『汚れた赤を恋と呼ぶんだ』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!
七草は引き算の魔女を知っていますか―。夏休みの終わり、真辺由宇と運命的な再会を果たした僕は、彼女からのメールをきっかけに、魔女の噂を追い始める。高校生と、魔女?ありえない組み合わせは、しかし確かな実感を伴って、僕と真辺の関係を侵食していく。一方、その渦中に現れた謎の少女・安達。現実世界における事件の真相が、いま明かされる。心を穿つ青春ミステリ、第3弾。
「BOOK」データベースより
『階段島』シリーズ第三弾です。
前の話はこちら。
本作では、一作目と同じ時間軸を現実の七草視点から見ることができます。
これによって自分を切り捨てたからといって、何でもうまくいくわけではないんだなと痛感させられました。
そして、自分を切り捨てても七草は七草でした。
そんな本作の魅力について、この記事では書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
引き算の魔女の噂
階段島ではない現実の七草は、佐藤という偽名で引き算の魔女を名乗る少女と会っていた。
しかし、すぐに彼女が魔女ではないことを見抜き、改めて安達と名乗る少女は、一緒に魔女を探そうと持ち掛けてきて、七草はそれを了承した。
この時点で、三日前にすでに七草は魔女に出会っていて、人格の一部を捨てていた。
しかし、捨てたのは悲観主義の自分ではなく、言うなれば真辺由宇に対する信仰だった。
真辺由宇との再会
別れをかわした公園にて、二年ぶりに偶然にも再会を果たす七草と真辺。
真辺は七草と同じ高校に転入し、以前と同じような関係を続けていたが、彼女はなぜか引き算の魔女を探していた。
また、七草は夢で捨てた自分と一度目の出会いを果たす。
しかし話にならず、何も伝わらないまま会話は終わった。
魔女に会うために
七草と安達は、魔女に会ったことがあるという秋山という人物と会うことになった。
まずは二人で話したいということで七草だけで図書館に向かうと、待っていた秋山は七草よりも少し年上の男性だった。
話していく中で、彼もまた自分の一部を捨てたことが分かり、おそらく百万回生きた猫だと思われる。
話が終わると安達も合流し、魔女について詳しく聞くが、結局魔女への連絡手段は見つからなかった。
真辺の秘密と大地の関係
夜にいつもの公園で会う七草と真辺。
七草は彼女に捨てたい人格があるのか、文化祭の準備の手伝いができない理由は何か? などと質問するが、どれにも彼女は答えられなかった。
秘密に追われる真辺。
後日、二人っきりで会った時に、二年前、別れ際に笑った理由を七草が答える。
彼は真辺が自分との別れに傷ついて、変わってしまうことが許せなかった。
そうやって成長していくのが当たり前なのに、それが許せなかった。
だから、真辺への信仰を捨て、彼女とともに成長していくことを選んだ七草。
しかし、真辺が自分を捨てることには相変わらず反発していて、自分の一部を捨てても七草の悩みは尽きなかった。
その後、夢の中で捨てた自分と再会した七草は、大地を守るよう強く言われる。
そして、それが真辺が今抱えている悩みに関係していると踏み、後日、大地のことを彼女に話した。
真辺は黙っていたが、七草には話しても良いように許可をとるとって、その日はそれで終わりとなり、さらに後日、大地と出会ったからのことを話してくれた。
大地は母親とうまくいっていなくて、一度母親を嫌いになるために、母親を嫌いになれない自分を捨てたがっていた。
それを聞かされた真辺は一緒に魔女を探し始め、同じ日に真辺と大地は自分の一部を捨てた。
真辺も七草と同様、夢の中で捨てた自分と再会していて、大地が捨てた人格を拾うことを望むようになっていた。
二人は大地を元通りにするために活動を開始。七草は魔女への伝言を秋山にお願いする。
すると、すでに彼は安達からも似たような伝言をあずかっていて、安達が一人で何かを企んでいることが分かった。
その後、七草は大地と直接会い、一週間家出をする計画を立てていることを知る。
彼はそれに対しアドバイスを与え、大地と関係を築くことに成功した。
大地の失踪
真辺から連絡が入り、大地が失踪したことを知らされる七草。
七草は安達と取引し、大地の居場所を入手することに成功した。
七草と真辺は教えられたアパートに向かうと、そこには大地がいた。
安達の正体と真辺の捨てたもの
真辺が大地と会っている間、七草と安達は取引について話し合う。
大地失踪の裏には安達が絡んでいた。
彼女が七草に要求したことは、魔女をここに呼ぶことだった。
話し合う中で、安達は自分も魔女であることを明かし、そこに魔女――堀が現れた。
堀は安達の願いを聞き入れ、魔女である安達を捨てさせるのであった。
安達と別れ、今度は大地の元へと向かう。
眠っている大地が目覚めた時、捨てた自分を拾ったかどうかが分かると堀は話すが、結果として彼は自分を拾うことをやめた。
楽しそうにやっているもう一人の自分を見て、急がなくてもいいことを確認したようだ。
そして、真辺もまた、自分の捨てたものについて七草に話す。
彼女が捨てたものは、七草だった。
七草にいつも甘えてしまい、別れてからその事実に気が付いた。
だから、七草に甘える自分を捨てた。
しかし、大地のことでやっぱり七草に助けを求めてしまい、捨てたからと言ってうまくいくわけではない。
その答えについて、一緒に考えようと持ちかける七草に、真辺はお礼を言うのだった。
階段島にて
エピローグにて、階段島にいる七草が安達と出会っていた。
しかし、記憶を失わずに日付も正確に言える安達に警戒し、それ以上関わり合うことを避けようとする七草。
しかし、彼女は拾うではなく奪い取ることが目的だと話し、危険だと感じた七草は彼女と朝食をとることにした。
おわりに
自分の一部を捨てたからといってうまくいくわけではないし、現実世界の七草も真辺もうまくやれるよう努力していて、果たしてどちらの側に肩入れして良いのか分からなくなってしまいました。
いや、どちらも正しいのかもしれません。
そして、安達の存在が階段島を脅かすことはまず間違いなさそうです。
そんな感じで気になる次巻ですが、また記事にしたいと思います。
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