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『先生、今月どうですか 1巻』あらすじとネタバレ感想!女子高生の未来の結婚相手は売れない小説家?

harutoautumn
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「未来の結婚相手は、
 16歳年上の、家賃が払えない小説家らしい」

アパート「コーポさくま」の大家を務める高校生・佐久間 紫(さくま・むらさき)。
彼女の初恋の相手は、103号室に住む、売れない小説家・四十万万里(しじま・ばんり)。

家賃を滞納しがちな「先生」を、月に一度追い込みながら、
紫は初めての恋を育んでいく――。
漫画誌・ハルタで圧倒的人気を誇る、まっすぐな恋物語。

Amazon商品ページより

眉月じゅんさんの『恋は雨上がりのように』になんとなく似ていると思って興味を持ち、書店で試し読み版を読んだのちに迷わず購入しました。

男性の願望を具現化したような紫が健気で可愛いし、未来の結婚相手と思われる万里もだらしなくもたまに大人としての一面を見せてくれ、とにかく応援したくなる恋の物語です。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

第一話『未来』

高校生の佐久間紫(さくまむらさき)は父親の所有するアパートの大家として月に一度、住人の家賃を集金する仕事を受け持っていました。

そんな彼女には特殊な能力があり、それは人に直接触れると、その人と自分が関わる近い未来を視ることができるというもので、普段は能力を発動しないために黒の手袋をしています。

紫はこの予知能力によって103号室に住む売れない小説家・四十万万里と結婚することをすでに知っています。

十六歳も年上で、家賃の支払いが滞りがちなだらしない男性ですが、それでも紫はそんな彼に好意を寄せており、いつか予知した未来が実現する日を楽しみに待っています。

第二話『連載』

いつも家賃が滞る万里ですが、連載を持てる可能性が浮上します。

以前、紫はその状況に近い場面を予知していて、連載が決まるものだと思い、張り切って万里のサポートをします。

ところが、結果はダメでした。

紫は本来とるはずではなかった行動をとったことによってダメになってしまったのだと思い、結婚の未来もなくなったらどうしようと涙を流します。

しかし、紫が予知した場面がふいに訪れ、すべて彼女の勘違いだったことが判明し、ホッと胸をなでおろすのでした。

第三話『口実』

いつも家賃を滞納する万里が、なんと期日にしっかりと家賃を支払い、紫は彼との接点を失って落ち込みます。

そんな時、母親の凛子がヒントを与え、紫は新たな接点を見出します。

それ自体は不発に終わりますが、それがきっかけで万里と会話の機会を得ます。

結局、それも不完全燃焼に終わりますが、万里もまた紫について特別な感情を抱いている様子が示唆され、二人の関係が一方的でないことが分かります。

第四話『203号室』

十日前に203号室に引っ越してきた英の物音がうるさく、紫は注意しに行きます。

英は悩みが解消できれば防音設備を整えるとして、紫に頼みをします。

英は服を自作していて、紫に試着してもらって写真を撮ります。

なかなかの辛口ですが、万里のことを想う紫の表情に対してはある程度の評価をします。

この一件で英は紫の気持ちに気が付きますが、肝心の万里がその気持ちに気が付いておらず、面倒くさいと退散するのでした。

第五話『紹介』

紫は学校のあらゆる生徒に万里の本を勧めていて、そのせいで万里の『夕立』という作品を読めば紫と付き合えるというデマが出回り、一人の男子生徒が読み終わったといって紫の前に現れます。

紫は純粋に夕立について話したいだけでしたが、同席していた紫の友人・芹ちゃんは男子生徒が夕立を読んでいないことを看破。

こうして紫は自分の後先考えない性格を反省しますが、そんな彼女のブレーキ役が自分だと芹ちゃんはむしろ嬉しそうで、バランスの良いコンビぶりを見せてくれます。

第六話『熱』

熱を出した万里。

紫が看病を申し出ても万里は断りますが、紫は大家という看板を外した上で看病がしたいと申し出て、彼の面倒を見ます。

弱っていた万里は紫の優しさに癒され、二人の関係は少しだけ進展するのでした。

感想

1巻というと登場人物、人間関係などの説明が多くなり、やや控えめになりがちです。

その点、本書はメインである紫と万里の描写に注力し、彼らを取り巻く登場人物の描写は必要最小限にとどめています。

そのおかげで紫と万里の距離感、お互いへの思いが1巻にしてしっかり把握できて、次がとにかく読みたくなるような仕上がりになっています。

冒頭で『恋は雨上がりのように』に似ていると書きましたが、その理由としていくつか挙げられます。

メインの二人の年齢に大きな差があること、ヒロインが学生であること、万里がタバコを吸うこと、小説を書くという点が『恋は雨上がりのように』の店長と共通するなどです。

それで終われば二番煎じですが、そんなことは当然ありません。

紫には予知能力があり、これによって物語の未来が確定しるかのように思えますが、これを逆手にとってドキドキを生み出すことに成功し、今のところ良いフックになっています。

とまあ、色々書きましたが、紫のように自分に尽くしてくれる健気な女の子が傍にいれば、なんていう男の妄想が具現化されたような作品で、控えめにいって最高です。

加えて万里に中年のような薄汚さがないので、カップルとして見ても全く抵抗がないのも良い点です。

あと紫の家族、紫のブレーキ役になってくれる芹ちゃん、英などキャラクターが立っているものの本格的には物語に参加してきていないので、次巻以降に期待したいところです。

おわりに

久しぶりに表紙の時点でこれは当たりだ、と思える作品に出合えました。

僕の好みドンピシャです。

ぜひ追い続けたいと思います。

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