エクメアとカンゴームは向き合い、空中で何かを指ではじき合っています。
おそらく、将棋のようなボードゲームではないかと推測されます。
エクメアはカンゴームのお願いを退け、千日目で勝敗数が同数になるようにわざとゲームに負けますが、カンゴームがそのことに気が付いていました。
そして泣き落としにかかり、エクメアは基礎研究だけを許可します。
カンゴームは自分の冷たくて重たい体に飽きていましたが、エクメアは呆れおらず、カンゴームは『ばか』と嬉しそうに言います。
場面は変わり、地球。
金剛におはようと声を掛けるユークレース。
彼は八万三百二十二回目となるお願いをしますが、それでも金剛はすまないと言って祈ってくれません。
ユークレースは今日も月人は来ないと断言。
お願いもこれでおしまいだとして、今年は自分も冬眠することを伝えます。
金剛は冬の当番として起きているといい、ユークレースも他の宝石たちのもとに向かいます。
一人になると、金剛はフォスの欠片を集め、組み立てます。
金剛は宝石たちがフォスのことを忘れるのに二百二十年も待ったのです。
フォスはまだまだ継ぎはぎだらけのような体ですが起き上がり、自分のために祈ってほしいと懇願します。
金剛はその言葉に従って祈りを始めますが、やはり途中でやめてしまいます。
フォスはたまらず『祈れ』と金剛に飛び掛かりますが、その執念はすさまじく、あの金剛が怯えているように見えました。
おわりに
二百二十年という歳月を一瞬で過ぎ去らせるのは本作ならではの手法ですね。
そして、月にいる宝石たちが月人の生活にすっかり染まってしまったことに、なんだか寂しさを覚えてしまいました。
決して彼らが悪いわけではないのですが、もはや地球の宝石たちとどこで妥協点を作るのかが想像つきません。
そして最後に、フォスの狂気のようなものが見えて、恐ろしくなりました。
似ているものでいうと『新ゲッターロボ』というか。(通じますかね?)
ますます今後の展開が分からなくなってきたので、一ミリたりとも目が離せません。
ちなみに、来月号は単行本作業のため休載です。
最新10巻は8月発売予定ということで、単行本派の方にも、もう少しで届くかと思うと嬉しいです。
次の話はこちら。
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