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『スーパーロボット大戦α外伝』評価と感想!熱いストーリーが見どころ+若干玄人向け?

harutoautumn
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タイトルの通り、本ゲームはαシリーズの外伝にあたり、『スーパーロボット大戦α』と『第2次スーパーロボット大戦α』の空白を埋める内容になっています。

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そのためやらなくても、αシリーズを楽しむ上であまり支障はありません。

しかし、それだけでの理由でやらないのはもったいないくらいに熱いストーリー展開、スパロボに慣れたユーザーでも歯ごたえのあるプレイングが楽しめます。

急ピッチで制作した関係でバグなど不満点も従来作に比べると多いので、その辺りも後述します。

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概要

発売日2001年3月29日
対応機種プレイステーション
シリーズαシリーズ
※前作:スーパーロボット大戦α
ストーリー
参戦作品
難易度

テンポ
オススメ度

あらすじ

『スーパーロボット大戦α』の後の話。

バルマー戦役(スパロボαでの戦い)の最終決戦で人類は勝利したものの、超重力崩壊の衝撃波を生み出してしまい、このままでは地球に甚大な被害を与えてしまいます。

それを防ぐために、地球をバリアで覆う『イージス計画』が進められ、ティターンズなどの妨害にあいつつもそれを退けます。

その最中でネオグランゾンを倒したことにより時空間のゲートが開かれ、プリベンターは荒廃した未来の地球に飛ばされてしまいます。

評価

ストーリー:

スパロボではお馴染みのマジンガー、ゲッターですが、作品を経るごとにストーリーに絡むことは減り、キャラクター・機体のみの参戦が増えていました。

そんな中で今回はマジンガー、ゲッターが中心に据えられ、往年のスーパーロボットものらしい熱い展開が次々に展開されます。

特に鉄也が準主人公のような立ち位置に据えられ、目覚ましい活躍を見せます。

後半ではマジンガー、ゲッターの最終機体であるマジンカイザー、真ゲッターロボを入手するまでの展開は神がかっていて、何度プレイしても興奮が止まりません。

一方で、新規作品であるザブングル、ガンダムX、∀ガンダムも原作再現とともに他作品とのクロスオーバーが濃密で、話数を経るごとに原作を知らない人でもきっと好きになってしまうはずです。

中でもガンダムX、∀ガンダムは名言がとにかく多く、音声つきで再現されているので、思わず口に出したくなるほど癖になります。

参戦作品:

今回の参戦作品は以下の通り。

※新規作品は赤字

超獣機神ダンクーガ銀河旋風ブライガー機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
機動戦士Zガンダム機動戦士ガンダムZZ機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
機動戦士ガンダムVガンダム新機動戦記ガンダムW Endless Waltz機動新世紀ガンダムX
∀ガンダム無敵鋼人ダイターン3戦闘メカ ザブングル
マジンガーZグレートマジンガー劇場版マジンガーシリーズ
ゲッターロボゲッターロボG真・ゲッターロボ(原作漫画版)
超電磁ロボ コンバトラーV超電磁マシーン ボルテスⅤ勇者ライディーン
超時空要塞マクロス超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますかマクロスプラス
超機大戦SRX魔装機神 THE LOAD OF ELEMENTAL

初参戦作品はブライガー、ガンダムX、∀ガンダム、ザブングルの4作品。

これだけ見ると知名度はそこまで高くなく、参戦作品だけで見た場合、決して間口が広いとはいえません。

しかし、ガンダムX、∀ガンダム、ザブングルは荒廃した未来の地球とストーリーの相性が良く、話数が進むほどに魅力が増していきます。

ブライガーはストーリー展開上、あまり原作再現はありませんが、J9の面々やカーメン・カーメンがいちいち良い味を出していて、存在感を放っています。

参戦作品を見たことがない人からすると魅力を感じにくいけれど、プレイすれば必ず魅了されるはず。

そのバランスもあってとしました。

難易度:

外伝はスパロボファンの中でも、けっこう難しいと言われています。

それは半分本当の半分嘘で、熟練度の習得状況によって難易度が大きく変わります。

難易度『易』であればスパロボαほどではないけれど易しめで、スパロボに慣れていないプレイヤーでも問題なく楽しめます。

一方で難易度『難』の場合、かなり歯ごたえがあり、数々あるスパロボ作品の中でも難しい部類に入ります。

その原因は以下の通り。

難易度が上がった要因

・ダメージ計算式の変更による与ダメージの低下
 ※熱血、魂を使用しても10,000前後のダメージが精々で、20,000はまずいかない

・敵が援護システムを活用できる陣形を組んでいることが多い

・精神コマンドの弱体化
 ※効果の弱体化、消費SPの増加など

・敵CPUの思考力向上
 ※プレイヤーの動きに合わせて防御、回避を選択する など

上記理由により、単機攻略はほぼ不可能で、すぐにエネルギー・弾数切れを起こします。

かといって全機で一斉に突っ込むと射程距離外の味方が集中的に狙われ、思うようにダメージを与えられません。

スパロボα以降、脳死的に突っ込ませても問題なくクリアできたのですが、外伝はそうはいきません。

このあたりは評価が分かれますが、プレイヤー自身で調整がきくので、初心者から熟練者まで幅広く楽しめる稀有なスパロボといえます。

とはいえ、外伝はαシリーズを通してやるようなファンに近いユーザーがメインだと思うので、このくらいの難易度であればちょうど良いのかなと思います。

テンポ:

基本的にオススメポイントばかりの外伝ですが、テンポはかなり悪いです。

上述の通り、ダメージの計算方法が変わった関係で思ったようにダメージが入らず、自然と長期戦になりがちです。

後半になると、1ステージ10ターン超えなんて当たり前。

終盤だと雑魚敵がHP20,000超えで、気力を上げるだけでも一苦労。

ちょっと油断するとすぐにエネルギー切れを起こし、補給すると今度は気力が足らない、なんて悪循環にも陥りかねないので、雑魚敵は低燃費な武器であしらい、エネルギーとSPはボスに温存を徹底する必要があります。

それだけでなく、何につけてもテンポが悪いです。

ユニットの移動がぎこちなく、戦闘OFFにしてもモーションがいちいち遅く、前作であるαと比べても劣化しています。

さらにロードがめちゃくちゃ遅いので、リセット⇒ロードを繰り返そうものならストレスMAXです。

強敵を倒そうとするとリセット⇒ロードを必然的に繰り返すことになるので、ストレスが溜まってくると妥協したくなる気持ちがわきます。

良作なだけに大変おしいポイントで、特にこれ以降のストレスフルなスパロボに慣れている人からすると、耐えられないかもしれません。

プレイする場合は、クリアまである程度時間を確保することをオススメします。

オススメ度:

テンポの悪さや致命的なバグがあるものの、スパロボ全体を見てもストーリー、難易度などがここまで高いレベルでまとまっている作品はなかなかありません。

スパロボを全体的に追っている人、αシリーズを全て味わい尽くしたいという人であれば、迷わずプレイしてください。

一方で、外伝とはいえαシリーズとの関係が深いため、スパロボの記念すべき1作目には向いていません。

オススメはスパロボをいくつかプレイしてアムロ、甲児、竜馬といった初期からの王道キャラクターの性格、立ち位置などを把握した上でプレイすることです。

そうすると彼らのちょっとしたイベントに味わいが生まれ、十二分に楽しめます。

本作の特徴

αのシステムを踏襲

開発期間が短いということもあり、前作のシステムを踏襲しつつも、大きく以下の点で追加・変更されています。

前作からの追加・変更点

・据え置きスパロボにおいて、援護攻撃・援護防御を初採用
 ※より戦略的にプレイできるようになった

・特殊能力「指揮」が登場
 ※「指揮」を持っているパイロットの周辺では命中率・回避率が上昇する。

・パイロットの「反応」と「二回行動」が廃止

・武器の改造が個別⇒一括に変更
 ※これまで使われてこなかった武器に使い道が出た一方で、改造費用が格段に上がり、
  いくらお金があっても足りないようになった
 ※フル改造してもそこまで強くならないが、無改造でもそれなりに戦えるようになった

・新システム「バザー」が導入され、作中の通貨「ブルーストーン」で機体や強化パーツを
 購入できるようになった
 ※ステージによって販売されているラインナップが変わるため、都度チェックする必要あり

・マップにコンテナやマウンテンサイクルが設置され、そこから機体や強化パーツが入手可能

・クリア後、熟練度による難易度によって所定の資金を次の周に引き継げるようになった

主人公が不在

スパロボのほとんどでオリジナル主人公が設定されているのですが、本作はいません。

SRX関係や魔装機神などオリジナル機体は参戦しますが、決して主人公というわけではありません。

その代わりとして、万丈が主人公のようなポジションを務め、ことあるごとにあの名言を口にして場を盛り上げてくれます。

加えて鉄也などサブ主人公のような役割を持ったキャラクターもいて、主人公不在の影響を感じさせません。

一方でラスボス関係はオリジナルですが、そこに特別な因縁を持ったキャラクターがいないため、最終決戦に対する思い入れが減るような気もします。

僕はあまり気になりませんでしたが、スパロボのオリジナル主人公は人気の高いキャラクターも多いため、不在を悲しむ声が多いのも事実です。

致命的なバグが多い

開発期間の短さによってテストプレイをしなかったのか、本作はバグが多数存在します。

しかもバグの原因発生⇒バグが起きるまで数ステージのラグが生じるケースもあり、クリアできない状態でセーブしてしまうと、詰む可能性があります。

一つ気をつければ良いというレベルではないため、攻略は見ずにプレイしたい派の人でも、バグだけは要確認です。

普通にプレイしていても起きること、スパロボの熟練者ほど起きてしまうバグもあるため、知らないと回避はかなり難しいと思って大丈夫です。

僕は宇宙ルートの35話で、幾度となくバグでフリーズした経験があり、今でもトラウマです。

感想

何回プレイしても面白い

本作は引き継ぎ要素がありつつも些末なため、まだプレイしていない分岐ルートを進む、難易度を変えて違うステージをプレイするくらいしか周回の楽しみはありません。

しかし、それでも何回もプレイしてしまう。

数年とか空くとまたプレイして、知っているイベントなのに毎回新鮮に響いてしまう。

そんな魅力が本書に詰まっていて、今やテンポの悪さすら本作の魅力だと思い始めている自分がいます。

これは思い出補正が強く入っているので例外として、それくらいスパロボの中でも周回のし甲斐があります。

シミュレーションものとしても楽しい

近年のスパロボ(分かりやすいところだとスパロボV、X、T)はキャラクターものの側面が強く、自分の好きなパイロット、機体を活躍させやすい環境になっています。

かつ適当にプレイしてもクリアできてしまう難易度に設定しているため、初心者にも優しくなった半面、スパロボファンからするとぬるくて物足りないという声もあります。

僕もそれは感じていて、ユーザーフレンドリーすぎるスパロボばかりしていると、もっと歯ごたえがあるがやりたい!欲求に駆られることがあります。

そうすると、候補に真っ先にあがってくるのが本作です。

スパロボα以前の戦闘シーンが飛ばせない作品ではないし、スパロボIMPACTのように100時間かかってもクリアできないほど超大作でもない。

まさに「ちょうどいい」スパロボの筆頭だと思っています。

ストーリーが少々雑

これは文句というわけではないですが、短期間で制作したせいなのか、所々ストーリーの雑さが目立ちます。

強敵を倒しプレイヤーとしては達成感に浸っているのに、ほぼ何の会話もなくインターミッションに入ることもあり、あれ?そんなもん?と温度差を感じることがちょこちょこあります。

あと悲壮感を漂わせているキャラがいるのに、場違いな明るい会話が展開されたり、若干の支離滅裂感はあります。

気にしなければ良い程度ではありますが、これからプレイする人はそういうこともあるのか、くらいのことは覚えておくと心の準備ができて良いのかなと思います。

おわりに

外伝ということで本篇から外れているはずですが、プレイする上で外せないほど独自の面白さを持った作品です。

αシリーズは外れなしで初心者にも自信を持ってオススメできるシリーズなので、プレイした際はαの次のぜひ本作をプレイしてください。

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