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最終巻『進撃の巨人 34巻』あらすじとネタバレ感想!

harutoautumn
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巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。パラディ島以外の土地を踏み潰し、次々と命を奪っていく「地鳴らし」。一方、エレンの攻撃目標地点を見定めたアルミンやミカサ達。敵、味方、かつての仲間、数多の命を失いながらもついにエレンに追いつくが……。「進撃の巨人」ついに完結。

Amazon商品ページより

11年7か月に渡って連載された進撃の巨人がついに本書にて完結です。

前の話はこちら。

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『進撃の巨人 33巻』あらすじとネタバレ感想!

これまでの伏線回収含めて面白さがギュッと凝縮されていて、これまで物語を追ってきた人にとって最高に面白く仕上がっています。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

第135話『天と地の戦い』

調査兵団はジークを打ち取ったかのように思えましたが、うなじはもぬけの殻。

戦槌の巨人と同じく、どこか別の場所に本体を隠していることが予想されますが、あまりに範囲が広く時間もありません。

アルミンは覚悟を決め、一分後にここを吹き飛ばすことを決心しますが、実行に移す前に突然現れた巨人によって食べられてしまいます。

残りの調査兵団はアルミンを助けようと駆け付けますが、無数の巨人によって行く手を阻まれます。

相手は歴代の九つの巨人で、歴代の継承者の意識はないように見え、かつ始祖の巨人の力をもってすれば無尽蔵に蘇らせることが出来ます。

誰がどう見ても敵うわけがなく、車力の巨人となったピークが真っ先に動きます。

ピークは敵をかいくぐると体に巻き付けていた爆薬を始祖の巨人の首に巻き付け、巨人の体を残して起爆スイッチを押そうとします。

しかし、寸前のところで戦槌の巨人によっては囲碁から銛を刺され、作戦は失敗に終わります。

一方、ガリアードやベルトルトの巨人も現れ、調査兵団は一気に追い込まれます。

互いをカバーしても負傷者は増えるばかりで、これまでかと思われました。

その時、翼を生やした顎の巨人と化したファルコが現れ、一同は彼の背に乗って一度撤退します。

ファルコにはアニとガビも乗っていました。

第136話『心臓を捧げよ』

圧倒的不利な状況ですが、調査兵団の面々はまだ諦めていません。

始祖の巨人の尾骨あたりで捕らわれているアルミンを助ける部隊と、エレンを狙ってうなじを攻撃する部隊に分かれて行動を再開します。

ミカサだけは今もなおエレンを殺すことを躊躇していますが、その他は手加減して勝てるような相手でないことはとっくに悟っています。

突入する前、ガビの口から巨人の力の正体について語られます。

以前、エレンの首を飛ばした時、彼の背骨あたりから光るムカデのようなものが飛び出したことがあり、それこそが巨人の力の正体ではないかと。

調査兵団の面々はファルコに乗って一気に突入すると、ジャンとライナーは一足先に降りてエレンを狙います。

ジャンが鎧の巨人となって時間を稼ぐうちにジャンが起爆スイッチを押しに行きますが、そこには戦槌の巨人以外の巨人がすでに配備されていました。

その時、ピークが串刺しにされた車力の巨人から抜け出して再度巨人化。

戦槌の巨人を倒してすぐに別の巨人にやられてしまいますが、それでは終わりませんでした。

車力の巨人の持続力であれば何百回でも巨人化できることが分かり、敵の攻撃をピークが一手に引き受け、ジャンは引き続き起爆スイッチを狙います。

一方、ミカサたちはアルミンを口に含んでいるオカピのような巨人を見つけ、ファルコの上に負傷したリヴァイとガビを残して降下します。

オカピは頭骨の方、超大型巨人と化したベルトルトが待つ方向に逃げ出し、このままでは捕まえられません。

その時、アルミンは意識だけはあってこの状況を把握していることを不思議に思い、ここが夢や死後の世界ではなく、現実で道にいることを理解します。

何か出来ないかと考えだした時、見つけたのはジークでした。

第137話『巨人』

ジークはユミルについて語ります。

彼女は死の苦しみから逃れようと必死になり、辿り着いたのがこの死の存在しない世界でした。

ジークはユミルのことを理解しようとしましたが、なぜ彼女が絶大なる力を持っているにも関わらずフリッツ王に逆なかったのか分からないといいます。

分かるのは未練があることだけで、エレンはそんなユミルのことを理解できたからこそ、彼女はエレンについていったのでした。

諦めないアルミンに対して、なぜ負けてはいけないのだと問うジーク。

それに対してアルミンは、何気ない日常こそが幸せで、何よりも大切なのではと口にします。

アルミンの手には野球ボールが握られていて、それはかつてジークがクサヴァーとキャッチボールした時に使ったボールでした。

ジークがアルミンの言うことを理解した時、歴代の九つの巨人の継承者たちが現れます。

ここで現実に戻り、誰もが無数の巨人を前に絶体絶命のピンチでした。

その時、ベルトルトをはじめ、調査兵団の面々と関わりのある巨人が味方になってくれ、チャンスが生まれます。

この隙を逃さず、ミカサはアルミンの奪還に成功。

そして、最後に現れたのは人間の姿のジークでした。

彼が道で歴代の継承者に協力を求めたからこそ、反撃のチャンスを得ることが出来たのでした。

ジークは晴れ晴れとした表情で、その後すぐにリヴァイがその首をはねます。

これによって超大型巨人たちによる地鳴らしは止まり、ジャンは起爆スイッチを押します。

エレンの首は吹っ飛び、光るムカデが背骨から飛び出しますがライナーが押さえます。

ライナー以外はファルコの背に乗って離脱すると、アルミンは超大型巨人の力で爆発を起こすのでした。

第138話『長い夢』

爆発によって骨は消え、アニの父親をはじめとした人たちが集まってきます。

しかし光るムカデはまだ生きていて、アルミンとライナーは止めを刺そうとしますが、そう簡単にはいきません。

現れたのは、超大型巨人サイズの巨人と化したエレンでした。

エレンと合流するのを防ぐべく、ライナーは光るムカデを再び抑えようとしますが、光るムカデは突然大量の煙を吐き出します。

コニーはその様子を見てラガコ村と同じやり方であることに気が付き、リヴァイはミカサとピークに、ファルコに乗るよういいます。

アッカーマンと巨人の力を持つ者だけは例外的に煙の影響を受けず、まだ戦えるからです。

ファルコが飛び立った後、その場にいた人間は次々に巨人化し、それはジャンやコニーたちも例外ではありません。

ライナーは光るムカデと新たに生まれた巨人をなんとか抑え、その間にアルミンはエレンと一騎打ちをします。

ミカサは突然の頭痛に襲われ、自分たちの家に帰りたいと願いますが、その時、思い出します。

それはエレンによって消された記憶であり、彼は自分の死後、ミカサに自分のことを忘れるようお願いしていました。

しかし、思い出したミカサはシャツの中にしまってあったマフラーを首に巻くと、その願いをできないと断じます。

戦意を取り戻すと、アルミンとリヴァイはなんとかチャンスを作ります。

エレン巨人の歯が雷槍で破壊されるとその隙間から口の中に侵入。

そこにはエレンの首があり、ミカサはその首を切断すると、持ちあげてキスを交わします。

ミカサの背後では、笑顔でそれを見守るユミルがいました。

最終話『あの丘の木に向かって』

幼い頃のエレンとアルミンが会話する風景。

エレンが一連の行動に出たのは進撃の巨人の力で見た未来のためであり、アルミンたちをああまでして突き放したのは自分を討ち取らせ、人類を滅亡から救った英雄に仕立て上げるためでした。

それでも今度はタイバー家のように、壁外人類の報復からパラディ島を守らないといけない可能性もありましたが、その心配はありません。

なぜなら地鳴らしによって人類の八割は死に、戦争をする余裕なんてないからです。

次のエレンが話したのはユミルについて。

二千年に渡ってユミルを縛り付けていたものの正体、それは彼女のフリッツ王への愛でした。

ユミルは愛の苦しみから解放してくれる誰かを探していて、それがついに見つかります。

ミカサでした。

詳細はユミルにしか分かりませんが、ミサカの選択がもたらす結果、そこに行く着くためだけにエレンはここまで突き進んできました。

それが、勲章授与式でエレンの見た未来でした。

次にミカサについて。

エレンも本心ではミカサに自分のことを想い続けてほしいと願っているし、アルミンたちみんなと一緒にいたいと強く願っています。

しかし、これまでにエレンがしてきたことを考えれば、それが出来ないのは当然のことであり、エレン自身も諦めていました。

この一連の会話はミカサの時と同様、エレンによって消されていたアルミンの記憶でした。

アルミンが目を覚ますと、エレンの首を抱いたミカサがやってきて、アルミンは大きな声を上げて泣きます。

しかし、エレンの死は無駄ではありません。

ミカサの選択によって巨人の力はこの世から消え去り、巨人化したジャンたちも元の姿に戻ります。

ミカサはエレンの首を誰かに見つかる前に、彼がいつも居眠りしていた場所に埋葬するために歩き出します。

そして、ユミルにおやすみなさい、と別れを告げるのでした。

一方、アルミンはエレンを殺した男として名乗りを挙げ、この戦いは終結します。

三年後、エルディア国は生き残った人たちの報復を恐れて軍備を増強し、その先頭に立つのがヒストリアです。

しかし、争うだけが全てではありません。

アルミンたちは和平交渉の連合国大使に選ばれ、パラディ島に向かいます。

アルミンは争いがなくならないと思いつつも、自分たちが見てきた全てを話そうと決めていました。

場面は変わり、丘の上にある木の下でミカサが座っています。

横には、エレンが眠る墓がありました。

ミカサはエレンにまた会いたいと涙を流しますが、その時、飛んできた鳥がミカサのマフラーをくわえ、彼女の首に巻いて飛び立ちます。

ミカサはその様子を眺め、エレン、マフラーを巻いてくれてありがとう、と口にするのでした。

それから時が経ち、ミカサは忘れずにエレンの眠る墓を訪れます。

描写的にジャンと結婚したようで、子供も生まれています。

やがてミカサは年をとって亡くなり、それでも丘の上の木は成長を続け、ユミルが落ちて巨人の力を手にしたあの木にそっくりになっていました。

そこに犬を連れた少年?が訪れるというシーンで物語は終わり、まるで歴史が繰り返すかのような暗示を残すのでした。

感想

僕は単行本派で、連載を毎月楽しみにするほど熱心な読者ではありまえんでした。

それでもこの物語の結末にあたる本書から多くの感動をもらい、長い時間、『進撃の巨人』という作品を愛していたことに気づかされました。

エレンとの全面戦争が避けられないと分かってからどんな暗い結末で終わるのだろうとずっと考えていましたが、そんな暗さを感じさせない素晴らしい締めくくりだったと思います。

細かい部分に至るまで一緒に歩んできた読者だからこそ分かる仕掛けが施されていて、些細なシーンにもたくさんの驚きと感動が詰め込まれています。

これだけの人気作なので賛否両論は避けられませんが、それでも多くの人を納得させられるのではないでしょうか。

ただ正直、最後の匂わせるような結末に多少の引っ掛かりを覚えたのも事実です。

歴史は繰り返されるのか。

それとも新たな物語の発端となるのか。

まあ、考え出しても仕方ないので、まずはこの感動の余韻にしっかり浸り、一度最初から最後まで読み返してみたいと思います。

おわりに

あの第一巻からここまでの人気作になると、当時一体どれくらいの人が予想できたでしょうか。

物語が終わるまであらゆる考察などが絶えず、単純な作品というよりも一つのコンテンツとして多くの人の胸に刻まれ、間違いなくこれかれも語り継がれる作品になったと思います。

諌山先生、本当にお疲れ様でした。

そして、ありがとうございました。

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