『ふらいんぐうぃっち 8巻』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!
黒猫のチトと一緒に横浜からやってきた真琴は、青森の親戚の家で暮らしはじめました。実は彼女は魔女。今はまだ空をとぶくらいしかできないけれど、又いとこの圭や千夏たちと毎日げんきに暮らしてます。
魔女も、一般人も、黒猫も、だれもが楽しみな夏休み到来。ふくろうとの交流あり、魔女の世界のピンチあり、圭の新しいチャレンジあり。青森の女子高生魔女・真琴の周りは今日も大忙しです。
Amazon内容紹介より
相変わらずほんわかとした8巻です。
前の話はこちら。
少し絵柄が変わったのか、キリっとした印象を受けました。
一方でふざけたシーンは変わらず和ましく、僕はこちらの絵の方がいいなと感じました。
好みは人それぞれかな?
ということで、この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
第43話『からくり使い魔』
真琴、先輩魔女の小夜、圭、千夏は、江丹雲(えにぐも)という人物を訪ねるためにフェリーで下北に向かいます。
江丹雲はマナの研究者で、ここのつ判定の第一人者です。
『ここのつ』とは魔法の源であるマナの九つの属性の略称で、『火、水、木、風、土、金、光、闇、霊』に分類されます。
分かりにくいものを説明すると、金は鉱物や宝石、コンピューターた機械などから生まれるマナで、闇は影や暗闇から生まれます。
闇といっても、決して悪いという意味ではありません。
霊とは霊体から生まれるマナで、霊体とはヒナなどのことを指します。
今回の旅の目的は真琴の属性を知ることにあり、小夜は風属性です。
小夜は例として、千夏に向けて片手でひとあおぎします。
すると次の瞬間、千夏の顔を強烈な風が襲います。
これは起こした風を強くする『疾風(はやて)』という魔法です。
下北に到着すると、タロスという江丹雲の使い魔が待っていました。
見た目は外国人に見えますが、タロスが周波数を変えると、その姿はロボットのようになります。
実際は金属生命体のようなもので、ゴルトルトというこことは違う異世界で生まれました。
江丹雲のところまでは車でけっこう時間がかかるということで、道中、観光します。
さらに別の船に乗り込みますが、この時、真琴は知りません。
すでにここのつを判定するために計測をしていることを。
第44話『ここのつとコインと魔法使い』
タロスのもとに江丹雲から電話が入り、十分なデータが揃ったということでネタばらし。
砂の中から小さな機械が多数現れ、タロスのお腹の部分に収納されていきます。
すでに真琴の無意識下での視線や行動パターンは収集済みですが、これではまだ判定はできないといい、江丹雲のいる屋敷に到着します。
中に入ると、いきなり長髪の男が現れ、次の瞬間、男のいた部屋が爆発。
この男こそが江丹雲で、変な物ばかりを開発しては失敗して爆発を起こしていました。
江丹雲は、真琴のデータや髪の毛をもとにここのつを判定するアイテムを作り、今回は三界銭という三枚のコインが出来上がりました。
それぞれ『目』、『手』、『太陽』が描かれていて、これらを砂に向かって同時に落とします。
落ちた順番で属性を判定するというもので、小夜が試すと、確かに風属性を示しました。
続いて真琴もやってみますが、何度やっても同時に落ち、しかも全て裏側になっていました。
これは闇属性を表しています。つまり、真琴は闇の魔女ということになります。
これは光と同じく二番目に珍しい属性で、二万人に一人といわれています。
闇属性は新種の魔法を生み出す人が多く、『創造の魔女』とも呼ばれています。
真琴は自分の力を把握し、何となく魔女としての目標を見出すのでした。
第45話『道草、近道、帰り道』
学校の図書室で本を読んでいる杏子。
そこに現れたのは親友のすーさん、ハマちゃんで、杏子が探していた石田三成の本を持ってきてくれます。
三人は歴史が共通の趣味で、会話も独特です。
二人は杏子の家にお邪魔したいと口にしますが、杏子はそれを断ります。
親友であっても、秘密にしたいことがあると。
しかし、いずれはその秘密を打ち明けるつもりがあることを伝え、杏子は二人と別れます。
帰り道、白い猫が話し掛けてきて、猫の言葉が分かる杏子は後をついていきます。
向かった先は公園で、明らかにサムライと思われる男がいました。
サムライは岡田といい、慶長の時代を生きた霊でした。
岡田は人として生まれ変わって世のために生を全うしようと考えていましたが、四百年も休んだ魂では現世でまともな人生は送れないと周囲の反対にあい、霊体となって魂を時代に慣らしているところでした。
特に伝手もないということで、杏子は家に連れて帰ります。
ちなみに先ほどの白い猫は、霊体と魔女とを引き合わせる案内人であることが判明します。
道中、杏子は神奈川の学校に通っていることが判明します。もちろん、杏子の家である喫茶店は青森にあります。
しかし、神社の草木が生い茂る道を抜けると、そこはもう栃木でした。
さらに角を曲がると、そこは青森の自宅でした。
中に入ると、ヒナが出迎えてくれ、岡田に電流が走ります。
岡田はヒナに一目惚れし、霊体で頑張ると意気込むのでした。
第46話『凍る草には剥がれる影あり』
インド帰りのような服装で帰国した茜。
千夏は江丹雲にもらったグリモアを見ながら魔術に挑戦していました。
真琴も闇の魔女に使いこなせる『時空棚』という魔術の練習をしていましたが、茜は今の真琴にはできないと断言します。
基礎能力が足りないと説明をしようとしますが、台所から異臭がして一時中断。
みんなで見に行くと、千夏が鍋で何やら怪しいものを煮込んでいました。
『ユミルの氷』というものを作ろうとしていましたが、材料を目分量で入れていたため失敗していました。
茜はそんな二人を見かねて、魔術の基本を教えてくれることになります。
千夏には、材料・量・時間、全ての工程を正確に行うのが基本だと指導します。
次に真琴に対して、基礎魔力が足りないと指摘。
筋肉量と同じで、日々訓練することで増えて難しい魔術が使えます。
そこで茜は、闇の魔女である真琴の訓練に影を選びます。
『返還魔法』と呼ばれる自分の属性のマナの発生源を操るもので、まずは影をとります。
属性の違う茜では影を丸める程度しかできませんが、真琴は色々な形を作ったりできます。
その際、真琴はかなりカロリーを使ったのか、空腹を感じています。
また、千夏も茜のいったことを忠実に守り、『ユミルの氷』を成功させるのでした。
その夜、真琴は茜の提案で影のグラスを作らされます。
深みが出るという噂で、圭たちと父親も茜もご満悦です。
ちなみにこの時、茜の属性が光だと判明しますが、圭も千夏も光っぽくないと信じないのでした。
第47話『モッホにしてはいけないこと』
真琴は圭と共に、リンゴの摘果(成長途中の中で立派なものを残してそれ以外は摘み取る作業)の手伝いをしていました。
作業中、真琴はモッホの巣箱を見つけます。
モッホとは、津軽弁でフクロウのことをいいます。
リンゴの木の根を食べて枯らしてしまうネズミをモッホが減らしてくれるため、ここに住んでもらっているのです。
圭が一羽のモッホを見つけ、真琴は軽い気持ちで『ホッホー』とモッホの鳴き声の真似をします。
するとモッホは真琴を敵と認識し、襲い掛かってきます。
後日、このことを杏子の喫茶店で杏子に報告する真琴。
すると、杏子の使い魔であるミミズク・オウルが、そのモッホの誤解を解いてくれるといってくれます。
オウルは、かつて巣や縄張りが決まらない動物たちに空き物件を紹介する不動産屋で、こちらの世界でも活かしたいと考えていました。
そこで真琴は杏子とオウルをその農園に連れて行きますが、その直後にモッホに襲われます。
そこでオウルが仲介すると、真琴の真似がうますぎてオスのフクロウと勘違いしていることが判明します。
今のままではオスのフクロウと区別がつかないため、別の動物だと分かればもう大丈夫だとオウルはいいます。
そこで真琴はいくつかの動物の真似をして、最後に威嚇するゴリラの真似をします。
すると、何の動物かは分からないが、フクロウはそんな変な顔をしないと不本意ながら誤解が解けるのでした。
第48話『夏の始まり、排球の屍』
一学期を終え、夏休みに入ろうとする圭たちの学校。
圭は前から映画研究部を作りたいと考えていて、その許可が下りました。
人集めは夏休み明けにするとして、夏休み中に何か映像作品を作りたいと圭は考えていました。
一方、夏休みでしばらく会えないということで、真琴や奈緒などいつものメンバーで遊ぶことが決まり、なぜか圭もそこに加わります。
メンバーのうち二人がマンガ研究部に所属していて、バレーボールを題材にした『バレー・オブ・ザ・デッド』スポーツサバイバルホラーなるジャンルの漫画を描いていました
その後、一同は学校に戻り、漫画にちなんでバレーオブザデッドごっこをすることにします。
そして、それを撮影することに決めました。
真琴に身近なアイテムで特殊メイクを施し、あっという間にゾンビが完成します。
漫画のワンシーンを撮影するために、バレー部員の愛野が真琴に向けてスパイクを放ちます。
危なければ避ける予定でしたが、真琴はゾンビの演技に夢中になり、そのままスパイクを頭で受けてしまいます。
単なる面白映像になってしまいましたが、これはこれで面白い出来になったのでした。
おわりに
真琴の属性が分かり、魔女修行も今後はより深くなりそうなので、今から楽しみです。
そして、次巻はいよいよ『ねぷたまつり』です。
僕はまさに物語である弘前でこの作品と出会えたので、今から楽しみで仕方ありません。
次の話はこちら。