宝石の国 9巻 第69話『不変』ネタバレ感想
前の話はこちら。
前回、フォスはエクメアとカンゴームのやりとりを盗み見していましたが、それがバレて二人と目が合ってしまいます。
今回は、そこから話が始まります。
第六十九話『不変』
フォスにエクメアとのやり取りを見られていたことに気が付いたカンゴームですが、なんだおまえ、まだいたのかとエクメアに抱き着いたままです。
逆にフォスがあ、うんとキョドってしまいますが、師匠と呼ばれる月人がフォスの来ている服を観察し、作った月人を悪くないと褒め、褒められた月人は震えて喜びます。
エクメアによると、この二人はファッションデザイナーで、師匠と呼ばれる月人はエクメアの専属だが、百年に一度しか服を作ってくれないのだといいます。
師匠と呼ばれる月人はクイエタと名乗り、サボってるわけではないと反論。
無限の時間があることで製作のゴールを決めるのが難しく、王子のクローゼットはすでに一杯で更新する必要がない。
しかし、今回は別で、エクメアが宝石を気に入ったのは初めてのことで、しかも生意気でチビで全てが新しいと感激していますが、カンゴームはおめーの方がチビだろと毒づきます。
クイエタはカンゴームが選んだ服の写真を見て、全然違ってもいい? とカンゴームの意思は完全に無視。
好きにしろと言われると、キマちゃんと呼ばれる先ほど褒められた月人にスタッフの手配を任せ、浮かれてどこかに行ってしまいます。
エクメアが言うにはフォスたち七名にも新衣装を用意させているとのことで、それはキマが担当するのだといいます。
キマはストゥラニカのメインディレクターで、フォスが気絶している間に今フォスが来ている衣装を製作したようです。
意気込むキマにフォスは気圧されながらどうもと答えると、アベが王子を呼びに来ます。
王子は会議に戻るといい、接着にいいからよく眠りなさいとカンゴームを抱きしめます。
エクメアはアベに、寝る時は左腕を保護してやってくれ、十一番で五回巻いてと細かく指示し、アベは恭しくお辞儀すると、カンゴームはアベが開けたカーテンの奥に消えてしまいます。
取り残されたフォスとエクメア。
エクメアはフォスのおかげで月が活気付いていると感謝の言葉を告げます。
砂の回収と再生のための新しい技術開発。
建築、デザイン、ファッション。
あらゆる分野で変化と発展の兆しが見られるといいます。
これまではクイエタのように皆現状に倦(う)みきっていたから感謝する、と。
想像を超える新技術が生まれるかもしれないな。
そう言うエクメアにフォスは何も答えることが出来ません。
エクメアは、地球への偵察を七日後に出そうと言いました。
場面は変わり、地球に残った宝石たち。
月人が現れ、応戦するペリドットとスフェン。
他の宝石たちも集まり、最後は金剛が自身を少しだけ砕き、その破片を飛ばして月人を撃退します。
そして場面は変わり、月にいるフォスたち。
フォス、イエロー、パパラチアがいる前で、月人が偵察の報告をします。
三十日間、五回に渡る偵察実地調査の結果、以前と比べて大きな変化は見受けられないと言い、フォスは思わず「んなバカな」と突っ込んでしまいます。
月人がひとつだけと言うので、フォスはなにっと食いつきますが、冬服へ衣替えが行われただけだったのでガッカリします。
それに対し、パパラチアは意図的に変化がないよう見せているのだろうと推測します。
金剛の考えは読めないがユークレースならやりそうだと。
フォスは衣替えが?とボケなのか真面目なのか分からない発言をし、衣替えじゃないとパパラチアも一応真面目に答えます。
結局、行かないと何も分からないと結論付けられ、フォスは落ち込みます。
ここでイエローが弱気になり、先生と戦うなんてやっぱりムリなんだけどと言いだします。
フォスが以前先生をぶっ壊すと言った発言を取り上げ、先生への愛の効能はもう効いていないのかと問いかけます。
イエローにはまだまだ効いているようで、まだ全然ムリだといいます。
それに対し、フォスは全てが異常だから比べたらだめだと冷静に突っ込むパパラチア。
イエローは冷静なパパラチアにも思うところがあり、このまま先生と戦うことになってもいいのか、自分はふるえると話しますが、パパラチアは諦めたのだと寂しそうに笑います。
フォスに助けられたから、フォスの目的が達成されるようにすべてを尽くそうと兄貴らしいところを見せます。
フォスはそんなパパラチアの言葉に感動しています。
一方、イエローはカンゴームについても聞きますが、フォスはエクメアといちゃいちゃしてたから行かないと報告し、イエローは「は?」と怪訝な顔をします。
ようやく誰かに相談できる環境になったせいか、エクメアのどこがいいのかと本気で悩んでいます。
それに対してイエローは顔じゃん?と答えます。
フォスは顔だけで、中身やべーだろあいつと自分のことを棚に上げたことを言いますが、おまえが言うなときっちり突っ込まれています。
ここでパパラチアが、少数の方が動きやすい、それに半数は月に残しておかないと心変わりを怪しまれるとフォローをいれ、結局このメンバーで地球に向かうことが決定。
一瞬の沈黙の後、準備しよっか、と仕方なさそうにフォスが言います。
その後、月人に運んでもらい、フォスが来ているような新しいコスチュームで地上に降り立つパパラチアとイエロー。
目の前には宝石たちが住む建物があり、フォスは建物の屋根に降り立ちます。
イエローはこの期に及んでなお戦いたくないとこぼしますが、パパラチアはバレたなとあっさり言います。
その直後、無数の鋭利なものが飛んできて、二人はガード。
建物の中にルチルが立っていて、処置で使うようなメスなどの医療器具を多数指の間に挟み、二人と対峙します。
場面は変わり、建物の中を覗き込み、いない?と不思議に思うフォス。
すると「フォスのバーカ」と声が聞こえ、ウォーターメロンとヘミモルが現れます。
なんでコンちゃんにそんなにいじわるするの?とウォーターメロン。
すでにコンちゃん呼ばわりです。
ヘミモルも信じられない、恩知らず、はっきり言ってどーかしてるとフォスを責めます。
対してフォスはみんなのためだとして、金剛の居場所を聞きますが、そこにペリドットとスフェンが現れ、そのみんなって月人のことか?とペリドットが痛いところを突いてきます。
フォスが何も言えずにいると、ウォーターメロンがバイバイと告げ、四人は底の抜けた床から下に向かって落ちていき、フォスだけが取り残されます。
誤解を解消するどころか、宝石たちによる何か作戦が始まるようです。
感想
カンゴームの気持ちが完全にエクメアに向かってしまったことだけでも辛いのに、地球に残った宝石たちとの間に生まれた溝も決定的となり、もはや争いは避けられそうになりません。
しかもユークレースを中心に何か作戦を立てているようで、フォスたちの不利な状況は明らかです。
この先、一体どうなってしまうのでしょうか。
次の話はこちら。
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