明日から使える雑学!『宝石の国』から学ぶ宝石たち その4
その3に続いて第四弾です。
今回は6~7巻までに登場した鉱石についてご紹介したいと思います。
※8巻までのネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
㉜カンゴーム
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左上がカンゴームです。
黒水晶とも呼ばれ、産出される山脈の名前が由来になっています。
黒水晶の中で若干光を通す褐色のものをカンゴーム、光を全く通さないものをモリオンと呼びますが、判断基準が非常に曖昧なため、黒水晶と分類されたものは基本的に全てカンゴームと呼ばれます。
作中では、左腕が馴染むように白粉を塗らずに光の吸収率を高めるとあったので、元の鉱石の性質が設定として活かされています。
フォスが眠っている間、ずっと冬の担当を務めています。
口が悪いが、フォスのことを気にかけたりといいやつ。
㉝ペリドット
カンラン石(苦土橄欖石)の中で、宝石として扱われるものをこう呼びます。
含有する鉄分の作用によって、緑色を示す。夜間照明の下でも昼間と変わらない色を維持したため、「夜会のエメラルド」と呼ばれていました。
紙製作担当。
年上のイエローダイヤモンドよりも大人っぽい、チームセクシーの一角。
かつてブルーゾイサイトと組んでいたが、月人に連れ去られています。
㉞スフェン
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右がスフェン。
チタン石、またはくさび石のことで、「スフェン」という名称は宝石として扱われる場合に多く用いられます。
多色性という、条件によって異なる色に見える光学現象で、作中のスフェンは髪色が橙色に緑色が混じっています。
工芸意匠係。年長組。
見た目は派手だが、コツコツした作業が好き。
以前はトパーズと組んでいたが、月人に連れ去られています。
物腰は柔らかいが、一人称は俺。
チームセクシーの一角。
㉟ヘミモルファイト
異極鉱とも呼ばれ、世界中に分布しています。
色鮮やかな緑色や青色がとても美しい。
あまり特徴らしい特徴が調べても見つけられなかったが、作中では誰を目指すかを悩んでいたので、これから成長する余地がたくさんあるということでしょうか?
㊱ウォーターメロン・トルマリン
トルマリンの一種だが、トルマリンはカラーバリエーションが豊富でそれぞれ成分が異なるため、色によって別の鉱石として扱われています。
両端がプラスとマイナスを帯電し、摩擦することでマイナスイオンを発生させると言われています。
この鉱石は名前の通り、赤色もしくはピンク色と緑色をしていて、スイカが名前の由来となっています。
マイペースだが、驚いたり怒ったりなどストレスがたまると帯電する。6巻では怒って帯電し、それを放出することで月人を撃退しています。
㊲ブルーゾイサイト
ゾイサイト(灰簾石)の変種で、濃い紫、濃い青ほど評価が高いとされています。
タンザニア付近で採掘されたゾイサイトを特にタンザナイトと呼ぶ。以前、ペリドットと組んでいたが、すでに月人に連れ去られています。
㊳トパーズ
黄玉ともいいます。
様々な色を呈するが、宝石としては淡褐色のものが上質とされています。
以前はスフェンと組んでいましたが、すでに月人に連れ去られています。
㊴スモーキークオーツ
石英(クオーツ)に属する鉱物の変種で、煙水晶ともいいます。
茶色や黒っぽい煙がかったような色をしています。
カンゴームの破損した左腕に代わって使用されています。
㊵ラピス・ラズリ
瑠璃ともいい、ラズライト、ソーダライト、アウイン、パイライトを主成分とする複数の鉱石が加わった宝石で、深い青色から藍色をしています。
作中では上記の鉱石も合わせて6種の鉱石から構成されていて、頭部を残して月人に連れ去られています。
頭部を失ったフォスを修復するために、ラピスの頭部を使用することになりました。
知的だが、戦闘中に月人について考え事をしてしまった隙をつかれて、頭部以外を持っていかれてしまっています。
7巻時点のフォス
頭:ラピス・ラズリ(6種の鉱石)
胴体:フォスフォフィライト
両腕:金、白金
両足:アゲート、貝殻
上の7巻の表紙がイメージしやすいでしょうか。
とうとう元々のフォスフォフィライトの構成比が半分を切り、構成する鉱物の数は11にのぼりました。
しかし、フォスの人格は修復前のものを保っており、ルチルからもこの子のインクルージョンの図太さをなめていたと言わしめています。
ただ頭部を付け替えことでラピスの性格を受け継ぐことになり、過去の自分の行いを恥じたりと、性格に変化が見られています。
この様子だと、まだ鉱石を増やしそうですね・・・
そろそろ8巻が発売されますが、十分量の新しい鉱石が登場すればまた記事にしたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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