『ヲタクに恋は難しい 6巻』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!
隠れ腐女子の成海とゲーヲタの宏崇の恋愛模様を描いた超人気ヲタ恋も6巻目に突入! 光がいよいよいつものメンバーに合流し物語はさらににぎやかに! ホワイトデーに、女子会に、男 ・樺倉の孤独な戦いなどテンションギュンギュンなお話が満載です。そしてファン待望(?)の温泉回も含むドキドキの社員旅行編も約40Pの描き下ろしでたっぷり収録! はたして宏嵩の願い事は叶えられるのだろうか? そして同僚の名前を覚えられるのだろうか…? ヲタクな人も、そうじゃない人もいっぱい笑って、ときめいて周りのみんなに勧めたくなる尊み秀吉…! な内容でおとどけいたします。
Amazon内容紹介より
2018年4月にアニメ化され、ますます勢いに乗る『ヲタ恋』。
今回は読者からの要望を描いた緩いパートと、温泉地への社員旅行がメインの話です。
宏嵩と成海もだいぶ恋人らしくなり、その様子が描かれているのがとても良かったです。
あと脇役が徐々に存在感を出してきて、ますます世界観が広がった巻数になっています。
この記事では、そんな本書の魅力についてあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
Episode 39『trip1』
今年から復活した社員旅行。
花子のように社員旅行否定派や成海のような社員旅行肯定派、はたまた宏嵩のような社員旅行興味なし派に分かれ、色々な意見が交わされます。
自由参加ということで宏嵩は参加に消極的で、宏嵩と一緒に行きたい成海は複雑な表情を浮かべます。
と、そこで花子は社員旅行の漢字が樺倉であることに気が付き、一同の頭の中には釘バットを肩にかついだ樺倉の姿が浮かびます。
それ、実質強制参加!
仕方なく全員参加することになり、せっかく旅行に行くなら張り切ろうと宏嵩は同期の相葉、馬場に囲まれ、本人も嫌ではない様子。
あの宏嵩が友達に囲まれていると、成海は涙ぐんでいます。
すると、相葉は今回の旅行先が温泉旅館であることをゲス顔で宏嵩に教え、つまり女子社員のゆかた姿だと妄想を誘います。
宏嵩は分かりやすく湯上りで上気した成海のゆかた姿を妄想し、期待値を2上昇させます。
そんな宏嵩を遠くから見ていた成海は、花子を呼んでその場を後にします。
成海は、宏嵩が楽しい旅行を過ごすために邪魔しないと心に決めるのでした。
一方、宏嵩は成海と二人きりになれるだろうかと今から考え、樺倉は幹事を断れず、アニメをリアルタイムで見られないと嘆くのでした。
Episode 40
ここではツイッターで募集した読者からのお題を描いています。
具体的には以下の通り。
『ポ〇モンのように自分の名前にちなんだ鳴き声しかだせなくなった宏嵩』
鳴き声を上げる宏嵩が何を考えているのか考える樺倉と花子ですが、実は何も考えていないことを成海がいともたやすく見破ります。
『成海の妄想の中の宏×樺』
宏嵩が樺倉を押し倒すシチュエーションを妄想する成海ですが、力では樺倉に敵わないと考え直し、宏嵩が精神的に優位に立てるシチュエーションを考え直すのでした。
『ホラー映画をみて震えている樺倉先パイを脅かそうとしている花ちゃん』
去年、ホラー映画を鑑賞中に花子にこっそり触られ、次やったら別れると必死に恐怖をごまかす樺倉。
今年もまた同じシチュエーションになり、花子は樺倉を驚かそうと隙をうかがい、樺倉はそんな花子に怯えるのでした。
『オセロをする光と尚哉』
圧倒的に光が勝っていますが、何とかして尚哉に勝たせてあげたいと光は最後まで角をとらずに頑張っています。
本当に健気。
『宏嵩にバレーボールを教える樺倉』
丁寧にバレーボールを教える樺倉ですが、宏嵩はオーバートスとアンダートスを一回ずつしただけで全指をつき指し、二分で使い物にならなくなるのでした。
『宏嵩が小島●しおのネタ披露するってよ』
宏嵩は躊躇なく抜き出し、ズボンのベルトに手をかけた時点で周りに止められるのでした。
『もしかして、私たち、入れかわってる~!?』
よそ見をしていて、廊下でぶつかる樺倉と宏嵩。
二人が入れ替わっているのかと思いきや、入れ替わったのは落とした拍子に拾い間違えた二人の飲み物でした。
『ドSな尚ちゃん』
どえす?と本当に分からない尚哉に、わざと冷たくしたりとか?としどろもどろに説明する光。
すると尚哉は澄ました顔で無視して光を慌てさせ、次の瞬間にはいつもの笑顔を浮かべます。
これには成海も大興奮です。
『成海が巨乳~』
数多く寄せられたこの類のお題に、成海はお題ごと机を拳で叩き割るのでした。
Episode 41
樺倉は急いで仕事を終わらせると、アニメイトにお目当ての本を買いに行きます。
恥ずかしそうにしてようやく手に入れると、遠くの道で宏嵩と成海が歩いていて、ようやく恋人らしくなったと頬を緩めますが、見つかってからかわれたらたまらないと迂回しますが、人と肩がぶつかってしまいます。
相手は名前の分からない後輩二人組でした。
怯えられていることにもショックですが、持っている袋を見られるとアニメイトに行っていたことがバレてしまうし、かといって逃げたら今度は宏嵩たちが見つかり、二人が交際していることがバレてしまいます。
そこで樺倉は強引に二人を飲みに誘い、ほとぼりが冷めた頃に帰宅。
何やってるんだろうと思ってしまいますが、買ってきた本を読むと頬を緩め、明日も頑張ろうと思うのでした。
一方、花子は樺倉が急いで帰った理由を察し、今日はそっとしておこうと大人の配慮を見せるのでした。
Episode 39『trip2』
旅行二日前、成海は旅行に何をもっていけばいいか分からないと連絡を受け、宏嵩の家に行きます。
宏嵩はゲームばかり詰めようとしていて、全て却下。
温泉旅館らしいよと宏嵩の気持ちを盛り上げようとします。
すると、宏嵩の妄想が始まり、湯けむりで隠された成海や花子、その他女性社員の温泉に浸かる裸の姿が頭を駆け巡ります。
そんなことは知らない成海は、良い思い出を作ってほしいとお母さんのように旅行中の注意を宏嵩に伝えるのでした。
そして旅行当日。
同期に連れられ何とか輪に溶け込む宏嵩に安心し、別行動する成海。
一方、宏嵩はつい成海の姿を目で追ってしまうのでした。
旅行先でおみくじを引き、大吉を引く成海。
『待ち人来たる』=10連ガチャで推しがくるととんでもない解釈をします。
宏嵩と一緒ならと彼を探しますが、同期と一緒にお賽銭をする宏嵩を見て、今回の旅行では邪魔はしないと思い直します。
かわいい彼女ができますようにとお願いする相葉、それは自分でどうにかするべきだと馬場は言いますが、そんな中、宏嵩は何かをお祈りするのでした。
相葉に何をお願いしたのかと聞かれると、10連でSSR(ダブルスーパーレア)が8人くらい来るようお願いしたと、嘘とも本当もつかないことを言うのでした。
旅館に戻ると、ぐったりして座り込む宏嵩。
樺倉に風呂に行く準備をしてくれと声をかけられると、もはや条件反射のように温泉につかる成海の姿が思い浮かび、悔しがりながらも期待値は3上がるのでした。
Episode 42
ゲーセンのUFOキャッチャーでつい大きなぬいぐるみをとってしまい、やり場に困る光。
するとそこに尚哉が現れ、彼は人と一緒に来ているのだといい、現れたのは成海で、仲睦まじい姿に光は胸の痛みを覚えます。
そんな光のことは知らずに二人は光を遊びに誘い、さらに光のものよりも大きなぬいぐるみを持った宏嵩が現れ、光が慌てているうちになぜか宏嵩とシューティングゲームをすることに。
成海は二人をペアにして心配そうですが、二人はよく似てるからと尚哉は何の心配もしてません。
ゲームが始まると二人は一斉に目の色を変え、別人のような華麗な動きでゲームをクリアし、光は初めてのプレイにも関わらずSSランク、宏嵩はSSSランクとさすがの腕前を見せます。
二人はこのゲームを通じて打ち解け、あっという間に夕方になってしまいます。
良かったらまた遊ぼうと成海が言うと、宏嵩と二人で帰っていきます。
その様子を見て光は、ようやく二人が付き合っていて、尚哉は関係なかったことに気が付きます。
思わず安堵の息をつきますが、なぜそう思ったのかはまだ本人は気が付いていません。
そんな光には気づかず、尚哉が今度はおれと遊ぼうと光を誘い、二人はゲーセンに戻っていくのでした。
Episode 43
ホワイトデーのお返しは何がいいだろうと、同期の相葉と馬場に相談する宏嵩。
二人は宏嵩が成海を見ていることに気が付き、彼氏がいると知ってもなお気持ちを告げたいのだと勘違いし、応援することを決めます。
結局、宏嵩は尚哉についてきてもらい、成海へのお返しを探します。
何が正解なのか分からなくなってきたとぼやく宏嵩ですが、自分のことを考えて選んでくれたものに正解もハズレもないと尚哉がいいことを言い、宏嵩は考え直します。
と、尚哉が目を離した隙にいなくなっている宏嵩ですが、見つけた時にはすでにプレゼントを買っていて、成海が笑顔になってくれそうなものを選んだのだといいます。
その様子に尚哉も満足し、ついてきてくれたお礼にと宏嵩のおごりで二人は食事に行くのでした。
後日、ホワイトデーのことを宏嵩に聞く相葉と馬場。
それに対し、まあ、俺は満足かなと静かにほほ笑む宏嵩ですが、頭の中ではぬいぐるみをもらって抱きしめながら笑う成海がいました。
一方、まだ勘違いしている二人は、なんて健気なんだと宏嵩を励まします。
そして、そんな三人の様子を離れたテーブルで見ていた成海と花子は、相葉と馬場のカップリングでお互いの性癖をさらしだします。
成海は馬×相。花子は、どちらかと言えば相×馬。
ちなみにBLでは攻め(男役)を前、受け(女役)を後に書きます。
そこに成海の同期の千葉が会話に加わりますが、なんでもないと笑顔で誤魔化す二人でした。
Episode 39『trip3』
温泉に浸かるも、混浴ではないことにがっかりする宏嵩。
すると隣に樺倉が来て、ゲームしないかとサウナでの我慢対決を持ち掛けます。
一方、成海と花子も温泉に浸かっていましたが、成海は花子の胸に改めて驚き、自分の小さい胸にお湯をかけて少しでも大きくしようと悲しい努力をします。
そんな成海には気が付かずに、花子は、宏嵩を相葉たちにとられてつまらないのではと聞きますが、むしろ成海はヲタ以外の友達と楽しく旅行できている宏嵩に安心していました。
しかし、花子は樺倉と一緒にいられないことがちょっとつまらないとシリアスな顔を一瞬しますが、すぐに成海の体で遊び始め、成海は絶叫するのでした。
場面は変わり、馬場は背後から相葉のお腹の肉をつまみ、ヤバいことをお互いに実感。
でもおいしいビールが飲みたいとサウナに向かいます。
すると、そこには死にそうになりながら熱さに耐える宏嵩と樺倉がいて、あまりの気迫に二人は退散。
宏嵩と樺倉は負けたくないとお互いに譲らず、結局湯あたりして相葉と馬場に看病される始末。
成海と花子はその横を通り、草も生えないと呆れるのでした。
Episode 44
西部劇のような映画の感想を言い合う成海と花子。
しかし、二人はBLものとしてしか捉えておらず、目が腐ったそれです。
するとそこに成海の同期の千葉が現れ、会話に参加。
千葉が映画はラブストーリーが好きだと話すと、すかさず成海がそれに同意し、BLから少女に瞬時に切り替える成海にさすがだと感心する花子。
お昼休みにケーキを食べていると、すかさず写真を撮る千葉。
インスタ映えは『婦』女子のたしなみだとすかさず便乗する成海。
花子も流れを察知して写真を撮りますが、普段からコスプレに通じているため、その出来栄えはプロ並み。
千葉は感心していますが、成海は大人げないと呆れていて、花子もまた大人げないと反省するのでした。
千葉は、タイプが違うのに成海が花子の仲が良いことを不思議に思っていて、ヲタ仲間だとは言えない成海は必死で言い訳を考えますが、花子は「共鳴したのよ、魂が」と逃げも隠れもせず宣言し、ちょっとぼんやりしている千葉は詩的だと感心するのでした。
帰り道、千葉から彼氏のことを聞かれた成海は、ヲタバレできないと適当に誤魔化しますが、そこから彼氏とうまくいっていないのでは?と不安になる千葉。
会社に戻り、飲み物を買ってくると離れる成海。
千葉が行く先を見ると、そこには喫煙所にいる宏嵩にガラス越しに手を振る笑顔の成海がいて、千葉は彼氏とうまくいっていない隙間を宏嵩で埋めているのではとさらなる勘違いをしてしまいます。
結局、誰も正すことはなく、ラブストーリーにありがちな展開に涙しながらキュンキュンする千葉でした。
Episode 45
金曜の夜、オンラインゲームにログインする成海。
すると異常にログイン数が多く、回線はパンク状態でアバターが表示しきれていないものもいます。
そんな中、樺倉からチャットは入り、一階ゲートに向かいます。
樺倉と花子のアバターを見つけ合流すると、どこからか宏嵩の声がして、先週のアップデートで期間限定エリアがオープンになったばかりだから人が多いのだろうと解説してくれます。
成海が必死になって探すと、宏嵩は一人高い所でたばこをふかしていて、『弱小回線乙w』といきなりあおってきます。
成海は怒り、降りてこいと樺倉と花子のアバターの周りをグルグル回りますが、ふと宏嵩が気が付きます。
成海が周りを回っているアバターは、樺倉と花子ではないと。
よく見ると樺倉たちは少し離れたところにいました。
回線がようやく追いつくと、成海が勘違いしていたのは尚哉と光でした。
知らない樺倉と花子も加わり、人見知りな光は固まって、チャットすらままなりません。
宏嵩はゲームをすれば調子を取り戻すだろうといい、いきなりレベルの高いエリアに向かいますが、それでもなかなか光の緊張は解けません。
ならばそれまで時間を稼ぐと尚哉が先行しますが、下手な尚哉はあっという間にやられてしまい、ピンチに。
すると、別人のような動きで宏嵩と光がモンスターを倒し、光も打ち解けたように見えました。
しかし、樺倉が声をかけるとまた元に戻ってしまい、これには宏嵩も驚きを隠せませんでした。
Episode 39『trip4』
宴会場での食事。
宏嵩は相葉にビールを注がれ、満足そうな様子。
成海はそれを見て、少し寂しそうです。
一方、樺倉は堂元課長のつぐビールを断ることができず、すぐに酔いが限界に達します。
周囲が心配する中、便所と一人で席を立ちます。
その様子を見ていた花子は、すかさず樺倉のいるロビーに向かい、ペットボトルの水を渡します。
いい加減断ることを覚えなさいと叱る花子ですが、突然、樺倉は花子の頬にキスをし、さすがの花子も慌てます。
一方、樺倉はかわいいなと思ってと、いつもと違ってデレデレで、かなり酔っぱらっている様子。
酔っている時に言われても全然嬉しくないと不満げな顔をしますが、頬は赤らんでいて、花子も満更でもない様子。
場面は変わり、旅館の玄関先で夜風に当たりながらタバコを吸う宏嵩。
樺倉の三倍飲んでいるにも関わらず、顔色一つ変わっていません。
樺倉のことを心配していますが、花子が向かったから大丈夫だろうと思い直し、今回の旅行のことを振り返ります。
確かに楽しかったけれど、と心に何かがひっかかっているようでした。
すると、下駄の音が聞こえ、そっちを見ると成海がいて、ときめいたような、キラキラとした表情をしています。
そして宏嵩!と駆け寄ると、宏嵩に手をとります。
しかし、乙女モードはすぐに終わり、今から10連回すから見ててほしいとスマホを取り出します。
それで探しに来たの?と宏嵩が指摘すると、成海はそーだよと適当に誤魔化しますが、本当は宏嵩と二人きりになりたくて来たことは明白でした。
結局、推しは当たらず苦笑する成海ですが、宏嵩は同じ気持ちだったとうぬぼれてもいんだろうかと、耳を赤くします。
そして、俺のは叶ったよ、と成海に少しだけもたれかかります。
おそらく宏嵩は、成海と一緒にいられますように、のようなことを願ったのだと思います。
そして、運営という神様へのお賽銭が足りないから当たらないのだといい、成海はコンビニで課金のカードを買わされるのでした。
帰りの電車、成海は課金しすぎたせいでお土産がほとんど買えず、その手には小さな紙袋があるだけでした。
一方、宏嵩は相葉たちに旅行の感想を聞かれ、思ったより良かったと答え、成長がうかがえました。
最後に初めて相葉と馬場の名前を正しく言えた宏嵩でしたが、今度は名前が逆になっていて、結局、二人に怒られるのでした。
おわりに
普段会っていても、旅行先となると恋人が恋しくなるんですよね。
それがよく描かれ、いつもよりもヲタ成分は控え目でした。
次巻もますます楽しみです。
次の話はこちら。