『変な絵』あらすじとネタバレ感想!九つの絵に隠された秘密とは?
45万部突破! ホラー作家兼YouTuberである雨穴氏による、自身初となる11万字書き下ろし「長編小説」! タイトルは『変な絵』。
Amazon商品ページより
あなたも、何かがおかしい9枚の絵の「謎」が解けますか? とあるブログに投稿された『風に立つ女の絵』、消えた男児が描いた『灰色に塗りつぶされたマンションの絵』、山奥で見つかった遺体が残した『震えた線で描かれた山並みの絵』……。
いったい、彼らは何を伝えたかったのか――。9枚の奇妙な絵に秘められた衝撃の真実とは!? その謎が解けたとき、すべての事件が一つに繋がる! 今、最も注目を集めるホラー作家が描く、戦慄の国民的スケッチ・ミステリー!
雨穴さんの『変な家』に続く、変なシリーズの本書。
前作の変な家と比べると、本書は絵に隠された謎を解くミステリが強めで、探偵役が披露した推理がもっともらしく聞こえ、ところが次に違った真相が見えてくる、という一喜一憂の繰り返しが読み応えありました。
覆面ホラー作家「雨穴」最新作『変な絵』の“9枚の絵”に隠された恐ろしい真相とは? 米澤穂信の『黒牢城』が作品のヒントに!?
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
少女
冒頭、十一歳で母親を殺害したという少女の絵が大学の講義で提示されます。
講師である元・心理カウンセラーの女性がその絵から読み取れることを解説します。
彼女は自身の解釈に自信を持っていて、少女のその後の幸せな姿が当然のように語りますが、それが真実ではなかったことが次第に明らかになります。
ブログ
大学生の佐々木修平は、所属しているオカルトサークルの後輩・栗原から勧められたブログを読みます。
この栗原は『変な家』でも登場したあの栗原で、本書でも脇役ながら良い味を出しています。
栗原は、このブログは一見普通に見えて、どこかおかしく、怖いと評しました。
『七篠レン 心の日記』というブログの最新記事で、主であるレンは三枚の絵に隠された秘密に気が付いたことを明かし、『苦しみ』や『罪』などの不穏な言葉が飛び交います。
佐々木は何事かと思い、ブログの最初から読み始めます。
幸せな夫婦
レンにはユキという妻がいて、ブログの内容を読む限り、二人は幸せそうでした。
やがてユキの妊娠が発覚し、さらなる幸せの予感がします。
途中でお腹の赤ちゃんが逆子であることが分かり、一抹の不安がよぎり、途中からユキが書いたという絵が何枚も登場します。
絵には秘密が隠されていることが一目瞭然ですが、ユキはその秘密を明かしません。
秘密のまま月日は流れ、いよいよ出産のタイミングになり、ブログはついに佐々木が読んだ問題の記事に辿り着きます。
ブログでは読み取れない、実際には何が起こったのか。
佐々木は推理しきれずに栗原に助けを求めると、栗原は予想もつかないような真実を語り始めます。
感想
絵から読み取れる情報の豊富さ
本書は九つの絵を題材にしていますが、そこから読み取れる情報量の多さに驚きました。
推理編を読んでいると、こんなに視野を広げることができるのだと感心させられ、ミステリって誕生からどれだけ経ってもいくらでもネタがあるのだと確信しました。
インタビューを読むと、雨穴さんはライターとしての経験も踏まえて非常に冷静に作品を作っていて、明確な意図を持って制作していたことも印象的です。
どうやったら読者に広まるのか。
Youtubeと小説の媒体による違い。
小説家という職業自体が以前と違ってきて、その変化にもワクワクできました。
親切設計
本書はミステリにも関わらず、リーダービリティが抜群に高かったです。
それはミステリに慣れ親しんでいない読者も想定して、ここまでの情報をおさらいしたり、図や絵を適宜挿入したりしていて、かなり親切設計です。
読者家からすると邪道だとか、思う人もいるかもしれないですが、そういった読者に対してもしっかり驚きを与えられるほど推理が緻密で、オチの部分も秀逸。
ここまでくると売れているのは偶然などではなく、間違いなく雨穴さんの力量ですね。
意外性は薄まってきた
『変な家』では、こういった間取り図を用いた物件ホラーを読み慣れていなかったので新鮮でしたが、本書に関しては意外性という点では薄かったです。
絵から収集できる情報とそこから浮かび上がる真実のジョイントは素晴らしかったですが、真実自体はわりと平凡で、ミステリを読み慣れた人であれば予想できた人も多かったのではないでしょうか。
これは本書は面白くなかった、というよりも、僕の読んだタイミングによって発生した事象です。
良作ではあるけれど、今後も自分の口から度々出てくる名作かというと、そうでもない。
そんな感覚です。
おわりに
読者も謎解きが楽しめるアクティブなミステリでした。
エンタメ性を高めつつも、本格ミステリ好きにも通用しうる重厚な推理。
これだけのクオリティが連発されることに、雨穴さんのすごさが表れていました。
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