絶賛公開中の映画『天気の子』がなんと月刊アフタヌーンで連載をスタートしました。
映画、小説とすでにありますが、そのどちらにもない魅力が詰まっていて、窪田航さんが漫画を担当します。
この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
第1話
故郷を出て、汽船に乗り込んだ少年・森嶋帆高。
看板で海を眺めていると、雨が降り出します。
次第に雨脚は強烈になり、龍のような形になって汽船を襲い、帆高は足を滑らせてしまいます。
危うく海に投げ出されるところでしたが、赤いシャツを着た中年男性に間一髪助けられます。
それは、十六歳の夏のことでした。
帆高は助けてもらったお礼に、須賀と名乗る男にご飯を奢ります。
帆高は空に龍の形をした何かがいたといいますが、須賀は真面目にとりあってくれません。
汽船が東京に着きます。
須賀は、帆高が家出してきたことをすぐに見抜き、名刺を渡して去ります。
帆高は漫画喫茶で腰を据えると、東京で生きていくために仕事を探し始めます。
しかし、高校生で学生証不要で雇ってくれる先などまずありません。
足を使って少し危ない香りのする仕事も当たりますが、全て断られて途方に暮れます。
路地で落ち込んでいると、偶然、ゴミ箱から出てきた、ガムテープで閉じられた包みを見つけます。
ファーストフード店に移動して開けると、中に入っていたのは拳銃でした。
偽物と思いつつも、慌ててかばんの中に隠します。
降り止まない雨。
昔のことを思い出していると、家出少年?と声を掛けられ、テーブルに一つのハンバーガーが置かれます。
声を掛けてくれたのは、帆高と同じくらいのアルバイトの少女でした。
少女は理由も聞かず立ち去り、帆高はもらったハンバーガーを食べます。
それは、十六年の人生で一番おいしい夕食でした。
その後、追い込まれた帆高は、須賀からもらった名刺の住所を訪ねます。
そこは元々スナックだった店を利用した事務所で、大学生くらいの女性が出迎えてくれます。
女性は夏美といい、帆高は須賀の愛人なのかと思います。
須賀も現れ、東京の洗礼を浴びた帆高を受け入れ、須賀の仕事を手伝う代わりにこの事務所に住まわせてくれます。
須賀の仕事は、記事の制作作業でした。
今は都市伝説『100%の晴れ女』について取材していました。
こうして、帆高の東京での生活がスタートします。
そんな日々にも慣れたある日、帆高は路地裏で出会った子猫・アメに会いに行くと、ホスト風の男と少女が歩いているのを見つけ、後を追いかけます。
すると少女が、ファーストフード店で声を掛けてくれた店員であることに気が付きます。
嫌がる少女の手をとって帆高は逃げ出しますが、すぐに捕まってしまい、殴られます。
頭にきた帆高は、とっさに拾った拳銃を男に向けます。
男はおもちゃだと思って挑発し、帆高は引き金を引きます。
すると、拳銃から弾が飛び出て、街灯を直撃します。
その場にいた誰もが驚く中、少女は帆高の手を引いて逃げます。
無事に男たちを振り切ると、拳銃を発砲した帆高を非難。
発砲した帆高の手は震えていました。
しばらくすると、少女はお金が必要であることを明かし、帆高が拳銃をレプリカか何かと思っていたことも信じてくれます。
少女は助けてもらったお礼を言うと、見てて、と言って手を合わせて祈り始めます。
すると雨は次第に止んでいき、晴れ間がのぞきます。
晴れ女!?と指さす帆高に対し、少女は『陽菜』と名乗ります。
陽菜は帆高より年上の十八歳で、晴れて喜ぶ帆高を見て笑顔を見せます。
これが二人の始まりであり、これは世界の形を変えてしまった夏の話です。
最後に
すでに映画、もしくは小説で見たという方にも新たな感動を与えてくれる作品に仕上がっていたと思います。
まだまだ序盤なので、これからも目が離せません!
小説版はこちら。

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