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『熱帯魚は雪に焦がれる 9巻』最終巻のあらすじとネタバレ感想!

傍にいてほしいのは、あなたでした。その人を、なんと呼びますか。

七浜高校水族館部で出会った小雪と小夏。かつて、ふたりを繋いだ『山椒魚』は変わりゆく日々の中でも小雪と小夏にとって確かに変わらない特別なものになっていた。

小雪の卒業が少しずつ近づく秋、七浜高校で文化祭が開催される。互いの想いを答え合わせするかのように、小夏は最後の疑問を確かめるべく、もう一度勇気を振り絞る。

ふたりの物語はそれぞれの未来へと歩み始め、そして――。

大ヒット、ガールズシップ・ストーリーがついに完結!

Amazon商品ページより

ついに最終巻です。

前の話はこちら。

悩みに悩んで、小夏や小雪はどんな答えを出すのか。

シリーズを通して読んできて良かったと思える仕上がりになっているので、ぜひじっくり読んでください。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

あらすじ

第31槽『天野小夏は迷わない。』

家庭科部と水族館部の合同ミーティング。

文化祭についてみんなで話し合う中、小夏は自分のアイディアをノートに書いていました。

思い出されるのは、小雪の部屋にあったカエルのぬいぐるみ。

自分の気持ちが小雪に届いていたらどうしようという期待と恐怖でざわついていました。

そんな日々が過ぎ、家庭科部と水族館部で出すお店のメニューが決定します。

そのうちの一つは小夏が考案したデザートで、サンショウウオとカエルがモチーフになっています。

小夏は自分たちの秘密だからとモチーフの理由を周囲には話しません。

もしかしたら、自分の期待する答えは返ってこないかもしれない。

それでも小雪を信じて、小夏は一歩を踏み出します。

第32槽『帆波小雪はひとりじゃない。』

文化祭が始まり、冬樹は最近お気に入りのカメラを携え、母親と共に訪れます。

水族館のショーが始まり、小雪やクラスメイトは急いで駆け付けます。

すぐにクラスメイトのうちの一人が小夏のことに気が付き、以前カラオケであったことを蒸し返しますが、別に怒っているわけではなく、むしろ感謝していました。

小雪が思っているよりもずっと、他人と関わることが難しくないのだと分かるワンシーンです。

続いてハマチの輪くぐりを手伝ってくれる人を募集されることになり、なんと小雪が指名されます。

まるで演出かのような出来事に緊張を隠せない小夏と小雪ですが、息の合ったコンビネーションで観客を沸かせます。

その後、二人は家庭科部と水族館部がやっているお店に行き、小雪はメニューにあるデザートを見て気が付きます。

これは小夏が考えたものだと。

もちろんその意図も伝わっているわけで、それに対して答えてくれます。

サンショウウオの傍にはカエルがいないとダメで、いっそサンショウウオになれたらいいのに。

小夏の思いがちゃんと届いた瞬間でした。

こうして従来の物語にない、小夏と小雪だけの物語が始まります。

第33槽『帆波小雪は悲しまない。』

小雪の受験は無事に終わり、ついに卒業です。

小雪が小夏の進路について聞くと、彼女はここに残っての進学を考えていました。

東京に戻るという選択肢もあったけれど、小夏にとってここは大好きな場所になっていました。

小雪と離れることが寂しくないわけがありませんが、それでも前に進むことを選びましたが、もう前とは違います。

小夏はお互いの中にある孤独を認め、小雪のためならいつだってカエルになりたいと思っています。

こうして二人はお互いの存在の大切さを再確認し、小雪は東京に向かって旅立ちます。

小夏は別れ際、小雪からもらった紙袋を開けます。

そこには手紙と例のカエルのぬいぐるみ、そして制服が入っていました。

年度が替わり、小夏は小雪のくれた制服に身を包んで登校しますが、残念ながら楓たちとクラスが離れてしまいます。

それでも小夏はこれまでの日々を振り返り、後ろの席に座る荒川という生徒に対して一歩踏み出します。

エピローグ『熱帯魚は雪に焦がれる』

年末、小夏と楓は東京にいました。

冬休みを利用して、楓は東京でモデルとして活躍する姉と再会します。

ここで冬樹がカメラに精を出していること、楓とそれなりに関係が続いていることが示唆されます。

一方、小夏は小雪と再会し、最近新しくできた水族館に行きます。

その中でも小雪が見せたかったのは、オオサンショウウオの特設コーナーでした。

二人はオオサンショウウオを見ながらこれまでの日々を思い返し、広い世界でお互いを見つけたことを改めて嬉しく思うのでした。

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感想

ついに完結です。

はじめにネガティブなことを書くと、改めて1巻を読み直すと、絵柄が多きく変わっているのが分かります。

1巻はいわゆるアニメのようにはっきりした線、色彩でしたが、次第に淡いタッチになり、1巻から追っている人からするとまず評価が分かれるポイントだと思います。

僕もどちらかというとはじめの絵柄が好みだったので、この9巻を読むまではこの作品無事終われるのか?と心配になってしまいました。

しかし、著者の萩埜まことさんは小夏や小雪がずっと迷ってきた気持ちに明確な決着をつけてくれました。

この話をここまで引っ張る必要はあったのか?

ご都合主義な展開ではないか?

そんなレビューも見受けられ、確かにと頷ける部分もあります。

しかし、僕はここまで丁寧に描いたからこそ小夏や小雪がお互いのことをどれだけ大切に思っていたのかが伝わってきたし、絵柄の変化も作中の登場人物の変化、成長に合ったものなのかなと今では考えるようにしています。

いつのまにか小夏や小雪の困り眉がすっかり癖になっていましたが、やっぱり表紙の二人みたいに心の底から笑っているのが一番です。

あの不安な状態からそこ至れたことが本当に嬉しいし、描き切ってくれた萩埜さんには感謝しかありません。

おわりに

水族館部×女の子×方言。

そんな謳い文句からは想像がつかない苦悩に満ちた作品でしたが、最後に笑顔になれて本当に良かったと思える作品でした。

この物語が萩埜さんの次の作品に反映され、もっと読者を楽しませてくれるのではと今から期待しているので、引き続き注目していきます。

萩埜さん、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

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