『安達としまむら 10』あらすじとネタバレ感想!新たな生活への喜びと寂しさがあふれるシリーズ第十弾
私は明日、この家を出ていく。しまむらと一緒に暮らすために。私もしまむらも、大人になっていた。
「あーだち」
跳ね起きる。
「おぉでっ」
派手に後退した私を見て、しまむらが目を丸くした。両手をおどけるように上げる。下りて目にかかる髪を払いながら、左右を見回して、ああそうだと理解していく。マンションに移り住んだのだった。二人きりなのか、これからずっと。
「よ、よろしくお願いします」
「こっちもいっぱいお願いしちゃうので、覚悟しといてね」私の世界はしまむらですべてが出来上がっていて、これからの未来になにも不安などないのだ。
Amazon商品ページより
シリーズ第十弾となる本書。
前の話はこちら。
あとがきにて十二巻くらいまでは予定しているなど入間さんが書いているので、少しずつ終わりが見えてきました。
安達としまむらが付き合ってもそこがゴールではないわけで、二人の関係が今もなお少しずつ近く、深くなっていく様子が楽しめます。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
Fantasy Sister
しまむらと隣に住むお姉さんの話。
時間の流れを感じる距離感と、今の自分を確認するしまむらが楽しめます。
Astray from the Sentiment
安達としまむらは家を出て同棲することになり、この話では安達目線で家を出る前日のことが描かれています。
安達は母親をはじめ知っている何人かの人たちとの別れに何を思ってよいのか戸惑い、そしてしまむらとの新たな生活に思いを馳せます。
Be Your Self
安達母としまむら母のある日の電話。
それぞれ娘を外に出すことになり、そのことについて思いを打ち明けます。
The Sakura‘s Ark
高校時代の話。
バレンタインデーが近づいたある日、しまむらのところに樽見から電話がかかってきます。
まだしまむらのことを諦めていない樽見ですが、しまむらは思い切って『彼女』ができたことを告白。
このあいまいな関係に区切りをつけるため、しまむらは樽見と会うことにします。
Dream of Two
日野と永藤の話。
二人が将来について語りますが、安達やしまむらに比べて関係が安定しているせいかただただ幸せそうです。
The Moon Cradle
ついに一緒に暮らし始めた安達としまむら。
意見の合わないことが多い二人ですが、それさえも心地よく感じている様子が描かれています。
いつもやる気のないしまむらが珍しく浮かれている姿など、意外な一面も見られます。
Stay of Hope
すっかりしまむら家に居ついているヤシロ。
しまむら母がイラストつきで描かれているなど、新鮮さがあります。
Cherry Blossoms for the Two of Us
樽見との関係に一区切りつけたことをまだ考えているしまむら。
一方、安達はしまむらと樽見の関係に嫉妬し、しまむらを独占したくて仕方ありません。
そんな中、二人はバレンタインデーのチョコを買いに名古屋に行くことになり、お互いを下の名前で呼び合うという試みをします。
Hear-t
同棲している安達としまむらのとある夜のこと。
百合らしい展開で、イラストもあって短いですが大満足の話です。
感想
仲の深まる二人
すでに付き合っている安達としまむらですが、それからも仲が深まっている様子が伝わってくる第十巻でした。
安達がしまむらのことを大切にしているのはもちろんですが、しまむらもまた安達のことを大切に思い、彼女との日々に時折浮かれてしまうところが可愛らしく、前巻に比べて二人の成分がかなり高めです。
また前巻でアニメ柄のイラストが賛否両論ありましたが、本書ではraemzさんがイラストを担当していて、これまでのようなイラストに戻っています。
どれも美しく可愛らしく、大切なシーンでいつも挿絵があるので、その点でも大満足でした。
寂しさもある
安達としまむらが家を出ていくまでが描かれていますが、いくら大切な人と暮らすという楽しみがあるといっても、今まで生まれ育った家を離れることは寂しいものです。
家族仲の良いしまむらが寂しさを感じることは容易に想像できましたが、母親とうまくいっているとは言い難い安達でも思うところがあり、その心境の描写も秀逸でした。
他にもしまむらの樽見との決別、母親同士の電話など寂しさを感じる描写が多めで、新たな生活との対比も素晴らしかったと思います。
おわりに
シリーズを追ってきた人にとって、かなり満足のいく内容だったのではないかと思います。
すでに八巻で最終回自体は迎えているので、あとはそれまでの間を埋めることになると思いますが、まだもう少しだけ彼女たちの日々を楽しんでいたい自分がいます。
それくらいいつの間にか愛おしい作品になっていて、それが再確認できた本書でした。
次の話はこちら。
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