2023.04.04

『Another side of 辻村深月』あらすじとネタバレ感想！辻村深月のこれまで全てこの一冊に

harutoautumn

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Another side of 辻村深月 (角川書店単行本)

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書き下ろし短編、宮部みゆき・伊坂幸太郎との特別対談、全作品解説インタビュー――唯一無二の小説を生み出し続ける辻村深月の裏側を徹底解剖。ファン必読の１冊、誕生！
Amazon商品ページより

辻村深月さん初のガイドブックとなる本書。

辻村ファンであれば、こんなに嬉しい作品はありません。

彼女が自身の作品を解説したり、他の作家さんから見た辻村さんなど、とにかくあらゆる角度から辻村深月の魅力を知ることができます。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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Contents

あらすじ
感想
- これまでとこれから
おわりに

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あらすじ

数々の対談

まず、辻村さんと様々な人の対談が掲載されています。

宮部みゆきさん、伊坂幸太郎さんといった同業者もいれば、『よつばと！』でお馴染みのあずまきよひこさんやアーティスト・藤巻亮太さんなど、創作に携わる人たちとの対談を楽しむことができます。

創作において、それぞれが大事にしていること。

作品からは知ることのできない、辻村さんの意外な一面。

どの対談においても辻村さんがとにかく楽しそうという印象があり、読んでいてニヤニヤしてしまいました。

僕は対談相手も好きな人が多かったので、まさに夢のような時間の連続でした。

自身による全作品解説

僕は辻村さんの作品がとにかく大好きで、それぞれに思い出が詰まっています。

その一方で、作品には著者の思いも詰まっているわけで、ここでは辻村さんによる作品が生れた経緯、思いが描かれています。

僕が作品から感じ取った通りのものもあれば、それとは違う、僕の想像を超える強い思いが込められていて、作品をもう一度読みたいという気になりました。

新たな視点を持ってもう一度読むと、今まで見えてこなかった発見があるかもしれません。

こんなに贅沢な読書があるでしょうか。

まだまだ盛り沢山

上記の内容以外にも、本書には辻村さんに関することは盛り沢山です。

辻村さんに対する100問100答、色々な人のエッセイ、2023年6月に刊行予定の新作『この夏の星を見る』に関する情報など、あらゆる方向に辻村さんを深堀しています。

これを読むことによって、辻村さんの作品は小説という枠組みを超え、漫画や映画、ドラマなどあらゆる媒体に波及していることを強く実感しました。

感想

これまでとこれから

あらすじに感想もそれなりに含まれているので、ここでは全体のふわっとした感想を書きます。

大学生の時に辻村さんを好きになってから約十五年が経ちましたが、これまでの辻村さん、そして自分自身の歴史を振り返るような作品で、一ページ一ページがとにかく感慨深かったです。

感受性が豊かな大学生時代に知れたことが幸運で、もっと後になって知っていたら、きっとここまで思い入れのある作家さんになっていなかったと思います。

僕が強い思い入れを抱いている作品に対して、辻村さんは一番というほど強い気持ちを抱いていなかったり。

逆に僕があっさり読み進めてしまった作品に、辻村さんがとても強い気持ちを込めていたり。

このあたりのギャップが面白く、辻村ファンにとって、新たな発見をもたらしてくれると思います。

おわりに

辻村さんの歴史の重みを感じるとともに、これからの辻村深月への期待が否が応でも高まる素晴らしいガイドブックでした。

これからもずっと応援していきたい。作品を読みたい。

そんな純粋な気持ちが甦る一冊でした。