『ウィッチクラフトワークス 16巻』あらすじとネタバレ感想!
火々里さんの実母・火陽によって、洗脳されてしまった多華宮君。多華宮君の持つ絶大な魔力は、火陽の物となってしまうのか? 火々里さんは、最大の危機にどう立ち向かうのか? その一方で、冬月市最強魔女が決まる、理事長対白姫の頂上決戦も決着へ! 古から存在する偉大なる魔女達の野望、信念、悪意、嗜好、性癖が絡み合い、決戦の場へ! 読者待望の第16巻登場!!
Amazon商品ページより
シリーズ第十六弾となる本書。
前の話はこちら。
仄を助けるための戦いはますます混沌とし、ついに決着を迎えます。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
あらすじ
第93話『多華宮君 VS. 火陽 その7』
エヴァーミリオンに立ち向かう、魔訶ロンと、りのんと犬耳の魔女が操るペンギン。
霞たちは長年の修行によって圧倒的な力を身につけていて、もはや実力的にタンポポたちが入りこむ余地はありません。
ここは霞と魔訶ロンが残り、りのんと犬耳の魔女はペンギンを残して火陽を追います。
KMM団で唯一無事な虎徹も同行します。
向かった先では、綾火が火陽の娘を名乗るローブで覆われた無数の人たちと戦っていて、加勢。
勝利を収め、先に進みます。
第94話『多華宮君 VS. 火陽 その8』
綾火たちは火陽の仕掛けを乗り越え、ついに仄の元に辿り着きます。
それに対して、火陽は自身の小指と仄の小指を糸で結び、彼を操って戦わせます。
仄の背後に四体のペンギンが現れると、綾火たちに向かって炎を吐きます。
第95話『多華宮君 VS. 火陽 その9』
あまりに威力に倒れるりのんと犬耳の魔女ですが、綾火だけは立っていました。
火陽は何度も攻撃させますが綾火は倒れず、ついに仄の目の前まで辿り着きます。
このままであれば返り討ちにあうだけですが、その時、謎の衝撃波が火陽を襲い、仄と繋ぐ糸を断ち切ります。
放ったのは虎徹でした。
その隙に綾火は仄を取り返し火陽に攻撃しますが、返り討ちにあって倒れてしまいます。
その様子を見ていた仄は正気を取り戻し、綾火を守るために火陽と対峙します。
第96話『多華宮君 VS. 火陽 その10』
かざねがようやくエヴァーミリオンからダウンを奪うと、エヴァーミリオンは元の純白な姿に戻り、仄に向かって飛び立ちます。
一方、正気を取り戻した仄は、ファイアクラフトの広範囲の回復魔法を展開。
火陽は改めてその力に惚れ、彼を再度取り込むべく呪いを発動させますが、到着したエヴァーミリオンがそれを妨害。
そこにかざねも到着します。
第97話『多華宮君 VS. 火陽 その11』
かざねは自身の手で火陽を倒そうとしますが、仄は自分で決着をつけるといい、かざねもそれを了承します。
仄はエヴァーミリオンに綾火を預けると、火陽と対峙します。
はじめは呪いにただ飲み込まれてしまいますが、仄はそこで火陽の妖力の根源を見つけます。
それは呪いでした。
仄はその呪いを癒すことで火陽の力を無力化し、ついに勝利を収めます。
第98話『多華宮君 VS. 火陽 その12』
呪いが解かれ、残されたのは綾火そっくりの、狐耳を生やした女性でした。
火陽は現れたアルシナたちによって連行され、こうしてようやく仄と綾火は再会を果たすのでした。
番外編『霞ちゃんとケモミミの異世界冒険譚』
霞とタンポポは遅れて仄たちを追いかけましたが、迷宮で迷い、ファンタジー世界のような異世界に迷い込んでしまいます。
そこはRPGのような世界で、霞はここから出る方法を探す中で、クエストを達成してポイントを稼ぐと仄を入手出来ることを知ります。
こうして本来の目的を忘れてクエストに挑みますが、あえなく敗退。
修行が足りないことを悟った霞は一人で旅に出て、一年後、圧倒的な強さを得て帰ってきます。
番外編『霞ちゃんと異世界覇王伝説』
霞はその力で全てのボスを倒し、自らが魔王となって君臨。
明らかに偽物の仄をゲットして舞い上がります。
そうして幸せな日々を送っていましたが、そこに仄と綾火が助けに現れ、無事現実の世界に戻ります。
一方、タンポポたちは取り残されたままでした。
番外編『多華宮君と火々里さんの朝』
仄と綾火の何気ない朝を描いた話。
明らかに異常なんですが、だいぶ毒されたせいか、ただ愛おしい日常に思えて仕方ありません。
感想
ついに決着です。
これまで仄が綾火を守るために勇気を振り絞って戦ってきましたが、今回は別格です。
誰もが認める男の顔をしていて、作品の中で彼の経験してきたことがどれだけ大切で、貴重だったのかが分かります。
戦い方も優しい仄らしく、怒りや憎しみでは決して真似できない解決方法を導き出したあたり、最後の戦いとしてふさわしかったのではないかと思います。
その一方で、今回は本編にほぼ関係ない番外編が多く、嵩を増しているとしか思えませんでした。
そこだけが残念です。
おわりに
次巻でいよいよ最終巻です。
大きな戦いを終え、仄と綾火の日常はどのように変わるのか。
ずっと追いかけて続けた大好きな作品なので、最後まで楽しみたいと思います。